記事ポイント
- 生コンクリートのスランプ・温度・積載量を10〜30秒間隔で計測し、4G回線でクラウドへリアルタイムアップロードします
- 米国Command Alkon社との共同開発により約5年をかけて完成した、日本初のICT生コン品質管理システムです
- 有限会社みつわ ミツワ生コンが2020年に保有車両全車へ導入し、品質向上と配車最適化の効果が確認されています
生コンクリートの品質管理にICT技術を組み合わせた「スマートアジテーター(R)」が、建設業界での採用事例を拡大しています。
GNN Machinery Japanが提供するこのシステムは、アジテーター車のドラム内コンクリートの状態を運搬中にリアルタイムで把握し、品質向上と業務効率化を同時に実現します。
みつわ ミツワ生コンが2020年に全車導入した事例をもとに、システムの全容を紹介します。
GNN Machinery Japan「スマートアジテーター(R)」

- 製品名:スマートアジテーター(R)
- 提供:GNN Machinery Japan株式会社
- 共同開発:Command Alkon社(米国・アラバマ州バーミングハム)
- NETIS登録番号:CB-240013-A
- 建設材料性能証明:GBRC 材料証明第22-04号
- 問い合わせ先:GNN Machinery Japan株式会社(TEL:045-719-1881 / Email:[email protected])
スマートアジテーター(R)は、センサー・コントロールユニット・ソーラーパネル電源・ディスプレイ・I/Oボックス・タブレットの6つのユニットで構成されるシステムです。
ドラム内に設置したセンサーが圧力・温度・ジャイロデータをリアルタイムで計測し、コントロールユニットがBluetoothでディスプレイへ送信します。
取得データは10〜30秒間隔でクラウドへアップロードされ、施工現場や工場などインターネット環境があればどこからでも閲覧できます。
米国に本社を置く生コンプラント制御システム会社Command Alkon社との共同開発により、約5年の歳月をかけて完成した日本初のシステムです。
国内ゼネコン11社との共同実験研究会を通じた実証実験で高い性能が確認されており、日本建築学会・土木学会・日本規格協会での論文発表や講演が行われています。
第2回経済産業省主催IoT推進ラボセレクションのファイナリストにも選考されています。
車両位置情報とコンクリート品質の一元管理

管理画面では、山形県天童市・山形市周辺の地図上に複数の生コン車両アイコンがリアルタイムで表示され、右パネルには車両番号・出発時刻・配送ステータスが一覧化されています。
車両の位置情報とドラム内コンクリートの品質データが同一画面で確認できる構成で、配車最適化と省力化が図れます。
アウトプットデータとして、車両外部のディスプレイにはスランプ・温度・積載量・ドラム回転速度・方向が表示されます。
ドライバー向けタブレットにも同じ生コン情報が表示され、現場入退場時間などの車両位置情報も記録されます。
当日の運行開始から確認時点までのデータは時系列グラフで表示でき、エクセルファイル形式でのダウンロードにも対応しています。
システム構成と電源設計

GPS・プローブセンサー・3G/4G通信モジュールを生コン車両に搭載し、Namacon Cloudへスランプ・温度・体積などフレッシュコンクリートの品質データを送信する構成です。
電源にはソーラーパネルと内蔵バッテリーを組み合わせた電源ユニットを採用しており、車両稼働中の安定した給電が可能です。
I/Oボックスはタブレット(ゲートウェイ)とケーブルで接続され、取得データをクラウドサーバへ転送します。
普通コンクリートだけでなく、高流動コンクリート・再生骨材コンクリート・環境配慮型コンクリートなど各種コンクリートの運搬から荷卸し時の品質確認に対応しており、土木工事・建築工事の双方で多数の採用事例があります。
国土交通省新技術情報提供システムへの登録(NETIS登録番号:CB-240013-A)と、建設材料性能証明(GBRC 材料証明第22-04号)の取得も完了しています。
みつわ ミツワ生コンへの導入事例
山形県山形市立谷川に拠点を置くみつわ ミツワ生コンは、令和元年度補正・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、2020年に保有車両全車へスマートアジテーター(R)を導入しています。
導入当初からスランプロス予測による品質向上とロス削減の効果が確認されており、GNN Machinery Japanが継続的な運用サポートを行っています。
生コン製造事業者に加え、施工者・管理者などエンドユーザー双方がメリットを得られる設計で、建設業界の高度な品質管理と人口減少による労働力不足への対応策として位置づけられています。
ICT技術による生コン品質の「見える化」と配車最適化を同時に実現するスマートアジテーター(R)は、国内ゼネコン11社との実証実験・国の登録・学会発表の三方向で性能が裏付けられたシステムです。
2020年のミツワ生コン全車導入を皮切りに実績を重ねており、土木・建築の両工種で採用が広がっています。
GNN Machinery Japan「スマートアジテーター(R)」の紹介でした。
よくある質問
Q. スマートアジテーター(R)が計測・表示できるコンクリート情報の種類は何ですか?
A. スランプ・コンクリート温度・積載量・ドラム回転速度・ドラム回転方向などが計測されます。
データは10〜30秒間隔で取得され、車両外部のディスプレイとドライバー向けタブレットの双方に表示されます。
Q. 蓄積されたデータはどのような形式で確認・保存できますか?
A. 4G回線を通じてクラウドへアップロードされたデータは、インターネット環境があればどこからでも閲覧できます。
当日の運行データは時系列グラフで確認でき、エクセルファイル形式でのダウンロードにも対応しています。