ラマに変えられてしまった王様と、優しい農夫の冒険をコミカルに描いた『ラマになった王様』
ディズニー・アニメーションの中でも異彩を放つアップテンポで新感覚なコメディ作品を紹介します。
ディズニー映画『ラマになった王様』作品紹介
制作:2000年/アメリカ
上映時間:78分
タイトル:ラマになった王様(原題:The Emperor's New Groove)
農夫とラマになってしまった王様がファンタジックな冒険を繰り広げるディズニーの革新的長編アニメーション『ラマになった王様』
南米を舞台にコミカルな掛け合いとノリのいい音楽でグルーヴィに進むストーリーが観るものを惹きつけてやみません。
ストーリー/あらすじ
舞台は南米のとあるジャングル。
その土地を統治する王様クスコは美しい容姿と才能に溢れていましたが、わがままで傲慢で意地悪というどうしようもない性格でした。
公務も適当で傍若無人。
その性格から、市民からの人望も全くなかったクスコ。
王国の中のとある村に自分だけのためのリゾートを作ることを勝手に決めて、その村に住む気のいい農夫パチャに反対されるも聞く耳を持たないというわがままぶりです。
ある日ちょっとした気まぐれを起こしたクスコが相談役だった魔女のイズマをクビにします。
怒ったイズマはもともと城の主導権を握ろうと企んでいたこともあり、クスコに毒薬を飲ませ命を奪おうと画策。
ところが手下のクロンクのミスで間違った薬を飲ませてしまったため、なんとクスコはラマに変わってしまったのでした。
イズマの命令でクロンクに袋詰めにされたクスコは手違いで城から帰ろうとしていたパチャの荷車に乗せられてとある村へと運ばれました。
そうとは知らずに荷車を運んでいたパチャは村について積荷をほどき、言葉を話すラマを見てびっくり。
クスコはというと、自分が誘拐されたのだと勘違いし、一目散に逃げ出します。
ところが逃げ込んだジャングルには獰猛な肉食獣がうじゃうじゃ。
すんでのところでパチャに助けられたクスコはパチャに一緒に城までついて来てもらうことにします。
ラマになっても変わらないクスコの性格の悪さに辟易しながらもパチャはクスコとともに冒険の旅へ。
その道中で二人はばったりイズマとクロンクに出会い、彼らこそが自分をラマに変え、さらに命を狙い続けている天敵だということを知らないクスコは味方を見つけたと安堵。
命を助けてくれた恩人であるパチャに「もう用済み」とひどい言葉を投げつけます。
怒って帰ってしまったパチャを見送ったその直後に、クスコはイズマの本性を知るのでした。
大あわてでパチャを探すクスコ。
優しいパチャはもう一度旅に付き合ってくれることになり、二人でイズマたちの魔の手から逃れながら城を目指します。
数々の窮地をいがみあいながらも二人で乗り越えていくうちに、二人は少しずつお互いを信頼し始めます。
ところが、城にたどり着いたところで二人はイズマの秘密の研究所に追い詰められてしまって大ピンチ。
城へと向かう道中の中で少しずつお互いを知り、力を合わせて多くの危機を脱してきたクスコとパチャはチームワークを発揮して、なんとかもとの姿に戻るための薬を手に入れます。
人間の姿に戻ることができたクスコは、自分の傲慢さを見つめ直すことができ、家来や人々にも優しくなり、それまで計画していた無茶なプライベートリゾート建設の内容も見直します。
よき友達となったクスコとパチャは長い冒険の末、楽しいひと時をともに過ごすのでした。
キャスト&スタッフ
キャスト:
クスコ:デヴィッド・スペード/藤原竜也
パチャ:ジョン・グッドマン/楠見尚己
イズマ:アーサ・キット/京田尚子
クロンク:パトリック・ワーバートン/堀内賢雄
チチャ:ウェンディ・マリック/一柳みる
チャカ:ケリアン・ケルソ/山田千晴
ティポ:エリ・ラッセル・リネッツ/常盤祐貴
スタッフ:
監督:マーク・ディンダル
製作:ランディー・フルマー
原案:クリス・ウィリアムス、マーク・ディンダル
脚本:デヴィッド・レイノルズ
作詞:スティング
音楽:スティング&デヴィッド・ハートレー
スコア:ジョン・デブニー
製作総指揮:ドン・ハーン
共同プロデューサー:パトリシア・ヒックス
アート・ディレクター:コリン・スティンプソン
編集:パメラ・ジーゲンハーゲン=シェフランド
ディズニー作品の中でも冒険的な描写が大きな話題となりファンが多い本作。
『ライオンキング』、『ノートルダムの鐘』のスタッフによるとっておきの名作です。
クロンクを主役にした続編『ラマになった王様2 クロンクのノリノリ大作戦』も制作されています。
『ラマになった王様』に登場するキャラクター
意地悪だけどどこか憎めないクスコを筆頭にチャーミングなキャラクターがたくさん登場する『ラマになった王様』
本作に登場するキャラクターたちを紹介していきます!
クスコ(デヴィッド・スペード/藤原竜也)
南米のジャングルにある王国の王クスコ。
性格が悪くて人々からも家来からも全く慕われていませんが、やりたい放題の彼自身は音楽にのってご機嫌です。
魔女のイズマをクビにしたことからラマに変えられて、初めて自分の権力が通用しない事態に直面したクスコ。
ラマになっても傲慢さは変わりませんでした。
それでも、もとの姿に戻るために城へと向かう中で出会った農夫のパチャに優しさと友達の大切さを教えられます。
パチャ(ジョン・グッドマン/楠見尚己)
優しくて気のいい農夫のパチャ。
クスコが急に思いついた自分だけのためのリゾートをパチャが住む村に作ることを一方的に言い渡されます。
無茶苦茶なリゾートの建設には反対していました。
わがまま放題のクスコとは道中で喧嘩や衝突を繰り返しますが、力を合わせて危機を乗り越えていくうちに二人は友達に。
イズマ(アーサ・キット/京田尚子)
古くからクスコの相談役として城にいた魔女。
クスコの傍若無人な振る舞いに、いつかは自分が城の統治権を持ってもいいはずと考えていました。
そんな中、急にクビにされたので、怒り心頭。
クスコをクロンクに調合させた毒薬で葬り去ろうと企みます。
手下のクロンクのおっちょこちょいで、失敗が続いても諦めない執念深さを持っています。
クロンク(パトリック・ワーバートン/堀内賢雄)
イズマの手下のちょっとぼーっとした大男クロンク。
悪い人間ではないのに、イズマの命令で悪事ばかりやらされていますが、それもあまりうまくいきません。
悩んだ時には天使のクロンクと悪魔のクロンクが現れて肩の上で相談。
料理が得意でリスの言葉を理解することができます。
続編では主役として登場!
ラマになってしまった意地悪な王様と、気のいい農夫のアドベンチャー・アニメーション『ラマになった王様』
グルーヴ感あふれるコミカルタッチな友情のストーリーがいつまでも色褪せない名作です。
『ラマになった王様』は、Disney+(ディズニープラス)で配信中です。
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