土屋は2025年1月、介護における重大な事故等の回避に向け、リスクマネジメント委員会にて「ポータルサイト」を作成しました。
土屋「ポータルサイト」
土屋は2025年1月、介護における重大な事故等の回避に向け、リスクマネジメント委員会にて「ポータルサイト」を作成。
「ポータルサイト」は当委員会専用サイトであり、同社のリスクマネジメントへの取組みを網羅したものでもあります。
重大事故の回避に向けたヒヤリハット事例の収集や、緊急時フローチャートの整備、早稲田大学 人間科学部 健康福祉マネジメント論研究室と連携した産学連携プロジェクトなど、介護事業所のリスク回避に向けた様々な対策が集約されています。
■ポータルサイトの概要
このポータルサイトは、土屋グループのリスクマネジメントに関するあらゆる情報を集約し、確認できるサイトです。
8つの項目に分類され、土屋グループ各事業所担当者から随時情報を収集し、当委員会委員長・澤田 由香および副委員長・渡部 有真により運用・検証・分析されています。
今後は、ポータルサイトの情報を元に、土屋グループ内でのリスク軽減に寄与するとともに、介護のリーディングカンパニーとして、介護業界全体のリスク回避への一助とする方針です。
■ポータルサイトの内容
(1) リスクマネジメント委員会について
〇 当委員会の活動目的、今後の方針など
〇 事故案件を速やかに委員会報告するための「Google Formsを用いた申告フォーム」(以下、Gフォーム)
重大事故が発生した場合、当委員会が即座に事故内容を把握・管理するために設置しています。
(2) ヒヤリハット・事故(現場スタッフ・管理者向け)
〇 毎月1回、土屋グループ各事業所(子会社含む)より、ヒヤリハット・事故報告をGフォームにて収集
2024年8月1日に報告方法を改定し、ヒヤリハットと事故の“住み分け”を図るとともに、双方の定義の見直しを行いました。
ヒヤリハット・事故の報告方法については、現場スタッフから上長に対して報告されるGフォームと、上長が委員会に対して報告するGフォームに分かれ、現場ではヒヤリハットか事故かの判断はせず、報告を受けた上長の判断によりヒヤリハット・事故の分別を行っています。
〇 スプレッドシートを用いた確認
ヒヤリハット・事故を管理するためにスプレッドシートを設け、内容・件数等の把握を行っています。
(3) 事故報告書の格納
本ポータルサイトの作成に当たり、事故報告書の管理を、当委員会が一括して行うこととなりました。
(4) 見守り5か条
重度訪問介護には、支援内容として「見守り」が含まれますが、特に夜間帯は“居眠り”を起因とした事故が起きてしまう可能性があります。
同社では現時点で大きな問題は起きていないものの、“たまたま、今のところ起きていない”というに過ぎないことから、見守り支援中の約束事を記した「見守り5か条」を作成し、見守り時のルールを規定しています。
(5) 緊急時お守りブック
同社のクライアントの緊急時における連絡先や対応方法、またそれに際してのクライアントの既往歴やアレルギーの有無等を整理したものです。
各クライアント宅に備えるとともに、各事業所でも写しを保管し、緊急時に速やかな対応が取れるようにしています。
(6) 緊急時フローチャート
緊急時の各事業所の対応について、その行動手順などをフローチャートにて分かりやすく示したものです。
(7) 産学連携プロジェクト
同社の顧問であり、早稲田大学 人間科学部 健康福祉マネジメント論研究室教授の松原 由美氏ならびに同研究室の嘉屋崎 顕氏と連携し、事故予防を目的とした調査の一環としてKYT(危険予知トレーニング)を行っています。
今後、当プロジェクトにて検証された結果を社外へも発信する方針です。
(8) 要検討事案のヒヤリング
各事業所のヒヤリハット・事故報告の中から、当委員会メンバーにより要検討事案をピックアップし、当該事業所の管理者に対してヒヤリングを行っています。
場合によっては大事故に発展しかねないようなケースや、再発防止対策がしっかり取られていないケースなどを中心に、同様の問題を未然に防止すべく、当該事業所の管理者等と話し合いを進めた上で、追跡調査しています。