エスコットは、廃棄パレットをアップサイクルした再生什器のレンタルサービス「パレットデポ」により、前年比20%増のCO2排出抑制を達成。
エスコット「パレットデポ」
エスコットは、廃棄パレットをアップサイクルした再生什器のレンタルサービス「パレットデポ」により、前年比20%増のCO2排出抑制を達成しました。
■サービスの特徴
このサービスは工場や倉庫で不要となった廃棄パレットを買取り、再生して、アップサイクルな什器としてレンタルするものです。
主な利用用途はイベントや展示会での展示台や装飾などで、「サステナブル」「クリエイティブなデザイン」「低コスト」な点が評価されイベント業界を中心に広がりを見せています。
エスコットでは当サービスを「パレットデポ(PALLET DEPO)」というブランド名で展開しています。
■パレットってなに?なぜ廃棄物になるの?
パレットとは、荷物を保管したり運ぶときに下に敷くスノコの形をした物流資材で、物流現場でよく見かけます。
しかしパレットのサイズや品質は統一されておらず、海外からの規格が違うものや一度きりの使い捨て品など再利用が難しいものも多いのが現状です。
これらの再利用できないパレットは多くが廃棄され、最終的には燃やされてCO2排出の原因となっています。
特に木製パレットの廃棄量は日本国内で年間数千万枚と言われています。
■廃棄パレットをイベント什器としてアップサイクル
2007年から中古パレットの買取販売を手掛けてきたエスコット株式会社は、この問題の解決策として木製パレットの「デザイン性」「耐久性」「コストメリット」に着目し、廃棄パレットをイベント業界向け什器としてレンタルするサービスをスタートさせました。
【パレットデポ】ブランドを冠したこの異業種展開により廃棄パレットはその汚れが「味わい」に、頑丈な作りが「安心」に、その形が「クリエイティブなデザイン」として認められ、新たな価値を生み出す事となりました。
■イベント業界の環境問題と「アップサイクル什器」という新潮流
イベント業界にも環境問題が存在しています。
特に、大規模なイベントや展示会では、使用後に廃棄される什器や装飾品が大量に発生し、これが環境負荷を高める原因となっています。
こうした状況の中でアップサイクル什器は何度も再生が可能なため「ゴミにならない什器」としてサステナビリティ推進の新たな潮流を生み出しつつあります。
頑丈で何度でも使えるのでゴミにならない。
■サステナブル意識の高い企業や自治体の採用
このサステナブルなコンセプトがSDGs経営を掲げる企業や持続可能な街づくりを掲げる企業などに受け入れられ、イベントや展示会でのレンタル利用が増えています。
レンタル枚数換算では前年同月比24%増の稼働となりました。
■アップサイクルパレット什器のメリット
1. 環境負荷の低減
パレット排出企業とレンタル利用企業の双方が「廃棄物削減」「CO2削減」「木材資源の有効利用」に貢献することになります。
これはSDGsゴール【12】つくる責任、つかう責任(注2)の実践に該当します。
2. 耐久性と強度
パレットは重い荷物を運ぶために設計されているため非常に頑丈で耐久性があります。
この特性を活かすことで、什器としても長持ちし、重い物を載せたり、人が触れたりするようなイベント環境でも安心して使用できます。
3. カスタマイズ性
パレットデポでは欧州規格のパレット(EPAL規格。
サイズは1,200×800×145(横×奥行×高さ/mm)で揃えています。
そのため重ね方やレイアウトをアレンジすることでテーブル・ベンチ・展示台・壁・装飾物など様々な用途やデザインに仕上げることが可能です。
4. 搬出入や設置の容易さ
パレットはもともと移動しやすいように設計されています。
そのため什器として使用する場合も、イベント会場内での搬入・搬出、配置換えや設置がスムーズに行えます。
5. コスト効率
廃棄パレットを仕入れる事で調達コストを抑える事ができます。
そのため値ごろ感のあるレンタル費用を提案する事ができます。
またレンタルで使用できなくなったパレットは廃棄せずに物流用パレットとして販売するため廃棄物処理費用もかかりません。
■サステナビリティレポート
エスコットではレンタルユーザーに対し、パレット再利用によって生み出されるサステナビリティ効果を数値化した「サステナビリティレポート」を提出しています。
レポート項目は以下の3項目です。
(1)CO2の放出抑制量
(2)森林資源の保護効果(木材の再利用重量)
(3)SDGsゴールとターゲット
(注1) 比較期間:2023年9月 vs 2024年9月
(注2) ターゲット12.5:2030年までに、予防、削減、リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する