「みまつ食品」は、森産業と共同開発した「ぐんまキャベツカレー」を販売中。
「ぐんまキャベツカレー」は群馬県の名産であるキャベツの有効活用と群馬県産食材の訴求を目的とし商品開発を行いました。
みまつ食品×森産業「ぐんまキャベツカレー」
商品名:ぐんまキャベツカレー
開始日:2024年1月25日(木)
価格 :店頭販売 1パック540円(税込)
インターネット販売 2パックセット1,500円(税・送料込)
<販売場所>
・餃子工房RON(群馬県前橋市野中町401-3) 営業時間 10:00~18:00
・餃子工房RON 各種ECサイト
・特別企画「前橋のおいしいものFESTA」
場所 :羽田空港第1ターミナル2階マーケットプレイス中央
開催日時:1月24日~30日10:00~18:00
※本発売に先行して販売を開始
餃子をはじめ、焼売やワンタンなどの中華点心の製造販売を行っている「みまつ食品」は、森産業と共同開発した「ぐんまキャベツカレー」を2024年1月25日より販売中です。
開発の経緯コメント
みまつ食品の専務取締役 古澤 氏は共同開発の経緯について下記の通り解説しています。
同社では創業以来中華一筋半世紀、事業を継続してきました。
その中で一番の生産品目は「餃子」です。
餃子を製造する上で欠かせない原料は「キャベツ」です。
同社では1日平均6トンのキャベツを使用します。
そのため市場から買付はせず農家様と直接契約を結び同社専属の組合を設立していただき納品を行っていただいています。
その関係上農家様とは密にお付き合いをさせていただいています。
そんなキャベツですが、食用に適さない部位があります。
外葉や芯は固く餃子に入ると食感を損ねてしまう為、同社では廃棄にしておりました。
廃棄の数量は1日100kg以上にも及びます。
先述の農家様とのお付き合いの中で、これだけのキャベツの廃棄を出してしまっている事に対して大変申し訳無い気持ちを常に感じておりました。
そこで同社ではキャベツの非可食部の有効活用を行うためのプロジェクトを立ち上げました。
その名も「キャベツプロジェクト」です。
このプロジェクトは社内ベンチャー制度として運用されキャベツの非可食部の有効活用を目的としていますが、同時に若手社員の育成も目的としています。
キャベツの非可食部の再利用、企画、製造、販売を一貫して行うことにより次世代の経営幹部候補の育成も担っています。
現在では2種類の商品を市場に送り出しています。
1つめはキャベツの芯から抽出したエキスを利用した「キャベツサイダー」と2つめはキャベツの芯を具材に練り込んだソーセージ風の「シャキッとギョーザ燻」の2種類を販売しています。
そんなキャベツプロジェクトも現在2期目のメンバーに代替わりし新たなプロジェクトをスタートしました。
プロジェクトメンバーが新たなキャベツの活用方法を模索する中お声がけいただいたのが森産業様でした。
森産業様は群馬県内で「きのこ」の種菌や菌床などを製造販売する企業です。
森産業様がサプライヤーとして供給した菌床で栽培した椎茸などを買い戻し一般食品を製造販売する事業も実施しています。
そんな森産業様の製造設備をお借りし「ぐんまキャベツカレー」の開発製造を実施しました。
株式会社みまつ食品 専務取締役 古澤 篤志
また、森産業の船水氏は今回の共同開発に関して次のように解説します。
今回カレーの共同開発のお話がきたときは大変驚きました。
みまつ食品さんは元々餃子や焼売などの中華点心を製造している会社なのでカレーと聞いた時には聞き間違いかと思いました。
お話を聞いていくうちにキャベツを通したSDGsという側面も見えてきて、とても素晴らしい取り組みだと感じ共同開発をさせていただく事となりました。
同社は椎茸を始めとした様々なきのこの種菌や菌床などを製造しています。
製造した種菌や菌床を生産者さんへ販売したり、きのこ類を用いた一般食品の開発販売も実施しています。
一般食品の製造を行う会社として1995年に株式会社ベルサンテ(以下 ベルサンテ)を設立しました。
