記事ポイント
- TrustME W77Qを活用し、EU CRA対応を支援
- SESIPレベル2認証取得のセキュアフラッシュ
- LMS署名対応で耐量子計算機暗号の基盤も搭載
ウィンボンド・エレクトロニクスの「CRA適合・統合キット」が、2026年11月4日に発表されました。
TrustME(R) W77Qセキュアフラッシュ・ファミリを活用し、ハードウェア、ソフトウェア、導入ガイダンス、テストリソース、リファレンスデザイン、セキュリティ関連資料を包括的に提供します。
メーカーが欧州連合(EU)のサイバーレジリエンス法(CRA)へ対応する準備を支援します。
ウィンボンド・エレクトロニクス「CRA適合・統合キット」

- 発表日:2026年11月4日
- 提供元:ウィンボンド・エレクトロニクス
- 対象製品:TrustME(R) W77Qセキュアフラッシュ・ファミリ
- 認証:W77QはSESIPレベル2の認証を取得
- 対象分野:産業オートメーション、産業用IoT、ネットワーク機器、スマートビルディング、アクセスコントロール、HVAC、エネルギー、EV充電、スマート家電などのコネクテッド製品
ウィンボンド・エレクトロニクスは半導体メモリソリューションの世界的リーディングサプライヤーで、今回の「CRA適合・統合キット」は同社のTrustME(R) W77Qセキュアフラッシュ・ファミリを活用して、メーカーのCRA対応準備を支援するキットです。
CRAは、デジタル要素を含む製品を対象に、設計・開発から製造、運用・保守に至る製品ライフサイクル全体のサイバーセキュリティ要件を定めています。
要件には、セキュアな設計・開発、製造、脆弱性への対応、ソフトウェアの保守、技術文書の整備などが含まれます。
本キットは、これらの要件を製品に組み込み、システムレベルの検証につなげる取り組みを支援します。
TrustME(R) W77Qセキュアフラッシュは、SESIPレベル2の認証を取得しており、第三者評価に基づくセキュリティエビデンスを提供します。
これにより、コンポーネント単位のセキュリティ評価と自社製品のコンプライアンス対応を効率的に進められます。
ただし、コンポーネント単位の認証のみで、完成品のCRA適合性が保証されるわけではありません。
すでに外部NORフラッシュを使用しているプラットフォームでは、パッケージ、電圧、インターフェース、システム要件などの条件が適合する場合、W77Qへスムーズに移行できます。
通常、新たなシステムの統合にはハードウェアとソフトウェアの変更が必要ですが、W77Qなら別途セキュリティコンポーネントの追加やプラットフォーム全体の再設計をせず、既存の外部NORフラッシュのフットプリントでセキュリティを強化できます。
キットには、実装、テスト、文書作成を支援する次のリソースが含まれます。
CRAセキュリティ要件マッピングは、CRA附属書Iに定められたセキュリティ要件と、W77Qが備えるセキュリティ機能との対応関係を示します。
ハードウェア統合ガイドラインは、ボードレベルでの変更を最小限に抑えつつ、W77Qを外部NORフラッシュとしてシステムに組み込むための指針です。
ローレベルセキュリティライブラリおよびサンプルコードは、セキュアストレージ、認証、ソフトウェア更新、リカバリ、ライフサイクル管理に対応するソフトウェアコンポーネントとサンプルコードを提供します。
CRA統合テストスイートは、システムレベルでの検証に必要なテストシナリオと、再利用可能なテストケースを提供します。
CRA適合性関連資料は、リスク評価テンプレート、脆弱性対応やサプライチェーンに関する文書、セキュリティ特性に関する情報、再利用可能なセキュリティ関連資料で構成されます。
適合性チェックリストおよびリファレンスデザインは、W77Qと特定のMCUプラットフォームを組み合わせた実装例と、再利用可能な導入ガイダンスを提供します。
オープンソースリソースとして、特定のオープンソース上での実装例、Linuxリファレンスドライバ、リモートセキュアソフトウェア更新に対応するコンポーネントも用意されています。
キットには、ウィンボンドのセキュアフラッシュ上で動作する耐量子計算機暗号(PQC)の基盤も組み込まれています。
対応するW77Qデバイスは、NIST SP 800-208で規定されているLeighton-Micali署名(LMS)方式をサポートし、ファームウェアやソフトウェアの更新の認証に活用できます。
ストレージの保護、認証ソフトウェア更新、バージョン管理、ロールバック防止、リカバリなど、W77Qのセキュリティ機能は製品ライフサイクル全体のセキュリティを支えます。
これにより、OEMメーカーはコネクテッド製品に求められるセキュリティ要件に長期的に対応できます。
PQCのシステムアーキテクチャー基盤がサポートされている場合には、PQCアルゴリズムによるソフトウェア認証更新への道筋もつくれます。
jtsec Beyond IT Security社のディレクター、Jose Pulido氏は次のように述べています。
サイバーレジリエンス法(CRA)では、製品のライフサイクル全体を通じたサイバーセキュリティへの対応が求められています。
「CRA適合・統合キット」は、セキュアフラッシュデバイスだけでなく、ソフトウェア、検証資産、再利用可能なセキュリティ関連資料を包括的に提供します。
これにより、お客様によるセキュリティ機能の実装や、CRA対応に必要な技術文書の作成を支援します。
W77QのSESIP認証は、コンポーネントのセキュリティを客観的に示すものであり、お客様が自社製品のコンプライアンス対応を進めるうえでの確かな基盤となります
対象は、産業オートメーションをはじめ、産業用IoT、ネットワーク機器、スマートビルディングやアクセスコントロール、HVAC、エネルギー、EV充電、スマート家電など、製品ライフサイクルを通じたセキュリティ管理とCRA対応が求められるあらゆるコネクテッド製品です。
ウィンボンドは1987年9月に設立され、1995年に台湾証券取引所に上場しました。
本社は台湾・台中の台湾中部サイエンスパーク(CTSP)にあり、台中と高雄に12インチウェハー工場を2つ保有しています。
コードストレージフラッシュ、カスタマイズメモリソリューション(CMS)、各種ロジックICソリューションを主要製品として展開しています。
「CRA適合・統合キット」は、W77Qセキュアフラッシュの機能にガイドライン、テスト、文書、リファレンスデザインを組み合わせ、コネクテッド製品のCRA対応と長期的なセキュリティ維持を支えます。








