記事ポイント
- マタタビ由来「ネペタラクトール」がディートを凌駕する蚊の忌避効果
- ディート・イカリジンより肌負担が少ない天然由来成分
- GSアライアンスが大量生産を実現、2026年6月29日販売開始
GSアライアンスが、天然由来のネペタラクトール系を使用した蚊・害虫の忌避剤を開発しました。
2026年6月29日から雑貨として販売を開始する予定です(前後する可能性があります)。
GSアライアンス「ネペタラクトール系天然忌避剤」

- 販売開始日:2026年6月29日(予定、前後する可能性あり)
- 区分:雑貨
- 開発者:森 寛(理学博士)
- 販売元:GSアライアンス
GSアライアンスは、カーボンニュートラルや脱炭素に向けた環境・エネルギー分野の先端素材を研究開発する企業です。
冨士色素グループに属し、生分解性プラスチックや次世代蓄電池など多岐にわたる素材開発を手がけてきた同社が、今回は蚊・害虫の忌避剤という新たな分野に参入します。
蚊は感染症(マラリア、デング熱、ナイル熱、日本脳炎など)を媒介し、年間70万人以上の命を奪う生物です。
その脅威は世界規模に及んでいます。
産卵期のメスが人間の汗や二酸化炭素、体温、黒色に反応して吸血するため、特に熱帯・亜熱帯地域では深刻な被害が報告されています。
感染リスクを軽視できない地域も少なくありません。
今回開発されたネペタラクトール系忌避剤は、こうした蚊の問題に対し、植物由来の天然成分で対応するアプローチです。
化学合成成分に頼らない点が注目を集めています。
蚊以外にもブユ(ブヨ)、アブ、マダニなどへの忌避効果も期待されています。
虫よけ成分の現状と課題
長年にわたって虫よけの主成分として使用されてきたのがディート(DEET)です。
50年以上の使用実績を持ち、蚊だけでなくマダニ、ブユ、アブなど幅広い害虫に忌避効果を発揮します。
ただし、子どもへの毒性・副作用や、樹脂・プラスチックを溶かすという問題が指摘されています。
12歳未満の場合はディート30%配合製品を使用できず、12%以下の濃度を選ぶ必要があります。
6ヶ月未満の乳児にはディート配合製品の使用自体が禁止されています。
こうした課題を受けて普及が進んだのがイカリジン(Icaridin)です。
日本では2015年に虫よけ成分として承認された比較的新しい成分で、ディートと比べて肌への刺激が少なく、安全性が高いとされています。
プラスチックや合成繊維を傷めることもなく、子どもでも使用できます。
一方で、レモンユーカリやレモングラス、ハッカ、ペパーミント、シトロネラ、ラベンダーといったハーブ成分も天然忌避剤として存在します。
安全性が高い反面、忌避効果が弱い・持続時間が短いという課題があり、高い効果と天然由来の安全性を両立する成分が求められていました。
ネペタラクトールの特性と大量生産
ネペタラクトールは、植物(特にマタタビ)から抽出される天然成分です。
天然由来でありながら、蚊の忌避効果はディートに匹敵するか、それを凌駕する可能性があるともいわれています。
化学合成されたディートやイカリジンと比べて肌への負担が非常に少ないとされており、天然成分の安全性と高い忌避効果を兼ね備えた成分として注目されています。
マタタビから有機溶剤などを使って抽出・精製する方法は大量生産が難しくコストが高くなるという課題がありましたが、GSアライアンスは独自の合成方法によってネペタラクトールを比較的安価に大量生産できる目途をつけました。
この独自の製法で製造したネペタラクトールを用いて忌避剤を作ります。
猫とマタタビ・研究で判明した忌避メカニズム
2021年の岩手大学や名古屋大学などの研究によって、ネペタラクトールはマタタビに含まれる主要な化学成分であり、猫が反応する引き金となる物質であることが明らかになりました。
この物質は猫を多幸状態にするだけでなく、蚊を寄せ付けない忌避効果も持っています。
猫がマタタビの葉を噛んだり顔を擦り付けたりするのは、ネペタラクトールを体毛に付着させて蚊の攻撃から身を守るための行動であるとされています。
GSアライアンスはこのネペタラクトールを忌避剤として応用し、今後は蚊以外の害虫に対する忌避剤、殺虫剤や関連する機能性物品の研究開発も進めていく方針です。
マタタビ由来の天然成分が持つ忌避効果を独自の合成技術で量産化し、肌への負担を抑えながら高い虫よけ性能を実現しています。
天然由来の安全性と従来の化学合成成分に匹敵する効果を求める方に使いやすい選択肢が登場します。
GSアライアンス「ネペタラクトール系天然忌避剤」の紹介でした。
よくある質問
Q. ネペタラクトール系忌避剤はいつから購入できますか?
A. 2026年6月29日から販売開始予定です。
ただしGSアライアンスは、予定が前後する可能性があると告知しています。
Q. ネペタラクトールはディートやイカリジンと比べてどんな特徴がありますか?
A. 植物(マタタビ)由来の天然成分で、化学合成されたディートやイカリジンと比べて肌への負担が非常に少ないとされています。
敏感肌の方にも比較的使いやすい成分です。
忌避効果はディートに匹敵するか、場合によっては凌駕する可能性があるともいわれています。
Q. ディートを子どもに使う際の制限はありますか?
A. 12歳未満の子どもにはディート30%配合製品を使用できません。
ディート配合製品を使う場合は濃度12%以下を選ぶ必要があり、6ヶ月未満の乳児にはディート配合製品の使用自体が禁止されています。