6月15日開催!アスベスト・じん肺被害救済東海弁護団「アスベスト健康被害無料電話相談会」

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アスベスト・じん肺被害救済東海弁護団は、アスベスト(石綿)健康被害についての無料電話相談会を、愛知県名古屋市で開催します。

 

アスベスト・じん肺被害救済東海弁護団「アスベスト健康被害無料電話相談会」

 

 

受付日時  :2024年6月15日(土)午前10時~午後3時

電話相談番号:050-3096-6400

実施場所  :金山総合法律事務所

〒460-0022 愛知県名古屋市中区金山1丁目9番17号金山スズキビル8階

主催    :アスベスト・じん肺被害救済東海弁護団

(代表者弁護士田巻紘子)

 

 

概要    :愛知、岐阜、三重の弁護士が無料でアスベスト・じん肺被害の救済制度・救済方法等に関する電話相談に応じます。

アスベスト疾患やじん肺に詳しい医師も相談に応じます。

 

 

アスベスト・じん肺被害救済東海弁護団は、2024年6月15日(土)午前10時~午後3時に、アスベスト(石綿)健康被害についての無料電話相談会を、愛知県名古屋市で開催。

アスベスト疾患やじん肺に詳しい医師も相談に応じ、詳しい医師や病院を紹介します。

秘密は厳守し、相談は無料です。

 

以下、アスベスト健康被害についての電話相談会の開催趣旨と、電話相談で確認可能な内容等が伝えられます。

 

1 実施の趣旨 建設アスベスト健康被害集団訴訟最高裁判決を受けて

(1)2021年5月17日、最高裁判所は、全国4か所(横浜、東京、京都、大阪)の原告団による建設アスベスト健康被害集団訴訟について統一的な判決を言い渡し、国の責任を認めました。

また、最高裁は、民法719条後段の類推適用により、建材の市場占有率(シェア)の大きい建設材料のメーカーの賠償責任についても幅広く認めつつ、高裁でメーカーごとの責任の範囲や賠償額を審理し直すよう命じました。

その後、各地の差戻審において続々と和解が成立しています。

 

最高裁は、1975年10月1日(特定化学物質障害予防規則改正時)から2004年10月1日(改正労働安全衛生法施行令施行時)の間、国により呼吸用保護具の使用義務付け等に関する適切な規制がなされていなかったとして、同期間内に屋内の建設現場で働いてアスベストにさらされたことにより健康被害に遭われた方に対し、国の責任を認めています。

なお、個人事業主として建設業に携わるいわゆる一人親方も救済の対象となっています。

直近では、2024年2月21日付で最高裁裁判所第3小法廷は、北海道建設アスベスト第1陣訴訟について、被告建材メーカーの上告および上告受理申立について、上告棄却および上告を受理しない旨の決定がなされました。

これにより、2021年5月17日、最高裁判所に判断枠組みを前提とした建材メーカー4社の損害賠償責任が確定しました。

 

(2)そして、上記最高裁判決を受けて、「建設アスベスト給付金制度」が2022年1月19日に施行されました。

建設アスベスト給付金制度は、建設業務に従事していた方のうち、1972年10月1日から1975年9月30日までの間に石綿の吹付け作業を行っていた方及び1975年10月1日から2004年9月30日までの間に屋内作業を行っていた方で、アスベストを原因とする一定の健康被害を受けた方を対象に、国から最大で1,300万円が支給されるというものです。

 

屋内作業を行っていたかどうかは個別具体的に判断されますが、一般的に屋内作業があるとされている職種として、以下のものが例示されています。

 

大工(墨出し、型枠を含む。)、左官、鉄骨工(建築鉄工)、溶接工、ブロック工、 軽天工、タイル工、内装工、塗装工、吹付工、はつり、解体工、配管設備工、 ダクト工、空調設備工、空調設備撤去工、電工・電気保安工、保温工、 エレベーター設置工、自動ドア工、畳工、ガラス工、サッシ工、建具工、 清掃・ハウスクリーニング、現場監督、機械工、防災設備工、築炉工

 