ベルサンテはレトルト食品の製造を行うことが出来ます。
そのため今回はベルサンテのラインを使用することにしました。
ベルサンテでは手作業の部分を多く取り入れているためお客様からの要望に柔軟な対応が出来ます。
そのため今回のキャベツカレーに関しても、みまつ食品さんの味へのこだわりを100%再現することが出来ました。
私も食べてみたのですが、こんなにもキャベツの甘み、豚肉の旨味が出るのかと驚きました。
森産業株式会社 食品部 船水氏
商品へのこだわり
株式会社みまつ食品 品質管理室 武田 瑞穂
開発を担当した、みまつ食品 品質管理室の武田 瑞穂氏は商品に関して次のように解説しています。
今回開発した商品はキャベツの非可食部を用いて開発を実施しました。
最初に言われるのは「カレーにキャベツって合うのか」という質問です。
これは開発当初様々な食材にキャベツを使用して試作を実施しました。
ラーメンやピザ、ドリアなんかにも入れて調理を実施してみました。
その中で一番美味しくなったのがカレーでした。
カレーはスパイシーな食べ物でお子様の中では苦手な方もいらっしゃると思います。
ただキャベツを加えたカレーを試作したところフルーティーな甘味を出すことに成功しました。
そのためどの年齢層においても食べやすく、まろやかな甘みがあるカレーに仕上げることが出来ました。
お肉に関しても通常の豚肉を使用するのではなく、上州麦豚を使用しました。
上州麦豚は麦を多く含む専用の肥育飼料を用いて育てられた豚です。
麦を食べて育っているため肉質は赤身が豊かできめ細かく、クセが少なく、脂身は甘く旨味のある豚肉になっています。
その豚肉の、スライス肉ではなくダイスカット肉をふんだんに入れて開発を行いました。
ダイスカット肉を使用することにより肉の煮崩れを防止することが出来、豚肉の食感を楽しめるカレーに仕上げることが出来ました。
このカレーはキャベツの非可食部の有効利用というエコロジカルな側面だけでなく、フルーティーな甘味と豊かな肉質を持つ上州麦豚の使用により伝統的なカレーの味わいに新たな風味を加えることが出来ました。
キャベツへの思い
株式会社みまつ食品 製造部 膳 智也
開発を担当した、みまつ食品 製造部の膳 智也氏は商品に関して次のように解説しています。
私は普段は餃子の原料の仕込み工程を担当しています。
もちろんキャベツも加工しています。
同社の一番使用数量が多い原料はキャベツと言っても過言では有りません。
キャベツは丸々原料として使用できるわけでは有りません。
外葉や芯は餃子の具材に適さないため廃棄処分をされてしまいます。
その数、一日100kgほどです。
昨今SDGsが声高に叫ばれる世の中になりましたが、この現状を見て私もなにかできないか?と日々考えておりました。
そんな時、偶然にもキャベツプロジェクトのメンバーに抜擢されました。
今回我々キャベツプロジェクトのメンバーが提案したのが、キャベツの複合利用という考え方です。
従来の非可食部を使用するだけではなく、甘みが多い可食部や、バイオリファイナリー技術によって生み出されたキャベツパウダーを使用することで複雑な香りや旨味、甘みを再現することが出来ました。
特にキャベツパウダーに関してはキャベツの風味を増すことが出来、本県の名産でもあるキャベツを全面に訴求することが出来ました。
私自身料理をするのですが、カレーを作る際は玉ねぎを飴色になるまで炒めて甘みを出す手法を使用しますが、その飴色玉ねぎに匹敵するほどの甘みをキャベツは出してくれます。
私もプロジェクトに携わるまではキャベツにこれ程のポテンシャルがあることは知りませんでした。
ぜひご覧いただいている方にもご賞味いただき群馬県産のキャベツの魅力が少しでも伝わればいいなと思っています。
今月1月24日から羽田空港第1ターミナルで開催される「前橋のおいしいものFESTA」に出店も決まっており、そこで「ぐんまキャベツカレー」を先行発売します。
是非来場いただきご賞味いただけたらと思います。