芝浦工業大学は2024年2月19日に豊洲キャンパスにて、マレーシア副首相アフマド・ザヒド・ハミディ氏へ名誉博士号を贈呈しました。
芝浦工業大学 マレーシア・ツイニング
1992年、円借款事業として開始されたマレーシア・ツイニングは、マレーシア人の学生が日本語を学び、その後、日本の大学に留学して工学を学ぶ国際教育プログラムです。
本プログラムはマレーシア地方地域開発省が管轄し、これまで約2000人のマレーシア人学生が日本の大学で学位を取得しました。
芝浦工業大学は、30余年にわたり本プログラムの幹事大学を務め、本学の国際化にも大きく寄与しました。
この関わりから、地方地域開発省の大臣を兼務されるザヒド氏に名誉博士号が贈呈されました。
マレーシア・ツイニングプログラムとは
1992年に円借款事業として開始されたマレーシア・ツイニングは、Higher Education Loan-fund Project(HELP)と呼ばれる、マレーシア留学生派遣プログラムです。
第一期のHELPIでは、マレーシアにて2年間日本語・工科系基礎教育を受け、その後日本の大学を受験し、学部1年次から入学する方式でした。
第二期となるHELPIIでは、マレーシアで2年学び、その後日本の大学に2年次から編入する方式に形を変えました。
さらに第三期のHELPIIIでは、マレーシアで3年間勉強し、日本の大学には3年次から編入する方法へと進化しました。
この「3+2ツイニング」は、円借款が終了した現在もクアラルンプール大学(UniKL)にて継続されています。
地方地域開発省が管轄するこのマレーシア・ツイニングの学生は、厳しい選抜を経た優秀な学生のみが入学し、留年率が極めて低いことが特徴です。
他の日本留学プログラムと比べ完成度が高いことから、マレーシア政府および日本政府からも高い評価を受けてきました。
芝浦工業大学とマレーシア・ツイニングプログラムの関わり
マレーシアで工科系基礎教育を提供するにあたり、幹事大学を務める芝浦工業大学からはこれまで30人以上の機械・電気電子・情報系教員をマレーシアに派遣し、マレーシア学生の教育を行ってきました(日本語教育の幹事大学は拓殖大学)。
これは本プログラム開始当時、国際化の推進が課題であった芝浦工業大学にとって大きな挑戦であり、教職員の国際化へ向けた転機となりました。