理化学研究所 革新知能統合研究センター認知行動支援技術チームは、2023年4月20日に理化学研究所にて「ぼのちゃん」を使った共想法の体験会を開催しました。
40・50代向けの、認知症予防のための会話支援ロボット「ぼのちゃん」を使った体験会の様子を紹介していきます。
理化学研究所「ぼのちゃん」体験会
理化学研究所 革新知能統合研究センター認知行動支援技術チームは、2023年4月20日に理化学研究所にて「ぼのちゃん」を使った共想法の体験会を開催しました。
40・50代向けの、認知症予防のための会話支援ロボット「ぼのちゃん」を使った体験会。
認知症予防のための正しい知識を得て、早めに取り組む大切さを理解できる体験会となりました。
認知症・認知症予備軍は高齢者の約4人に1人
現代は、高齢者の約4人に1人は認知症または認知症予備軍となっています。
認知症になると、生活する上で支障が出ることになり、本人だけでなく、家族にも大きな負担となる場合も。
口腔ケア習慣の普及によって、55から60歳で歯がない人の割合は、1975年の20%から、2005年の2%まで30年間で10分の1と激減。
口腔ケア習慣によって歯の健康を保っているように、認知症予防の習慣を普及させることで、認知症を減らすことが可能と考えられています。
体験会の内容
体験会では「ぼのちゃん」によって共想法を実践。
共想法とは、認知症予防のために3から6人程度のグループで、テーマを決めて、写真などの素材や話題を持ち寄り、時間を決めて話し手と聞き手が交互に会話し、想いを共有する手法です。
「ぼのちゃん」は、話題の提供や時間の管理を行う司会者となって会話を支援。
会話量の測定をして、時間を区切ったり、聞き手と話し手が互いにバランスよく会話をしていないと、割り込んで発話量が少ない方に話をするよう促したりします。
参加者からは思考を巡らすおしゃべりの重要性に納得する声がありました。
チームリーダー 大武美保子さん
ロボット工学博士の大武美保子さんは、ゲルロボットという柔らかいロボットの研究時に、祖母が認知症となりました。
認知症をなんとかしたいと強く思い、関連する人ロボット共生学、こころの時間学、思春期主体価値、共創言語進化、対話知能学の研究領域に参加し研究を進め、人間の認知機能を育む人工知能技術の基盤要素技術を開発。
それが、認知症予防支援ロボットを使った共想法です。
今後の体験会
認知症予防のための会話支援ロボット「ぼのちゃん」体験会を2023年6月8日(木)に開催。
認知症になるリスクを減らすために、認知症予防の習慣を学ぶことができる体験会です。
理化学研究所にて実施された「ぼのちゃん」を使った共想法の体験会の紹介でした。