記事ポイント
- ICTを活用した生コンクリート品質管理装置「スマートアジテーター(R)」が長野県内で初めて実建設現場に導入されました
- アジテーター車ドラム内のセンサーがスランプ・温度・空気量・積載量を10〜30秒間隔でリアルタイム計測し、4G経由でクラウドに送信します
- 伊那市の橋梁下部工事に適用し、スランプロス予測による品質向上・配車最適化・現場省力化の効果が確認されました
ICTを活用した生コンクリート品質管理装置「スマートアジテーター(R)」が、2026年4月24日、長野県内で初めて実建設現場に導入されました。
GNN Machinery Japan が開発した本システムは、アジテーター車のドラム内にセンサーを搭載し、運搬中の生コンクリートの品質情報をリアルタイムに取得・管理します。
守屋建設が受注した長野県伊那市の橋梁下部工事に適用され、品質向上とロス削減の効果が実地で確認されています。
GNN Machinery Japan「スマートアジテーター(R)」

- 開発元:GNN Machinery Japan 株式会社
- 共同開発:Command Alkon社(米国アラバマ州バーミンガム)
- 長野県初導入日:2026年4月24日(令和8年4月24日)
- 導入場所:長野県伊那市
- 工事名:令和7年度 防災・安全交付金(街路)工事 (都)環状北線 伊那市 山寺~中央1工区
- 施工者:守屋建設株式会社
- 請負額(当初):162,998,000円
- NETIS登録番号:CB-240013-A
- 建設材料性能証明:GBRC 材料証明第22-04号
スマートアジテーター(R)は、アジテーター車ドラム内に設置したセンサーが生コンクリートのスランプ・温度・積載量などの性状データを10〜30秒間隔で取得し、4G回線を経由してクラウドにアップロードするシステムです。
計測データは時系列グラフとして可視化され、施工現場・生コン工場など、インターネット環境があればどこからでもリアルタイムに確認できます。
エクセルファイル形式でのダウンロードにも対応しています。
本システムはアメリカ合衆国に本社を置く生コンプラント制御システム会社Command Alkon社との共同開発で、日本独自仕様を盛り込みながら約5年の歳月をかけて完成した日本初のシステムです。
国内ゼネコン11社との共同実証実験を経て高い性能が確認されており、第2回経済産業省主催IoT推進ラボセレクションではファイナリストに選出されています。
長野県伊那市での初導入工事

今回の導入は、長野県伊那建設事務所が発注した橋梁下部工事への適用です。
工事内容は(都)環状北線 伊那市 山寺~中央1工区におけるP1橋脚(高さH=13.4m)の橋梁下部工で、守屋建設が請負額162,998,000円で受注し、令和7年9月2日より工期が進行しています。
スマートアジテーター(R)を搭載した車両が運搬中の生コンクリート情報をリアルタイムで管理し、スランプロス予測による品質向上・ロス削減・配車最適化・現場と工場の省力化の各効果が現地で確認されます。
打設最終日となる2026年4月24日には現場見学会が開催されました。
長野県土木施工管理技士会伊那支部の土木関係者らが多数来場し、システムの概要・有用性・省力化効果を実際の施工現場で確認する機会となっています。
プロジェクトパートナーとしてyasstyle・大和興業・炭平興産業が参画しています。
システムの仕組みとリアルタイム計測

アジテーター車にGPS・probeセンサーを搭載し、3G/4G回線を経由してNamacon Cloudへスランプ・温度・体積データをリアルタイムで送信する構成となっています。
ドラム内センサーが圧力・温度・ジャイロ等を計測し、コントロールユニットがデータを演算してBluetooth経由で送信します。
電源供給はソーラーパネルとバッテリーを内蔵したユニットが担うため、外部電源なしでの稼働が可能です。
取得データは車両外部のディスプレイ・ドライバー向けタブレット・地図上の車両位置情報画面など複数の形式で確認できます。
土木工事・建築工事において、普通コンクリートをはじめ高流動コンクリート・再生骨材コンクリート・環境配慮型コンクリートなど各種コンクリートの品質管理に対応しており、運搬から荷卸し時の品質確認まで一貫して管理できます。
システム構成とアウトプットデータ

スマートアジテーター(R)は6つのコンポーネントで構成されています。
ドラム内の「センサー」(圧力・温度・ジャイロ等)、データ演算とBluetooth送信モジュールを内蔵した「コントロールユニット」、電源供給バッテリー内蔵の「ソーラーパネル」ユニット、データの受信・表示を担う「ディスプレイ」、ゲートウェイへデータを中継する「I/O box」、運転席でのデータ確認と取得データのサーバー送信を担う「タブレット」の6要素で成り立っています。

ディスプレイにはスランプ125・温度24.6・体積4.5といった数値がリアルタイムで表示されます。
タブレット端末画面・GPSマップによる車両追跡画面・生コン品質データのLoad Properties折れ線グラフの計4種類の表示形式が用意されており、当日の運行開始から確認時点までのデータをグラフ表示またはエクセルデータとして取得できます。
現場・工場・事務所など複数拠点からの同時確認にも対応しています。
スマートアジテーター(R)はNETIS登録(CB-240013-A)とGBRC 材料証明(第22-04号)の両取得に加え、国内ゼネコン11社との共同実証実験での性能確認・第2回経済産業省主催IoT推進ラボセレクションでのファイナリスト選出という実績を持つ生コンクリート品質管理システムです。
Command Alkon社との共同開発により約5年をかけて日本独自仕様を作り込んだ本システムは、生コン製造事業者・施工者・管理者のいずれの立場からも品質管理の高度化と省力化に活用できます。
GNN Machinery Japan「スマートアジテーター(R)」の紹介でした。
よくある質問
Q. スマートアジテーター(R)のデータ更新間隔はどのくらいですか?
A. データは10〜30秒間隔で取得されます。
4G回線を経由してクラウドにアップロードされ、インターネット環境のある場所であればどこからでも確認できます。
エクセルファイル形式でのダウンロードにも対応しています。
Q. スマートアジテーター(R)が対応しているコンクリートの種類はどのようなものですか?
A. 普通コンクリートをはじめ、高流動コンクリート・再生骨材コンクリート・環境配慮型コンクリートなど各種コンクリートに対応しています。
土木工事・建築工事の両分野で運搬から荷卸し時の品質確認まで活用できます。
Q. スマートアジテーター(R)はどのような公的認定を取得していますか?
A. 国土交通省新技術情報提供システム(NETIS)に登録番号CB-240013-Aで登録されています。
また、日本建築総合試験所による建設材料性能証明(GBRC 材料証明第22-04号)も取得済みです。