記事ポイント
- デジタル終活の必要性を感じる人は86.0%だが、完了者は3.0%にとどまる
- 故人のデジタル遺品を実際に整理した経験がある人は15.4%と少数
- 「まだ自分には関係ない」が未実施の最多理由で当事者意識の低さが示された
MS&ADインターリスク総研は、SNS・サブスクリプション・金融のオンラインアカウントを保有するデジタルサービス利用者500人を対象に、デジタル遺品に関する意識と対策の実態についてアンケート調査を実施しました。
調査結果からは、必要性への認識は広がる一方で、実際に備えている人が極めて少ないという実態が明らかになっています。
MS&ADインターリスク総研「デジタル遺品に関する意識と対策の実態調査」
- 調査期間:2026年5月22日〜27日
- 調査方法:インターネット回答
- 回答者数:500人(男性253人、女性247人)
- 年齢区分:30〜79歳の5区分、各100人
- 対象条件:スマートフォン日常利用・直近3か月以内SNS投稿・有料サブスク利用・電子マネーまたはネット金融口座保有のすべてに該当する人
MS&ADインターリスク総研は、MS&ADインシュアランスグループ傘下のリスクマネジメント専門のシンクタンク・コンサルティング会社です。
コンサルティング、受託調査・研究、セミナー開催、出版を主な事業とし、今回の調査はデジタルサービスを日常的に活用している利用者層の実態把握を目的として実施されました。
なお、デジタル遺品とは、持ち主が亡くなった後に残されたデジタルデータやデジタル機器のことを指します。
「デジタル遺品」の認知度と整理経験
「デジタル遺品」という言葉の認知度は一定程度あるものの、約3割が「全く知らない」と回答しており、用語の浸透にはなお課題があることが示されました。
実際に故人のデジタル遺品の整理を経験したことがある人は15.4%(77人)にとどまります。
整理経験者が少ない背景には、デジタル遺品の問題に直面する機会がまだ多くの人に訪れていない実態があります。
デジタル終活の必要性と実践のギャップ
デジタル終活の必要性を感じている人は86.0%に上り、意識面では高い関心が確認されました。
一方で、実際にデジタル終活を「完了している」人は3.0%にすぎません。
必要性を感じながらも具体的な準備に至っていない人が大多数を占めており、認識と実践の間に大きな差があることが浮き彫りになっています。
故人のメール、SNS、サブスクリプション、ネット証券・FX口座を放置した場合のリスクについては、いずれも多くの回答者が問題として認識しており、リスクへの理解は広がっています。
デジタル終活を行わない理由
デジタル終活を「行う予定なし」と回答した130人にその理由を尋ねると、「まだ自分には関係ないと思っている」が最も多い回答でした。
デジタル遺品の問題が知識として理解されていても、自分自身の問題として捉えられていない実態がこの結果から読み取れます。
当事者意識の低さが、備えへの行動を妨げる主な要因になっています。
必要性を感じながらも実践に至らない人が大多数を占めるという実態は、デジタル終活が社会的な課題として浮上していることを示しています。
詳細な報告書はMS&ADインターリスク総研のホームページで公開されています。
MS&ADインターリスク総研「デジタル遺品に関する意識と対策の実態調査」の紹介でした。
よくある質問
Q. 調査はどのような人を対象に実施されましたか?
A. スマートフォンを日常的に利用し、直近3か月以内にSNSへ投稿・メッセージ送信をした人で、有料サブスクリプションサービスを本人負担で利用し、かつ電子マネー・ネット銀行口座・ネット証券・FX口座・仮想通貨のいずれかを保有する500人が対象です。
年齢は30〜79歳の5区分で各100人が回答しています。
Q. デジタル終活を完了している人はどのくらいいますか?
A. 回答者500人のうち、デジタル終活を「完了している」と答えた人は3.0%にとどまります。
必要性を感じている人が86.0%に上る一方で、完了者は極めて少数です。
Q. 調査報告書はどこで公開されていますか?
A. 詳細な報告書はMS&ADインターリスク総研のホームページ(rm-navi.com)で公開されています。