記事ポイント
- 電話発信だけで入退場管理が完了し、カードリーダー等の機器が不要
- 現場代理人が各現場で手続きを進められる属人化しない教育体制を構築
- 建退共電子申請との連携で就業履歴と就労実績の管理を一本化
島津建設は、CCUS認定の入退場管理システム「キャリアリンク」を導入し、公共工事の全現場で現場代理人が主体となる運用体制を構築しました。
2026年4月に運用体制の定着を実現し、現場・協力会社・総務部門の業務負担を軽減する体制として、現在も安定運用を継続しています。
「キャリアリンク」

- システム名:CCUS認定 入退場管理システム「キャリアリンク」
- 提供:コムテックス
- 運用定着時期:2026年4月
- 入退場方法:技能者の携帯電話・スマートフォンから専用番号へ電話発信
- 機器設置:カードリーダー等の現場設備は不要
「キャリアリンク」は、国土交通省受託事業をきっかけに構築されたCCUS認定の現場入退場管理システムです。
CCUS認定システムの中で唯一(自社調べ)、電話発信による就業履歴登録が可能で、蓄積したデータはそのままCCUSへ連携できます。
現場に割り当てた入退用の電話番号それぞれに、技能者の携帯電話・スマートフォンから電話をかけるだけで入退場管理が完了します。
カードリーダーなどの機器準備が不要なため、夜間や短期の現場、仮設事務所のない工事にも対応できます。
島津建設は鹿児島県の公共工事全現場でCCUSを活用しています。
以前はカードリーダー方式での運用だったため、カード忘れや機器準備、夜間・短期現場での登録対応など、現場ごとの負担が重なっていました。
キャリアリンクの導入によって、朝礼時の電話発信だけで入退場管理が完了する体制に切り替わりました。
現場代理人が主導する教育体制

運用が現場全体に浸透した背景の一つが、属人化させない教育体制です。
島津建設では、キャリアリンクの操作を一部の担当者に集中させるのではなく、現場代理人が各現場で手続きを進められる体制づくりを進めています。
初めて現場代理人として現場を担当する社員には、CCUSの仕組みやキャリアリンクの操作をパソコン画面を見ながら共有し、実務に即した教育を実施。
現場に出る前に必要な知識を身につけられる環境です。
特定の担当者が不在でも現場運用が止まらない仕組みが、継続的な活用を支える土台となっています。
属人化しない体制づくり——これが島津建設の方針です。
現場内で就業履歴管理が完結できる点も、定着を後押しする大きな要因のひとつ。
担当者の負担を最小限に抑えながら、運用を継続できます。
従来は総務部門を介して手続きを進める必要がありましたが、現在は現場代理人がその場で就業履歴を参照できるため、確認待ちのタイムラグがなくなりました。
協力会社からも、キャリアリンクを使った入場処理について「楽だ」との評価が上がっています。
建退共電子申請との連携で事務作業を効率化
キャリアリンクは建退共電子申請専用サイトと連携しています。
CCUSへの就業履歴蓄積と建退共の就労実績管理を分けずに行えるため、現場側と総務側の双方で事務作業が減ります。
以前は紙ベースと証紙の管理が必要だった建退共の手続きが、電子ポイント方式の活用により、確認・集計・帳票管理の効率化につながっています。
鹿児島県の公共工事では登録率や就業履歴蓄積率の確認が求められる場面もありますが、現場単位で対応できる体制が整っています。
求められた際にも、スムーズに情報を提示できる状態です。
日常業務の流れの中で無理なく操作できる設計が、現場・協力会社・総務部門にわたる継続的な活用を支えています。
一度定着すれば、特別な運用コストをかけずに回り続ける——そうした仕組みの強みがここにあります。
今後の展開
島津建設では、公共工事で進めているCCUS運用を、今後は民間工事や建築工事にも広げていく方針です。
CCUSや建退共の活用を通じて、技能者の就業履歴蓄積と退職金制度の適正な運用につながる取り組みも進めていきます。
電話発信だけで就業履歴を積み上げ、現場ごとの運用ノウハウを現場代理人が担う体制は、工種や規模を問わず横展開できる基盤になっています。
建設現場のCCUS運用を現場の日常業務に溶け込ませることで、技能者の就業履歴が確実に蓄積され、退職金制度の適正な運用にもつながります。
電話1本という操作の簡便さと、属人化しない教育体制が組み合わさることで、現場・協力会社・総務部門の三者が安定して使い続けられる環境が生まれています。
島津建設「キャリアリンク」導入事例の紹介でした。
よくある質問
Q. キャリアリンクで入退場を記録するにはどうすればよいですか?
A. 現場に割り当てられた入退用の電話番号に、技能者の携帯電話またはスマートフォンから電話をかけるだけで入退場の記録が完了します。
カードリーダーなどの機器は不要です。
Q. キャリアリンクに蓄積した就業履歴はCCUSに自動で連携されますか?
A. はい。
蓄積したデータはそのままCCUSへ連携できます。
また、建退共電子申請専用サイトとも連携しており、就業履歴と就労実績を分けずに管理できます。