「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」はグローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を定期的に発信しています。
今回は、フェリシアこども短期大学 橋元知子准教授に行った「幼稚園でイマージョン教育がうまくいくために必要なこと」についてのインタビュー内容を紹介していきます。
「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」フェリシアこども短期大学 橋元知子准教授インタビュー
「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」はグローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を定期的に発信しています。
そんな「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」は、フェリシアこども短期大学の橋元知子准教授にインタビューを実施。
「幼稚園でイマージョン教育がうまくいくために必要なこと」についてのインタビュー内容を紹介していきます。
英語教育を実施する幼稚園・保育所は増えている
私立の幼稚園や認定こども園のうち6割強が通常保育時間内で英語活動を実施していることがわかっています(ベネッセ教育総合研究所2019年の調査)。
橋元先生によると「OECD(2020)の調査によると、日本の未就学児(就学前教育を受けている子ども)10人のうち7人は私立に通っているので、けっこうな割合の子どもたちが幼児期に何らかの形で英語教育を受けているのではないかと思います」といいます。
ベネッセ教育総合研究所(2019)の調査では、「知的教育を増やしてほしい」「保育終了後のおけいこごとをやってほしい」という保護者から園への要望が年々増えており、今後も英語教育を実施する幼稚園や保育所は増えると橋元先生は予想します。
附属幼稚園のイマージョンクラスの子どもたちは自発的に英語を発話
橋元先生は、2017年に始まったフェリシアこども短期大学附属幼稚園での「イマージョンクラス」設立に関わりました。
先生たちから「幼児期の英語学習はそんなに必要ないのではないか」という意見もあるなか、子どもたちが徐々に変わっていく様子を見て、「イマージョンクラスが園にあるのは良いことだ」と気づいていったと言います。
また、イマージョンクラスでは、保育者があまり関わっていない遊び時間のほうが、子どもたちが自発的に英語を発する場面が多いと感じたといいます。
5歳児クラスの女の子がほうきを持って掃除しながら “I'm cleaning up!”と言うと、ほかの子どもたちが “Me too!” と加わり、おままごとのような遊びがスタート。
英語をみんながどんどん自発的に使い始めました。
「誰からも強要されずに自分たちで遊んでいる」「自分たちが扱える範囲の英語を使っている」「お友だちとの良い関係性」という状況から、内発的動機づけを高めるために必要な三つの基本的な心理欲求が満たされていることがわかりました。
まとめ:イマージョン教育は効果的な英語教育のアプローチの一つ
今回、幼稚園でのイマージョン教育は、効果的な英語教育のアプローチの一つである可能性が見えてきました。
イマージョン教育の成果は、「英語が身についているかどうか」よりも「他者を理解・尊重する気持ちが身についているかどうか」という異文化理解の視点で見ることが重要です。
グローバル化が進んでいるいま、心地よく生活したり自分の道を切り開いたりしていくためには、外国語を使えることは、ことば以上に、他者と良い関係性を築く力や人間性が重要だと思われます。
「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」が行った、フェリシアこども短期大学 橋元知子准教授インタビューの紹介でした☆