記事ポイント
- 芝浦工業大学と北海道別海町が包括的な連携・協力協定を締結
- デザインプロセス研究室の「人間中心デザイン」で地域課題の抽出から解決まで取り組む
- 標識統一・スケートリンク再生・道の駅活性化など具体テーマで学生がPBLに参加
芝浦工業大学と北海道別海町は、「包括的な連携・協力に関する協定」を締結しました。
双方の知見・技術・情報・資源を活用して地域社会の発展に寄与することを目的としており、別海町をフィールドに学生・教職員が参画する協働プロジェクトが始まります。
「包括的な連携・協力に関する協定」

- 締結日:2026年6月11日
- 締結者:芝浦工業大学(東京都江東区)/北海道別海町
- 中心部署:デザイン工学部 デザインプロセス研究室(繁里 光宏教授)
芝浦工業大学は1927年創立の私立理工系大学で、「社会に学び、社会に貢献する技術者の育成」を建学の精神に掲げています。
東京(豊洲)と埼玉(大宮)の2キャンパスに4学部1研究科を設け、約1万人の学生が在籍します。
理工系大学として日本屈指の学生海外派遣数を誇り、産学連携のPBL(課題解決型学習)を教育の柱としています。
北海道別海町は広大な土地と豊かな資源を背景に、地域産業の活性化や移住・定住の促進など地方創生に資する事業を積極的に推進してきた町です。
今回の協定では、外部の専門的な視点と新しい発想を地域課題の解決へ活かすことを目指しています。
人間中心デザインで地域の真のニーズを掘り起こす
本協定の中心となるのは、デザイン工学部デザインプロセス研究室が提唱する「人間中心デザイン」の知見です。
町民・事業者等との協働も視野に入れながら、地域課題の抽出から解決策の検討、実装までを一連の流れで進めます。
学生がPBLを通じて実際の地域課題に向き合い、将来の技術者・デザイナーとしての実践的な成長につながる学びの場にもなります。
具体テーマ:標識・スケートリンク・道の駅
協定に基づく具体的なテーマの候補として、3つのプロジェクトが挙がっています。
- 標識類のデザイン統一による魅力向上
- 町営スケートリンクの再生
- 道の駅・郷土資料館等の来訪・入館者増加に向けた施策
標識統一はまちの景観整備と来訪者の利便性向上を両立するプロジェクトで、デザイン工学の知見が直接活きる取り組みです。
町営スケートリンクの再生では、地域住民が使える施設としての機能回復とともに、来訪者を引きつける施設へのリデザインが求められます。
道の駅・郷土資料館の活性化は、別海町の豊かな自然と産業を来訪者に伝える情報発信のあり方を、住民目線で再設計するプロジェクトです。
連携内容の4項目
協定に定める連携内容は次の4項目です。
- 次世代の人材育成および学生の地域教育に関する事項
- 人間中心デザイン等の専門的知見を活用した地域課題の解決および産業振興に関する事項
- 地域の魅力向上および情報発信に関する事項
- その他、本協定の目的を達成するために必要な事項
人材育成と地域課題解決を同時に進める枠組みで、学生・教職員と町民・事業者が協働する形をとっています。
双方にとって実践的な価値があります。
芝浦工業大学は2027年に創立100周年を迎え、アジア工科系大学トップ10を目指して教育・研究・社会貢献を進めています。
別海町との連携は、その社会貢献の一翼を担うものです。
2024年の工学部学科制から課程制への移行、2025年のデザイン工学部の教育体制再編に続き、2026年にはシステム理工学部でも再編が進んでいます。
段階的な教育改革の一環です。
別海町のフィールドが、実社会の課題に挑む学びの場となります。
現地ならではの資源や文脈を活かした取り組みです。
「包括的な連携・協力に関する協定」の紹介でした。
よくある質問
Q. 今回の協定で進める具体的なプロジェクトの候補は何ですか?
A. 標識類のデザイン統一、町営スケートリンクの再生、道の駅・郷土資料館等の来訪・入館者増加に向けた施策の3テーマが候補として挙がっています。
Q. 芝浦工業大学はどの部署が中心となって別海町と取り組みますか?
A. デザイン工学部デザインプロセス研究室(繁里 光宏教授)が中心となり、「人間中心デザイン」の視点で地域課題の抽出から解決策の検討・実装まで取り組んでいます。
住民の視点を起点に据えた実践的なアプローチです。
Q. 学生はどのような形で参加しますか?
A. PBL(課題解決型学習)を通じて学生・教職員が参画する協働プロジェクトとして実施されます。
座学にとどまらない、実践を伴う学びの場となっています。