TRデータテクノロジーは、全国約4.2万ヶ所におよぶ介護施設等(※)を対象に退去者の退去先データを収集しました。
TRデータテクノロジー「介護施設等を対象に退去者の退去先データを収集」
TRデータテクノロジーは、全国約4.2万ヶ所におよぶ介護施設等(※)を対象に退去者の退去先データを収集。
全国集計並びに施設タイプごとの傾向は下記のとおりです。
同社は全国6万件の介護事業所のデータ販売をしており、2024年8月1日には最新版をリリースしています(「福祉施設・高齢者住宅Data Base」)。
※特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護医療院、グループホーム、介護付有料老人ホーム(介護付)、住宅型有料老人ホーム(住宅型)、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
1) 退去先の全国集計【退去者の約半数(24万人)が施設内で亡くなる】
特養をはじめ7つの施設タイプについて、前年の退去先別集計結果は図1、表1のとおり。
施設内で亡くなるケース(以下 死亡退去)が最も多い48%を占め、約24万人が該当する。
これに医療機関の28%、特養等の他の施設が12%と続く。
2) 施設タイプ別の退去先傾向【死亡退去の割合が7割を占める特養】
施設タイプ別の退去先集計は図2、表2のとおり。
死亡退去の割合では特養の70%が最も高く、12.6万人が該当する。
老健は在宅復帰が目的の施設のため、医療機関や自宅へ退去が多い。
また、介護施設以外の死亡退去を見ると、介護付および住宅型が5割前後と高く、サ高住4割、グループホーム3割の結果。
これら民間施設でも、合計で約10.2万人がホーム内で亡くなっている。
3) 施設タイプ別の退去先(近年の開設傾向)【住宅型の死亡退去割合が特養の約2倍に】
図3は、死亡退去の総数を施設タイプ別割合で示したもので、さらに全体集計と近年の開設事例で比較した結果である(近年の開設事例は、2021~2023年の3年間に開業したホームが対象)。
その結果、全体集計では特養が死亡退去者の半数を占めているが、近年の開設事例では、住宅型が約4割と最も高く、特養の約2倍に相当する。
近年、住宅型で主にガン末期患者を対象にした「ホスピス型ホーム」が急増しており、こうした在所期間が短く、且つホーム内で看取りを行う事業モデルの拡大が本結果にも影響していると思われる。
※調査対象施設:全国の介護保険施設(特養、老健、介護医療院)、グループホーム、有料老人ホーム(介護付、住宅型)、サ高住。
なお、地域密着型特養は本集計から除外。
※データ出典元:介護サービス情報公表システム(厚労省)、サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム、重要事項説明書(介護付、住宅型、サ高住で入手可能なホームに限る)。
※調査時点:2024年7~8月で同社が入手できた情報に限る。
※その他:情報元の違いによって退去先の分類や表記が異なるものは同社の独自基準により編集。
また、上記情報の内、同社がエラー値と判断した情報は除外。
■福祉施設・高齢者住宅Data Baseの概要
全国の福祉施設の情報を収集して介護データベースを構築。
ホーム基本情報のほか入居率や利用料等の商品情報を法人向けに提供。
ホーム事業者や福祉機器メーカー、学術機関等の様々な分野で採用されている。
企画協力・販売:株式会社高齢者住宅新聞社 東京都中央区銀座8-12-15
■最新の業界分析ウェビナーのお知らせ
同社が展示会「住まい×介護×医療展 2024 in 東京」で登壇したセミナーを、好評につきダイジェスト版としてウェビナーで再演。
8月28日(水)、9月3日(火)※各回40分
テーマ【特養縮小の時代へ】特養 VS .特定施設 VS. 保険外施設
詳細および申し込みは同社サイトのUPDATES(お知らせ)欄を参照ください。
WEB:
https://trdt.co.jp