achicochi(アチコチ)は、一般社団法人日本ワーケーション協会と協力し、京都の現状課題、あるべき姿を踏まえた持続可能な海外デジタルノマド誘致への取り組み・検討を開始しました。
achicochi/一般社団法人日本ワーケーション協会「京都へのデジタルノマド誘致」
京都市にて海外デジタルノマド向けにコリビング(住まい・職場と文化体験提供の複合サービス)を立ち上げ、運営するachicochi(アチコチ)は、一般社団法人日本ワーケーション協会と協力し、京都の現状課題、あるべき姿を踏まえた持続可能な海外デジタルノマド誘致への取り組み・検討を開始しました。
■本取り組みの背景
2024年4月1日より日本への新たな在留資格として「デジタルノマドビザ」が発行開始されるなど、国レベルで海外デジタルノマド(以下、海外ノマド)の日本へのインクルージョン(受入)のあり方が関心事となっています。
一方で、訪日外国人が訪れたい都市として人気のある京都市は、特定の観光スポットへの旅行者の集中など観光過密、交通渋滞といった住民への負の影響「オーバーツーリズム」が起きており、郊外への観光分散の必要性が認識されています。
■持続可能なインクルージョンとは
既に多くの観光者を受け入れている京都市の宿泊事業者にとって、海外ノマド向けは収益性の観点で短期滞在者向けとの間でカニバリゼーションが起こりえます。
また観光事業者にとっても、滞在目的の主眼を観光よりも日常生活に重きを置く海外ノマド向けは、約1カ月程度の京都・日本滞在で出国してしまうことから副次的な取り組みになりがちです。
同社が法人会員となっている日本ワーケーション協会開催のイベントに参加した際、これらの課題認識について議論する機会があり、真に海外ノマドのインクルージョンを都市レベルで整えるには、海外ノマドへの知見・実務経験を有するとともに、地域課題の理解と対処を同時に実現するトライセクター(民間・公共・社会)のテーマとして広域連携の取り組みが重要との共通認識が生まれました。
■計画・検討中の施策
同社は日本ワーケーション協会と協力し現在、下記の取り組みを計画・検討しています。
1. 宿泊や観光、文化など複数の民間事業者が参画する協議・連携枠組み「京都・ノマド・インクルージョン(仮)」の発足
2. 京都に滞在する海外ノマドの実態調査・分析レポートの作成
3. 海外ノマド誘致に関心を持った京都のビジネスパーソン向け勉強会の開催
4. 海外ノマド誘致に取り組む海外国内他都市の取り組みとの連携
5. 1週間から2ヶ月の京都への海外ノマド招致プログラム「Colive Kyoto 2024」の今冬開催
■achicochiの海外ノマド×地域活性の取り組み
同社achicochiは、京都市に所在する登録有形文化財である苔香居(たいこうきょ)の地域活性拠点としての活用(みんなで苔香居の活用を考える会/
https://mintai21.wixsite.com/taikoukyo)と、訪日外国人向けの日本文化体験の提供を両立する取り組みとして、2019年9月の「Colive Kyoto Taikoukyo(旧名称:Taikoukyo Coliving)」を開始しました。
以来約5年間、ローカルホストとして欧州、中華圏、東南アジアの出身者を中心に、60名以上の中期滞在(1ヶ月以上の居住)を受け入れて参りました。
株式会社カヤックの運営する外国人向け移住メディア“Wanderlust JAPAN”にて、月30時間程度、文化財の保全をお手伝いしながら居住するプログラムも募集しています(https://wanderlust.smout.jp/2-kyoto-city.html)。
また2023年11月には日本を代表するデジタルノマドの朱 明奈氏らとともに約1週間のデジタルノマド向け滞在プログラム「Colive Kyoto 2023(
https://colivekyoto.com/)」を開催し、11名の海外デジタルノマドが生活をともに過ごしました。
同社代表の三木はベトナム、スリランカでの海外ノマド経験をもとに海外ノマド向け事業を運営するとともに、日本デジタルノマド協会の個人会員でもあります。
また2018年より4年間在籍した京都大学経営管理大学院修士課程では、観光経営科学コースの学生・教員らと親交を深めました。
2024年5月27日に開催された京都市西京区役所での松井市長との市民対話会議に出席し、「市民の心の拠りどころを次世代へと継承していくために、中長期的な視座で文化事業者を応援してほしい」と訴えました。
京都市西京区役所ホームページ
https://www.city.kyoto.lg.jp/nisikyo/page/0000329079.html