記事ポイント
- 損害保険教育が「必要」と回答した教員は89.3%で5年連続上昇
- 実施率37.2%と必要性認識の間に52.1ポイントの乖離
- 「授業時間の確保」が5年連続で最重要課題に
日本損害保険協会が、全国の高等学校教員を対象とした損害保険教育に関する実態調査の結果を発表しています。
5回目となる今回の調査では、教育の必要性を認識する教員が増加する一方、実施率との乖離が依然として大きいことが明らかになっています。
日本損害保険協会「高等学校におけるリスクや損害保険の教育に関する実態調査」

- 調査主体:一般社団法人 日本損害保険協会
- 対象:全国約5,000校の高等学校 公民科・家庭科教員
- 調査時期:2025年12月〜2026年1月
- 有効回答数:1,848件
- 調査回数:5回目(2021年度より開始)
日本損害保険協会は、全国約5,000校の高等学校の公民科・家庭科教員を対象に「高等学校におけるリスクや損害保険の教育に関する実態調査」を実施していました。
2021年度の開始以降5回目となる今回の調査では、損害保険に関する教育が「必要」または「ある程度必要」と回答した教員が89.3%に達しています。
内訳は公民科83.6%、家庭科94.9%で、2021年度の調査開始以降5年連続の上昇です。
必要性の認識と実施状況の乖離
「損害保険に関する教育を実施している」と回答した教員は37.2%となっています。
科目別では公民科が17.9%、家庭科が56.1%で、こちらも5年連続で上昇しています。
しかし、必要性の認識89.3%と実施率37.2%の間には52.1ポイントの乖離があり、認識と実態のギャップは依然として大きい状況です。
教育実施に向けた課題
今後の損害保険教育の実施に向けて重要な取組みとして、「授業時間の確保」が58.9%で最も高い割合を示しています。
次いで「副教材・ツールなどの充実」が41.4%、「教科書の記入内容の充実」が41.1%となっています。
この上位3項目は5年連続で同一であり、授業時間の不足が教育実施を阻む最大の要因であることが読み取れました。
2018年に告示された高等学校学習指導要領解説では、「公共」や「家庭」の授業で民間保険について触れるよう示されています。
成年年齢の引き下げにより高校在学中でも親権者の同意なく契約が可能になったことも、損害保険教育の重要性を高める背景となっています。
日本損害保険協会では、短時間で扱いやすい教育ツールの提供や役立つ情報の発信を通じて、教員の授業での損害保険の取り扱いを支援していく方針です。
生活の中で直面するさまざまなリスクへの経済的な備えとなる損害保険の役割を理解することは、金融経済教育の観点から重要な意味を持っています。
損害保険教育の必要性が広く認識される中、授業時間の確保や教材の充実が今後の実施拡大の鍵となります。
日本損害保険協会「高等学校におけるリスクや損害保険の教育に関する実態調査」の紹介です。
よくある質問
Q. 損害保険教育が必要と回答した教員の割合はどのくらいですか?
A. 「必要」または「ある程度必要」と回答した教員は89.3%です。
内訳は公民科83.6%、家庭科94.9%で、2021年度の調査開始以降5年連続で上昇しています。
Q. 損害保険教育の実施率と必要性認識の乖離はどの程度ありますか?
A. 必要性の認識が89.3%に対して実施率は37.2%で、52.1ポイントの乖離があります。
教育実施に向けた最大の課題として「授業時間の確保」が58.9%で挙げられています。