商業地の利回りに反転の兆し!三友地価予測指数(2026年9月調査)

三大都市圏 地価予測指数<商業地>・トピック調査

記事ポイント

  • 商業地指数は東京圏82.4、大阪圏78.6、名古屋圏79.6
  • 住宅地指数は東京圏80.0、大阪圏72.3、名古屋圏75.0
  • 商業地では不動産利回りに反転の兆し

 

三友システムアプレイザルが、提携する不動産鑑定士142名を対象にしたアンケートをもとに「三友地価予測指数(2026年9月調査)」を発表しました。

商業地では不動産利回りに反転の兆しが見え始め、住宅地ではタワマン市場のトーンダウンが示されています。

今回は、全国で相次ぐクマ被害が不動産市場に及ぼす影響についてのアンケートも実施し、寄せられた多数の意見も併せて紹介しています。

 

目次

三友地価予測指数(2026年9月調査)

 

三大都市圏 地価予測指数<商業地>・トピック調査

 

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2026年8月1日~8月31日
  • 調査対象者数:三友システムアプレイザルと提携する全国の不動産鑑定士142名
  • 対象者内訳:東京圏30名[東京・神奈川・埼玉・千葉]、大阪圏28名[大阪・京都・兵庫・奈良]、名古屋圏11名[愛知・三重]、その他の地方圏73名[上記以外]

 

三友システムアプレイザルが、提携する不動産鑑定士142名へのアンケートをもとにした「三友地価予測指数(2026年9月調査)」を発表しました。

今回の調査では、全国で相次ぐクマ被害が不動産市場に及ぼす影響についてもアンケートを実施しています。

三友地価予測指数は、不動産鑑定士へのアンケート結果から地価動向の見方を5段階で指数化し、毎年3月と9月に配信されている調査です。

三友地価予測指数は、三大都市圏の商業地・住宅地の指数と、クマ被害をテーマにしたトピック調査をまとめています。

商業地指数の「現在」は、東京圏82.4、大阪圏78.6、名古屋圏79.6です。

前回比では東京圏が79.7から上昇、大阪圏が83.1から下落、名古屋圏が77.3から上昇しました。

名古屋圏では名駅再開発が頓挫した影響は数字上みられず、大阪圏では万博効果の反動が出ている可能性が示されています。

オフィス市場については、引き続き堅調とされています。

空室率は仙台と横浜が5.0%台とやや高い一方、東京都心5区平均は2.0%を切り、大阪と名古屋も3.0%台の水準です。

テナント企業がオフィス選びを人材採用活動の一環と位置づける傾向から、同じエリア内でも引き合いの強弱が二極化している可能性があります。

中東情勢による原油高が長引いていることから、企業が再びコスト削減策に転じる可能性にも触れられています。

大企業が成長戦略を見直した場合、AIやDXなどへのデジタル投資の予算枠が縮小し、中小ビル市場にも影響が及ぶ可能性があります。

一方、不動産の売買市場では、好調なオフィス賃貸市場とは異なり投資家の姿勢が変化し始めているとされています。

国債利回りは一時3.0%まで上昇しており、原油高によるインフレへの対応として金利がさらに上昇する可能性があります。

原油高によるインフレ対策として金利がさらに上昇すれば、レバレッジ頼みの高値買いでは十分な投資妙味を得ることはできないとされています。

同調査は、機関投資家の物件購入停止や、中堅事業者による同業者間での早期売却の動きも伝えています。

REITでは物件利回りが2.0%台半ばまで下がる一方、金利の影響で東証リート指数が下落し、増資が難しい環境から新規取得を見合わせる投資法人が目立つとされています。

金利のない世界が終わってからも低下傾向だった不動産利回りに、反転の兆しが見え始めている点が商業地の大きな焦点です。

住宅地指数の「現在」は、東京圏80.0、大阪圏72.3、名古屋圏75.0です。

前回比では東京圏が79.8からやや上昇、大阪圏が77.7から下落、名古屋圏が75.0から横ばいとなりました。

大阪圏での下落は商業地と同様で、東京圏と名古屋圏でも地価の上昇度合いは幾分弱まっています。

住宅地では、前年に話題となった「潤日(ルンリー)」や中国人富裕層によるタワマン価格上昇の文脈が示されています。

その後、日中問題を背景に中国人投資家による日本買いは事実上ストップしているとされています。

アベノミクス下で地価を牽引してきたタワマン市場は、金利や外国人政策の影響もありトーンダウンし始めています。

指数は50ポイントが強気と弱気の分かれ目ですが、指数の推移と各圏域内の実際の地価変動は必ずしも一致しません。

三友地価予測指数は、高度利用地を前提に地価の趨勢を上昇(100)・やや上昇(75)・横ばい(50)・やや下落(25)・下落(0)の5段階で評価し、回答者比率を乗じて加算して算出されます。

「現在」は過去6ヵ月の推移を踏まえた現時点の趨勢、「先行き」は6ヵ月先の趨勢を示します。

クマ被害のトピック調査では、札幌の住宅地について、影響の因果関係はまだ具体的には表れていないという鑑定士の意見が寄せられています。

北海道の地方部については、借り手の減少や農業の担い手減少、地価下落につながる可能性を指摘する意見もあります。

本指数は地価動向の見方に関する強気・弱気の程度を示すもので、各圏域の地価水準自体を表すものではありません。

よくある質問

Q. 三友地価予測指数(2026年9月調査)は何をもとにしていますか?

A. 「三友地価予測指数(2026年9月調査)」は、三友システムアプレイザルと提携する不動産鑑定士142名へのアンケートをもとにしています。

Q. 商業地指数の「現在」はいくつですか?

A. 東京圏が82.4、大阪圏が78.6、名古屋圏が79.6です。

Q. 住宅地指数の「現在」はいくつですか?

A. 東京圏が80.0、大阪圏が72.3、名古屋圏が75.0です。

Q. 調査期間はいつですか?

A. 2026年8月1日から8月31日までです。

 

地価の方向感に加え、クマ被害という生活環境に関わるテーマも含めて、不動産市場を見る視点を広げる調査です。

 

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