コーキングだけの瓦固定は雨漏りの原因に! 全日本瓦工事業連盟「悪質業者への提言」

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記事ポイント

  • 全日本瓦工事業連盟が地震災害に便乗した悪質訪問勧誘への提言を発表
  • コーキングだけで瓦を固定する施工は排水機能を損ない雨漏りの原因になる
  • 瓦ガイドライン工法は令和4年に法制化され、未施工は法律違反となる

 

全日本瓦工事業連盟は、頻発する地震における災害に便乗した瓦屋根修理への悪質な訪問勧誘に関する提言を発表しました。

災害後に被災者の修理希望に乗じた施工不良・高額請求などの2次被害が多数発生しており、同連盟は加盟工事店以外の訪問業者への注意を呼びかけています。

 

全日本瓦工事業連盟「悪質業者への提言」

 

  • 発表日:2026年7月10日
  • 発表者:一般社団法人全日本瓦工事業連盟
  • 関連法令:令和4年1月改正・告示109号(瓦ガイドライン工法の法制化)

 

全日本瓦工事業連盟は、内閣府所管の一般社団法人として全国約2,500社以上の優良瓦工事店が加盟する業界団体です。

災害のたびに各都道府県の加盟組合・連合会が屋根修復工事に取り組んでいますが、施工者の若年層減少と高齢化による人手不足が進んでおり、依頼を受けた順番に対応しているため修理まで時間がかかる状況です。

 

被災地で多発する悪質業者の手口

 

悪質業者は、少しでも早く修理を望む被災者の気持ちに乗じて訪問し、言葉巧みに修理依頼へ誘導します。

東日本大震災や令和元年の房総半島台風では、早急な復旧を求めた被災者が悪質業者に修理を任せ、2次被害を受けた事例が多数発生しました。

同連盟が挙げる悪質業者に多くみられるケースは次のとおりです。

  • 施工不良
  • 不適切な材料の使用
  • 虚偽の説明
  • 工事の遅延や未完成
  • 不正な料金請求
  • 保証やアフターサービスの欠如

 

なぜ瓦屋根の家屋だけが被災するように見えるのか

 

地震や台風の報道で瓦の落下・飛散映像が繰り返し流れるため、瓦屋根が倒壊の原因であるという誤った認識が広まっています。

実際に被害を受けているのは古い家屋であり、旧来の工法では土の固着力だけで瓦を固定していたため、釘やビスで留め付けられていませんでした。

古い家屋は建物の躯体が脆弱で現行の耐震基準を満たしていないため地震で倒壊しやすく、それらに瓦が葺かれていることで「瓦屋根だけが被災する」という印象が定着しています。

実際には瓦屋根以外の屋根材の家屋も倒壊・飛散しており、躯体が脆弱であれば屋根材の種類にかかわらず被害は発生します。

 

瓦ガイドライン工法と安全性

 

全日本瓦工事業連盟は平成13年より業界自主基準「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」(通称:瓦ガイドライン工法)を国関係機関の監修のもと制定しました。

瓦ガイドライン工法では瓦を釘やビスで全数留め付けるため、東日本大震災・熊本地震・令和元年房総半島台風において同工法で施工された家屋では瓦が落ちていないことが国関係機関の調査で判明しています。

令和4年1月には告示109号が改正され、新築工事での瓦ガイドライン工法施工が義務化されました。

同工法で施工することで災害による被害を防げる一方、施工していない新築工事は法律違反となります。

 

コーキング(シーリング)施工への注意

 

近年、「ズレた瓦をコーキング(シーリング)で固定します」と提案する訪問販売業者が見受けられます。

コーキング(シーリング)は建築物の隙間を埋めて気密性や防水性を確保するための材料であり、瓦の固定には使用するものではありません。

瓦屋根を過度に密閉すると本来備わっている排水機能が損なわれ、雨漏りの原因になります。

瓦屋根の耐風・耐震性能を確保するには、新築工事と同様に釘やビスで瓦を適切に緊結・固定することが基本です。

リフォーム工事を依頼する際は、「コーキングで固定する」という説明だけで判断せず、釘やビスによる適切な固定工法が採用されているかを業者に確認する必要があります。

 

瓦工事では加盟工事店が依頼順に対応しており、修理まで時間がかかる場合でも高額な訪問勧誘業者に依頼せず、全日本瓦工事業連盟の加盟工事店へ相談することで、施工不良や不正請求による2次被害を防げます。

全日本瓦工事業連盟「悪質業者への提言」の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. 瓦ガイドライン工法とはどのような工法ですか?

 

A. 瓦を釘やビスで全数留め付ける工法です。

全日本瓦工事業連盟が平成13年に国関係機関の監修のもと制定した業界自主基準であり、令和4年1月の告示109号改正により新築工事での施工が法律で義務付けられています。

 

Q. 悪質業者に修理を依頼してしまった場合、どのような被害が考えられますか?

 

A. 施工不良、不適切な材料の使用、虚偽の説明、工事の遅延や未完成、不正な料金請求、保証やアフターサービスの欠如などが発生する可能性があります。

東日本大震災や令和元年の房総半島台風では同様の2次被害を受けた方が多数いました。

 

Q. コーキング(シーリング)での瓦固定はなぜ問題なのですか?

 

A. コーキング(シーリング)は気密性・防水性の確保を目的とした材料であり、瓦の固定には適していません。

過度に密閉すると瓦屋根本来の排水機能が損なわれ、雨漏りの原因になります。

耐風・耐震性能の確保には釘やビスによる緊結・固定が必要です。

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