合同会社LIBELAは、教員不足を解消するため、教育現場に教員を派遣する仕事を開始しました。
教員の労働環境の改善と生徒の学力アップにつなげることが目的です。
LIBELA「教員派遣サービス」
2023年10月の時点では、全国の公立小中・高校で、少なくとも3,000人余りの教員が不足しており、教員不足が深刻です。
公立高校では、教員に正規採用されたのに、1年以内に辞めるケースが増えています。
原因は、残業時間が月平均96時間と過労死ライン超えの現状があるにも関わらず、給特法によって残業代の問題が放置されている点です。
担当教科の教員不足で先生の代替が見つからず、2か月以上自習になった中学校のケースもあります。
また、中学・高校では、昼間の正規授業とは別に、放課後などに行う進学に向けた補習授業があり、教員の大きな負担になっています。
体力的な限界に伴う授業の質低下で、子供の学習意欲と学力の低下につながる懸念があります。
教員派遣によって悲鳴を歓声に変えた
そんな中、神奈川県私立高校の非常勤教員(山崎 慎太郎)が、兼任負担の大きい放課後の補習授業への教員派遣業を開始しました。
キッカケは、元教え子の高校教員からの「放課後の補習を担当する英語の教員がいなくなった」という悲鳴の声でした。
放課後の補習授業は、基本的に70分授業が2回行われます。
そのため、終了するのが19時を回り、時には20時近くになります。
昼間の正規授業と放課後の補習の両方を受け持つのは、体力・気力の大きな負担となるため、授業の質が低下し、生徒の成績が上がらないという悩みがありました。
しかし、依頼を受けて派遣した英語教師は塾講師ならではの興味を引く授業を行い、「生徒の目の輝きが違ってきた」「本当に成績が伸びた」という嬉しい反応がありました。
教員の労働環境改善と生徒の成績アップを叶える
代表の山崎 慎太郎 氏は教員免許を持っていませんが、臨時免許を発行してもらい、正規授業の非常勤教員として働いています。
臨時免許は、昼間の正規授業を補うために、教員免許を持たない教員に与えるもので、発行する自治体が増えています。
一方、放課後の補習授業には教員免許も臨時免許も不要であり、そこには教員免許を持たない塾講師を派遣しています。
教員不足で疲れ果てている学校への手助けと伸び盛りの子供への悪影響を無くすため、このサービスを開始しました。
派遣の要請を受けて、知人からの紹介やネットで人材を募ったところ、学校の現場では教員不足でも、塾講師は少子化で余り気味で、送り出しやすい環境にあることが分かってきました。
代表の山崎 慎太郎 氏は、自身が教員なので、現場の痛みや要望に沿った適性のある教員を派遣することができるという強みがあります。
また、自社の塾で生徒30人を教えていた経験から、教え方次第で成績が上がることを実感しており、教員の労働環境改善と同時に、生徒の成績アップを叶えたいという熱意を持っています。
今後は、埼玉県、神奈川県を中心に広げて行く予定です。