厚生労働省により公表されている建設アスベスト給付金の認定審査会の議事録によると、建設アスベスト給付金の申請は毎月100~300件程度審査されています。

審査されたほぼ全ての件について認定相当と判断されています(特定石綿被害建設業務労働者等認定審査会の第21回まで累計約5,700人程度)。

しかし、厚生労働省の発表によると、2010年から2020年の間に限っても約1万人の建設労働者がアスベストを原因とする労災認定を受けています。

労災に加入していなかった建設労働者も多数存在することを考えると、被害救済はまだまだ進んでいません。

 

(3)上記最高裁判決及び建設アスベスト給付金制度は、多くの被害者が救済の対象となりうる大きな意義のあるものです。

2022年6月22日に厚生労働省が公表した「令和3年度 石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況まとめ(速報値)」図3-1によると、アスベスト疾患による労災認定者のうち建設業の占める割合が61.6%と最も多く、(参考URL:
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26125.html
)建設業に従事した方のアスベスト健康被害は多数にのぼっています。」これは、建材にアスベストが大量に使われていたこと、国の住宅政策等による建設需要により多くの建設作業従事者が建設作業中にアスベストにさらされたためです。

 

当然、東海3県においても建設アスベストによる被害者が多くおられますが、国や建材メーカーへの損害賠償請求ができることについての周知は不十分な状況です。

上記最高裁判決及び建設アスベスト給付金制度は、建設アスベストによる健康被害が広く救済される端緒となるものです。

 

そして、2022年10月に、厚生労働省から、「建設現場で石綿に曝露し、石綿関連疾患を発症された労働者、一人親方やそのご家族皆様へ」というタイトルの通知が被災者、及びその遺族へと発送されました(資料2)。

これには建設アスベスト給付金制度の概要やそのための情報提供を受けるための方法が記載されていますが、それでも十分でない場合があります。

 

2024年4月26日に開催された第27回認定審査会の結果について、これまでの審査件数は7,000件を超えて、合計7,015件です。

このうち「認定相当」は合計6,792件(約97%)、「不認定相当」が合計98件(約1%)、「無効」(請求後、認定前に死亡したケース)が79件(約1%)となっています(資料3)。

労災支給決定等情報提供サービスを利用できる事案(労災認定を受けている方)の審査については比較的スムーズに審査が進んでいるようですが、他方一人親方や事業主など、労災認定を受けておられないケースについては、受付後、認定審査会にかかるまで長期間を要しているのが実情です。

追加の資料を求められるケースも多くあり、個人では対応が難しいこともあります。

 

(4)アスベスト健康被害についての国や企業への損害賠償請求については、情報提供が未だ不十分な状況であり、弁護士による支援が不可欠です。

また、現在症状がない方でも健康診断を定期的に受けられる制度があり、その時々で適切な救済手段を検討する必要があります。

 

そこで、アスベスト・じん肺被害救済東海弁護団は、東海3県にお住まいの方を対象に電話相談会を開催することとしました。

当日は、弁護士だけでなくアスベスト疾患に詳しい専門医も電話相談に応じます。

 

 

2 アスベスト被害救済等についての説明

アスベストは戦後の高度経済成長期に大量輸入・大量使用され、建材等のみならず、思いもかけない場面で使用されてきました。

誰もがどこかでアスベストにばく露された可能性があり、アスベストにばく露された被害者は膨大な数にのぼります。

また、石綿関連疾患の中皮腫は、潜伏期間が30年あるともいわれ、今後も重篤な被害を受けて救済を必要とされる方の数は増加していきます。

 

救済手段としては、国や建材メーカーへの訴訟提起の他、雇用主への訴訟提起、労災申請(労働者や、特別加入の一人親方)、石綿救済法に基づく救済(アスベスト工場の近隣住民等の労働者以外の方)、健康管理手帳の取得(労働者で健康被害がまだ出ていない方)等があります。

 

アスベストによる健康被害は、(1)肺がん(石綿肺所見等のあるもの)、(2)中皮腫、(3)びまん性胸膜肥厚、(4)良性石綿胸水、(5)石綿肺です。

救済を受けるには、アスベストによる健康被害である事を立証する必要があります。

病態は様々なためにアスベスト関連疾患の専門医でなければ判断がつかない微妙なケースもありえ、アスベスト疾患の専門医による支援も不可欠です。

同弁護団は専門医の協力をえながら、適切な救済を受けられるよう支援を行います。

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