羽田空港では、日本を訪れる海外の方々や国内のがより広く文化財に親めるよう、東京国立博物館が所蔵する国宝・重要文化財の高精細複製品を展示します。
羽田空港「国宝・重要文化財の高精細複製品」展示
羽田空港では、日本を訪れる海外の方々や国内のがより広く文化財に親めるよう、東京国立博物館が所蔵する国宝・重要文化財の高精細複製品を展示。
通常は限られた期間と場所でしか見ることのできない文化財を、高精細複製品で間近でじっくりと見ることができます。
展示のテーマは「日本の四季」。
展示する高精細複製品は、季節にあわせて展示替えが行われます。
初回は「夏」をイメージした高精細複製品「風神雷神図・夏秋草図屏風」を、第2ターミナル 国際線施設 3階出発ロビーに展示します(6/27~9/30)。
四季折々のうつくしさを伝える日本の美術を楽しめます。
また、第3ターミナル4階「江戸舞台」に、高精細複製品「歌舞伎図屏風」(6/27~9/30 *1)を展示。
*1)ただし、同スペースでイベント開催の場合には展示はありません。
■展示作品紹介
<第2ターミナル 国際線施設 3階出発ロビー>
高精細複製品「風神雷神図・夏秋草図屏風」6月27日(木)~9月30日(月)
右側に風神、左側に雷神が描かれた、国内外でも人気が高い屏風です。
風や雷といった、人間には抗えない自然の大きな力を、神の姿を借りてどこかユーモラスに描いています。
「風神雷神図屏風」の作者は、尾形光琳(おがたこうりん)。
そして、この裏に酒井抱一(さかいほういつ)があとから描き加えたのが「夏秋草図屏風」です。
現在は作品保存のため、表と裏に分けられ、それぞれ別の屏風になっていますが、本会場で展示する高精細複製品は、表裏一体であった制作当時の姿を再現しています。
これは、今では見ることがかなわない、この屏風の本来の姿です。
雷神図の裏には雨に打たれた夏草が、風神図の裏には、風神が巻き起こした風に吹かれているかのように秋草が描かれています。
屏風の周囲をぐるりとまわって、表と裏の関係性も楽しめます。
<第3ターミナル 4階「江戸舞台」>
高精細複製品「歌舞伎図屏風」(右隻) 6月27日(木)~9月30日(月)
「見返り美人図」を描いたことでも知られる浮世絵師、菱川師宣(ひしかわもろのぶ)が歌舞伎の劇場を描いたもので、中村座という芝居小屋の入り口が描かれています。
舞台の上は役者たちが総出演の華やかな踊りの場面、舞台を見上げる観客はそれぞれに楽しんでいる様子です。
よくみると、特別席でしょうか、御簾(みす)越しに芝居を観ている、身分の高そうな女性や、屏風で仕切られた席で楽しんでいる男性たちもいます。
顔の表情、しぐさ、ファッションにいたるまで、一人ひとりが生き生きと描かれ、芝居小屋の活気が伝わってくるようです。
■実施概要
会場 羽田空港
・第2ターミナル 国際線施設 3階出発ロビー
・第3ターミナル4階「江戸舞台」
期間 2024年6月27日(木)~9月30日(月)
展示の内容および期間については、諸事情により変更する場合があります。
最新情報は文化財活用センターのSNS等で発表しました。