マネジメント社は、倒産が相次ぐ飲食店の経営を再生する新刊本『なぜ9割の飲食店経営者はスライムなのか』を2025年3月3日(月)に出版します。
『なぜ9割の飲食店経営者はスライムなのか』児島 雄太著
マネジメント社は、倒産が相次ぐ飲食店の経営を再生する新刊本『なぜ9割の飲食店経営者はスライムなのか』を2025年3月3日(月)に出版。
●飲食店の倒産、4割は業歴10年以内
帝国データバンクの報告によると、2023年に発生した飲食店の倒産数は894件にのぼり、前年に比べて16.4%増、居酒屋212件、焼肉、ラーメン店などが158件と過去最高を記録しました。
コロナのゼロゼロ融資の返済が始まったことによる資金繰りの悪化や消費者の“家飲み”の定着など消費者志向の多様化が主な要因とされています。
多くの飲食店が苦境に立たされている中、著者の金本 祐介氏、児島 雄太氏は、その最大の要因は「経営者のマインドにある」と主張します。
そのマインドとは、経営者が真剣に経営を考えないスライム状態にあるといいます。
スライム(slime)とは、粘液やぬめりを意味し、生物が体外に分泌する粘り気のある液体や特定の状況下で物質が生成する滑らかでヌメっとした(気味の悪い)質感を指します。
飲食店経営者に宿る気味のわるい生物(考えや性質のようなもの)はまさにスライムです。
スライム状態になっている飲食店経営者が、少しの知恵と行動でスライムから脱却して進化できるようにという意味も込めています。
【著者のことば】(焼肉こじま代表 児島 雄太)
私は今まで、日本と海外含めて30店舗以上のお店を閉店させるという、大失敗を経験してきました。
28歳の頃には社員が全員辞めて、1人社長としてアルバイトと一緒に現場に入り、イチから会社を立て直すという、目の前が真っ暗になる経験をしました。
それからも倒産の危機は数回どころではありません。
世間では、失敗を糧に学ぶことは大切だと言いますが、しなくてもいい失敗はしなくていいと断言できます。
日本は失敗に厳しい国です。
世間の風当たりは厳しく、一度失敗すると「失敗者」として消し難い烙印を押されるのです。
そんな失敗者の私が伝えることがあるのだろうかと心配される方もおられるでしょう。
私は、失敗も成功も含めて、多くの経験や回り道をした自分だからこそ伝えることがたくさんあると思っています。
過去は変えることはできないけれども、過去の解釈は変えることはできるのです。
幼少の頃からの環境や今までの経験が今の自分をつくっています。
大切なのは「今、ここからどうするのか」です。
この本を手に取った方には、私が自分の失敗経験から学んだことや、うまくいった経験とその要因を余すことなく伝えられます。
私には多くの失敗経験以上に、海外での出店や複数業態の出店、コロナ禍において11店舗の焼肉店を出店したり、多種多様な経験をしてきました。
今は、素晴らしいチームと共に日本一の焼肉グループを目指しています。
まだまだ道半ばですが、私のチャレンジは続きます。
これから独立しようと考えていたり、複数店舗を経営していきたい人にとっては、本書ほど真に役立つ教訓はないと思っていますので、ぜひご一読いただき、あなたのチャレンジに活かしてほしいと思います。
【著者のことば】金本 祐介(Jambo家代表 居酒屋甲子園関西地区優勝者)
毎日通う道。
昼食をとってからの出勤。
そんなルーティンの中、いつも通っているラーメン屋さんのシャッターが閉まっていました。
『誠に勝手ながら経営不振のため、閉店させていただきます』
コロナ禍中、多くの飲食店経営者が限度額ギリギリまでゼロゼロ融資(金利ゼロ、保証料ゼロ)を借りたことでしょう。
その時をなんとか生き抜いていくために……。
だが、コロナが明けて通常営業に戻った現在、借り入れしたゼロゼロ融資の返済が始まりました(2023年より)。
私もそうですが、コロナ前以上の業績に戻さなければ、ゼロゼロ融資を返済できなくなってしまいます。
日を追うごとに廃業していく店舗が増え続けても、一般の常連客は「潰れてしまったのかぁ~、残念」くらいにしか思わなかったでしょう。
しかし、同業者の私からすると、心臓が潰される思いです。
廃業=倒産。
多くの借り入れがあって、今後もずっと借金を返し続けなければならない。
同じ飲食店経営のある仲間には、中学生と高校生の子供がいました。
子供たちの今後の学費はどうするのか? 借金を返しながら、これからの就職先はどうするのか? 経営難をきっかけに、離婚とかに発展しないのか? 絶対にあってはならないが、自らの命を絶とうと考えてないか? などなど、すごくマイナス思考に支配されてしまいそうでした。
マネジメントなどの問題で苦悩すればするほど、無意識に『成功』という言葉に反応し、『成功』にまつわる自伝やマネジメント本を手に取ってしまいがちです。
そして、自分の苦労と照らし合わせてそこから抜け出そうと頑張りはするのですが、なかなか打破できないのが現実ではないでしょうか。
なぜなら、これらの学びだけでは根本的解決には至らないからです。
たとえば、1つの倒産には29項目の『原因』があり、その原因につながる『要因』が300項目あると言われています(ハインリッヒの法則)。
本書は物事を逆説的にとらえて『要因』に着目し、潜在的問題を自覚し、そこから問題を解決・改善していただく内容になっています。
本書を通して、自分の未熟な面を素直に受け入れ、改善し、1つのショートゴールを決めて歩みを進めていきましょう。
今回の出版にあたり、私1人の個人的見解だけではなく、売上改善実績がある黒字化経営スペシャリストの児島雄太氏と共にあらゆる角度から解説していきます。
われわれの経験や体験をベースに、利益が出て、キャッシュがしっかり残るノウハウを惜しみなく公開していきます。
それでは、『なぜ9割の飲食店経営者はスライムなのか』から、あなたを守るノウハウを公開していきます。
【もくじ】
第1章 体内にスライムがうようよいる経営者
第2章 繁盛店にするためのマインドセット
第3章 転職店経営のキモ――人材育成とチームづくり
第4章 販売促進の“奥の手”はある
第5章 顧客満足――QSCが基本
第6章 数字に弱いあなたが押さえなければならないポイント
書籍名:なぜ9割の飲食店経営者はスライムなのか
定価 :本体1,500円+税
ISBN :978-4-8378-0530-4
発行 :株式会社マネジメント社