記事ポイント
- ドライバー590人調査で77.3%が継続意向
- 「仕事の意義」と誇りの相関はr=0.74
- 転職エージェント経由の推奨意向は59.6%
パーソルイノベーションとGOジョブは、現在ドライバーとしてはたらく人、または過去5年以内にはたらいていた590人を対象に、第1回「ドライバーに関するモチベーション調査」を共同で実施しました。
77.3%が「今後もドライバーとしてはたらき続けたい」と回答し、「仕事の意義」や「仕事が好き」といった主体的な理由が継続意向や誇りと強く結びついていることが分かりました。
パーソルイノベーションとGOジョブ「第一回:ドライバーに関するモチベーション調査」

- 調査手法:インターネット調査(FastaskおよびGOジョブ登録者を対象に実施)
- 調査対象:現在ドライバーとしてはたらいている、または過去5年以内にはたらいていた人(旅客・貨物の両方を含む)
- 調査期間:2026年8月19日(水)~8月24日(月)
- 対象人数:590人
- 実施機関:GOジョブ/パーソルイノベーション
物流・運送業界ではドライバー人材の不足と定着が大きな課題ですが、ドライバーがなぜその仕事を選び、なぜ続けているのかは十分に明らかになっていません。
パーソルイノベーションのHRサイエンス研究所は、物流やドライバーをはじめとするフロントラインワーカーを対象に、はたらく人の行動や意思決定、キャリア選択を研究しています。
フロントラインワーカーとは、物流・運送、製造、建設、小売、飲食、介護など、生活や社会インフラを支える現場業務に従事する職種の総称です。
GOジョブの現場・業界知見とHRサイエンス研究所の研究知見を掛け合わせ、ドライバー不足の背景にある構造的な課題や、確保・定着に有効な要因を探る調査です。
心理学の「自己決定理論」の考え方をもとに、はたらく理由を「収入のため」「責任感」「仕事の意義」「仕事が好き」の4つで整理しました。
それぞれの理由が、継続意向、仕事への誇り、人への推奨意向とどう関係するかを分析しています。
ドライバーの約8割が「今後もはたらき続けたい」

現在ドライバーとしてはたらく人、または過去5年以内にドライバーとしてはたらいていた人に、継続意向、仕事への誇り、知人への推奨意向を尋ねました。
「今後もドライバーとしてはたらき続けたい」と答えた人は77.3%で、約8割が継続意向を示しました。
「ドライバーとしてはたらいていることを誇りに思う」は61.0%、「知人にドライバー職を勧めたい」は38.8%です。
誇りや推奨意向には個人差があり、ドライバーの仕事の捉え方はさまざまだと分かります。
続けたいと考える人が多い一方で、誇りや推奨意向を高める余地もあるとみられます。
「仕事の意義」「仕事が好き」が継続意向と誇りに強く関連

ドライバーとしてはたらく理由別に継続意向を比べると、「仕事の意義」があてはまる人では93.6%が「今後もドライバーの仕事を続けたい」と回答し、最も高くなりました。
次いで「仕事が好き」が90.5%、「責任感」が90.3%、「収入のため」が88.1%です。
いずれの理由でも、約9割が継続意向を示しました。

はたらく理由と「この仕事を続けたい」「この仕事に誇りを持っている」の回答傾向を分析すると、「仕事の意義」や「仕事が好き」といった主体的な理由の人ほど、継続意向や誇りとの関連が強い傾向がみられました。
仕事への誇りとの関連が最も強いのは「仕事の意義」(r=0.74)で、次いで「仕事が好き」(r=0.71)です。
「この仕事を続けたい」との関連では、「仕事が好き」(r=0.66)、「仕事の意義」(r=0.56)が高い値を示しました。
オフィスワーカーからの転職者は約3割、推奨意向が比較的高い傾向

現在ドライバーとしてはたらく人のうち、前職がオフィスワーカーだった人は29.8%と約3割を占めました。
「知人にドライバー職を勧めたい」と答えた割合は、前職がオフィスワーカーだった人で44.9%と最も高くなっています。
次いで、オフィスワーカー以外だった人が39.1%、前職もドライバー職だった人が33.7%です。

「収入のためにはたらいているか」を6段階で評価した平均値は、前職がオフィスワーカーだった人で4.18と最も低く、前職がドライバーだった人(4.74)やオフィスワーカー以外の職種だった人(4.66)を下回りました。
前職の職種別では、技術・開発・エンジニア職や企画・マーケティング・コンサルティング職の出身者で、「収入のため」の意識が比較的低い傾向がみられました。
オフィスワーカーからの転職者は、ドライバー職を収入獲得の手段としてだけでなく、仕事内容やはたらき方も含めて選んでいる可能性がうかがえます。
前職との比較を通じて、ドライバー職の魅力を実感している可能性も考えられます。
転職エージェント経由の入職者は推奨意向が高い傾向

回答者数が20人以上の入職経路で「知人にドライバー職を勧めたい」と答えた割合を比べると、転職エージェント経由で入職した人が59.6%と最も高くなりました。
同じ比較対象のほかの経路は、企業の求人への直接応募が37.9%、知人・友人・家族からの紹介が37.8%、ハローワークが37.2%、求人サイト・媒体が36.1%で、おおむね同水準です。
転職エージェント経由の人は、「収入のためにはたらく」と答えた割合も他の経路より低い傾向でした。
収入面だけでなく、仕事内容やはたらき方、自身との適性なども踏まえて転職先を選んでいる可能性が考えられます。
HRサイエンス研究所 研究員 山田 裕生のコメント

パーソルイノベーション HRサイエンス研究所の山田 裕生研究員は、はたらく理由によって、仕事を続けたい気持ちや誇りとの関係が異なることが確認されたと述べています。
ドライバー職はこれまで収入や勤務条件の観点で語られることが多い一方、今回は社会インフラを支える仕事としての価値実感や業務への関心が、継続意向と誇りの両方に強く結びついていました。
収入を理由に挙げる人も「はたらき続けたい」とは結びついていますが、「仕事に誇りを持っている」との結びつきは4つの理由の中で最も弱いと指摘しています。
人材不足が続くなか、待遇に加えて仕事の魅力や社会的意義をどう伝えるかも、人材の確保・定着を考えるうえで重要な視点になるとの考えです。
図中の数値は相関係数(r)で、1に近いほど関連が強く、0に近いほど関連が弱いことを示します。
グラフ中の数値は小数点第1位を四捨五入して表示しています。
入職経路別の比較では、回答者数が20人未満の経路は除いています。
両社は今後、四半期に1度の定点調査を実施し、ドライバーのキャリア実態や就業意識の変化を継続して調査していく予定です。








