公式サイトで発表!大里研究所「FPP(パパイヤ発酵食品)によるパーキンソン病患者の運動・認知機能に関する改善効果」

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大里研究所が、パーキンソン病専門病院Center for Parkinson's Disease and Movement Disorders(所在地:イタリア・ミラノ)のNordera教授らとの共同研究により、大里研究所開発のFPP(パパイヤ発酵食品)による臨床試験において新たな成果を公式サイトで発表しました。

本研究は、FPPを長期摂取したパーキンソン病患者における酸化ストレス、運動・認知機能に関する臨床所見およびQOLの改善を評価するものであり、2023年4月発行の学術誌「Functional Foods in Health and Disease」に掲載されました。

FPPによる認知機能の改善を含むこれらの結果は、パーキンソン病患者にとって朗報となる知見です。

 

大里研究所「FPP(パパイヤ発酵食品)によるパーキンソン病患者の運動・認知機能に関する改善効果」

 

 

FPPは、遺伝子組換えでないパパイヤを独自の技術により発酵させた自然の甘みを有する顆粒状の食品です。

これまでの臨床研究から、FPPは優れた抗酸化能に加えて、免疫が低下している2型糖尿病患者の細胞内エネルギーの向上および免疫機能の改善が認められ、『ATP産生促進剤 及び ミトコンドリア活性促進剤 並びに免疫賦活剤, 特許第6401792号』として日本国特許庁により登録されました。

FPPは、身体の防御機構を高めるツールとしての有効性が期待されています。

 

酸化ストレス

 

酸化とは、簡単に言うと“錆びる”ことです。

酸化を引き起こす活性酸素(ROS)は、適量であれば身体に侵入するウイルスや細菌等の攻撃に有用ですが、過剰になり、それを消去する抗酸化能とのバランスが崩れ酸化に傾くと、酸化ストレスとなります。

加齢に伴い抗酸化能は低下するため、酸化ストレスの蓄積は細胞にダメージを与え、がん、生活習慣病、認知症など神経変性疾患を引き起こす要因となります。

特に脳は、酸化ストレスに対して脆弱であり、ダメージを受けた神経細胞を新しい細胞に取り替えることができません。

そのため、抗酸化能を維持し酸化ストレスを軽減することは、脳の老化すなわち神経変性疾患の予防戦略になります。

 

パーキンソン病患者におけるFPPの有効性

 

各治療開始時と終了時におけるパーキンソン病患者から得た評価スコア

 

酸化ストレスは、パーキンソン病の発症や進行の原因の一つとしても知られています。

最近の研究では、酸化ストレスの亢進が、大脳の下に位置する中脳の黒質ドーパミン神経細胞の損傷や細胞死に関与していると報告されています。

Nordera教授らによる本研究は、パーキンソン病患者を対象に、症状・酸化ストレス・抗酸化能および腸内細菌叢を検証しました。

ホーン・ヤールの重症度分類I-II度を呈し、レボドパ製剤(300-1,200 mg/日)を服用するパーキンソン病患者は、FPP(FPP群,19名)またはプラセボ(コントロール群,20名)を1日9g摂取するグループに分け、ランダム化二重盲検・プラセボ対照クロスオーバー比較試験を実施しました。

両群は、6ヶ月間継続した後、摂取内容を交換し更に6ヶ月間実施しました。

各治療開始時と終了時に、抗酸化能、酸化損傷、および腸内の微生物叢の変化を測定し、統一パーキンソン病評価尺度(UPDRS)などを用いて病態を評価しました。

FPP群は、コントロール群と比べ抗酸化能(グルタチオン,2-dG)が改善し、ROSの増加を認めず、特にDNAにおける酸化損傷(8-OHdG)が減少しました。

腸内の微生物叢の組成に変化は見られませんでした。

さらにFPP群では、視空間認知・注意力・記憶・遂行・見当識などの多領域にわたる認知機能やパーキンソン病の病態とQOLにおいて有意な改善を認めました。

これらの結果から、既存の治療とFPPの併用は、パーキンソン病患者の抗酸化能向上により、酸化ストレスの軽減および運動症状や認知機能の改善効果が明らかになりました。

FPP摂取により、特定の腸内細菌群の増殖は見られませんでしたが、代謝を改善することで効果を発揮し、腸管粘膜の健全性に作用した可能性があります。

パーキンソン病患者は、非罹患者と比べ認知症の頻度が4-6倍高いことが知られています。

また、パーキンソン病とレビー小体型認知症は、タンパク質の塊であるレビー小体が病変部位に存在する異常蛋白質の蓄積・凝集を特徴としています。

早期介入による抗酸化能の維持は、発症の原因の一つである加齢に伴う酸化ストレスの蓄積を予防し、疾患の進行抑制や神経細胞の保護につながると考えられます。

おわりに

 

三大認知症と言われる「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」は、認知症全体の約8割を占めています。

FPPは、アルツハイマー病患者の酸化ストレスの改善、並びに血管の柔軟性と拡張に作用する一酸化窒素(NO)の産生増加が報告されています。

また、脳の血流低下により認知症のハイリスクグループとして知られる電磁波過敏症患者において、血流改善および認知機能向上を認め、治療法として特許を取得しています。

これらの結果を踏まえ、FPPによる早期介入は、酸化ストレスに起因する神経変性疾患の進行抑制や発症遅延および神経細胞の老化を予防するツールとして役立つことが期待されます。

 

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