記事ポイント
- 一般社団法人日本分析機器工業会(JAIMA)と国立大学法人九州工業大学が2026年5月15日に包括連携協力協定を締結しました
- 分析機器データの共通フォーマット「MaiML」の国内外への普及と国際標準化(ISO規格)を共同で推進します
- AI for Scienceを見据えた先端研究基盤の刷新に向け、人材育成・研究開発・実証実験を連携して進めます
日本分析機器工業会(JAIMA)と国立大学法人九州工業大学は、分析機器データの共通フォーマット「MaiML」の普及と研究DX・データ基盤の発展を目的とした包括連携協力協定を2026年5月15日に締結しました。
国際標準化・人材育成・関係機関との連携といった取り組みを両者が共同で推進します。
日本分析機器工業会「九州工業大学との包括連携協力協定」

- 締結日:2026年5月15日
- 締結機関:一般社団法人日本分析機器工業会(JAIMA)/国立大学法人九州工業大学
- 目的:MaiMLの国内外における普及・研究DX・データ基盤の発展
- 主な取り組み:国際標準化(ISO規格)・人材育成・関係機関との連携
協定締結の場では両機関の代表者が一堂に集まり、分析データのデジタル化推進に向けた連携の枠組みを正式に確認します。
産学の協力体制を明確にすることで、研究現場でのデータ共通化が具体的な形で進む段階に入ります。
MaiMLとJIS K 0200:2024が拓く分析データ共通化
MaiMLとは、異なるメーカーや機種の分析機器から出力されるデータを統一した形式で扱うための共通フォーマットです。
JAIMAはこの規格のJIS原案作成団体として「JIS K 0200:2024 計測分析装置の分析データ共通フォーマット」の制定を主導してきています。
現在JAIMAは、ISO/TC201/SC3への新規国際規格提案を通じて日本発の国際標準化(ISO規格)を目指す活動を進めています。
国内向けの普及活動として「共通データフォーマット対応ガイドライン」や「MaiMLスキーマ定義ファイル・スキーマチェック手順書」を公式サイト(maiml.org)で公開しており、各種講習会の実施やJASISのラボDXブースでの情報発信も行っています。
九州工業大学が担う研究DXとAI for Scienceの推進
九州工業大学はこれまで、分析機器データフォーマット共通化のための技術開発と標準化に関わる国家プロジェクトで主導的な役割を果たしてきています。
今年度からはJAIMAと連携してISO/TC201/SC3への新規規格提案活動にも加わっています。
大学側ではMaiMLを活用した研究DX・データ基盤構築の取り組みとして、研究開発・実証実験・人材育成を並行して進めています。
さらに、研究情報基盤モデルの開発など、AI for Scienceの推進を見据えた先端研究基盤刷新の計画も動き出しています。
データを扱う研究者が共通の土台で知見を蓄積・共有できる環境づくりが、この連携の核心にあります。
協定が期待される効果と今後の展開
今回の包括連携協力協定により、MaiMLの国際標準化活動が着実に前進するとともに、国内の大学・研究機関との連携を通じた普及加速が見込まれます。
アカデミアと産業界の双方でMaiMLを活用した研究DX・データ基盤の整備が促進される見通しです。
分析機器から得られるデータが標準フォーマットで蓄積されることで、異なる機関・機器間のデータ連携が容易になり、AI解析や大規模データ活用の基盤が強化されます。
JAIMAが進める国際標準化と、九州工業大学が推進するAI for Scienceの取り組みが結びつくことで、科学研究のデジタル変革が加速する体制が整います。
MaiMLの国際標準化と産学連携による研究DXの加速は、日本の科学技術基盤を下支えする重要な動きです。
分析データの共通化が広がることで、研究者がデータの形式変換に費やしていた時間と労力を本来の研究に充てられる環境が近づきます。
日本分析機器工業会「九州工業大学との包括連携協力協定」の紹介でした。
よくある質問
Q. MaiMLとはどのようなフォーマットですか?
A. MaiMLはMeasurement Analysis Instrument Markup Languageの略称で、異なるメーカーや機種の分析機器から出力されるデータを統一して扱うための共通フォーマットです。
JAIMAがJIS原案作成団体として「JIS K 0200:2024 計測分析装置の分析データ共通フォーマット」の制定を主導しており、現在は日本発のISO国際規格化も進められています。
Q. 今回の協定でJAIMAと九州工業大学はどのような役割を担いますか?
A. JAIMAはMaiMLの国内普及活動(ガイドライン・スキーマ定義ファイルの公開・講習会の実施)とISO/TC201/SC3への新規国際規格提案を担います。
九州工業大学はMaiMLを活用した研究DX・データ基盤構築のための研究開発・実証実験・人材育成を進めるとともに、研究情報基盤モデルの開発やAI for Scienceに向けた先端研究基盤刷新を推進します。
Q. MaiMLに関する資料はどこで確認できますか?
A. 「共通データフォーマット対応ガイドライン」および「MaiMLスキーマ定義ファイル・スキーマチェック手順書」はmaiml.orgに掲載されています。
また、JAIMAの公式サイト(jaima.or.jp)でも関連情報が公開されています。