伝統工芸のリ・デザインを活用した4つのコラボレーションを展開!J&J事業創造「Bank of Craft」

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「JTB」と「ジェーシービー」の合弁会社である「J&J事業創造」は、「伝統の技」×「現代の技・アイデア」で未来の伝統工芸の形を創造するプロジェクト「Bank of Craft」の一環として、現代のクリエイターが伝統工芸の文脈や歴史からインスピレーションを受け、それぞれの解釈で考案したデザイン柄=リ・デザインを活用した4つのコラボレーションをスタートしました。

 

J&J事業創造「Bank of Craft」伝統工芸コラボレーション展開

 

 

「JTB」と「ジェーシービー」の合弁会社である「J&J事業創造」は、「伝統の技」×「現代の技・アイデア」で未来の伝統工芸の形を創造するプロジェクト「Bank of Craft」の一環として、現代のクリエイターが伝統工芸の文脈や歴史からインスピレーションを受け、それぞれの解釈で考案したデザイン柄=リ・デザインを活用した4つのコラボレーションをスタートしました。

今回実施する4つのコラボレーションでは、現代クリエイターが伝統工芸柄を自身の解釈によってリ・デザインしていることが重要なポイントとなっています。

リ・デザインは単に伝統工芸の柄を新たなデザインに作り変えることではありません。

実際に伝統工芸事業者や職人の方の話を聞いたり、仕事を見学したり、伝統工芸が作られている地域を知るなどして交流し、伝統を受け継いできた人の誇りや想い、伝統に裏打ちされた高度かつ確かな技術、伝統があるゆえの美意識など脈々と受け継がれてきた “伝統”を多方面から理解します。

そしてそこからインスピレーションを得ることで、伝統を活かしながら、若い方々や海外の方々にも広く支持される新しい伝統工芸のデザインや商品を、伝統工芸事業者とともに生み出します。

 

 

今回展開するコラボレーションは、以下4つです。

(1)(2)(3)は2023年11月30日からスタート、(4)は2023年12月中の開始を予定しています。

 

(1)企業コラボレーション

 

 

設置場所:福岡空港国際線旅客ターミナルビル

設置期間:2023年11月30日~未定

 

福岡「博多織」×株式会社伊藤園×Masatoo Hirano(アートディレクター)

780年以上もの歴史を持つ博多織。

多くの経糸に、緯糸を強く打ち込むことで厚く、張りのある生地に織り上がるのが特徴で和服や浴衣の帯として愛され続けてきました。

本コラボレーションでは、1928年創業の博多織メーカー・株式会社鴛海織物工場と、緑茶飲料の世界No.1ブランド「お~いお茶」を生産販売する株式会社伊藤園、そしてクリエイターのMasatoo Hirano氏がコラボ。

福岡空港の国際線旅客ターミナルビルに設置されている株式会社伊藤園の自動販売機1台に、Masatoo Hirano氏がリ・デザインした博多織柄をラッピングし、海外からの旅行者にも広くアピールします。

 

<リ・デザインのポイント>

 

 

博多織の図案の構築工程とグラフィックのデザインプロセスに似たところがあるということから着想。

現代はあえてピクセルを細かくすることで詳細な表現をしていくが、逆にピクセルを大きくすることで柄の構成要素を立たせ、レトロ感もあるピクセルアートのような表現にしました。

 

(2)SDGsコラボレーション

 

 

販売場所:Hanako Stand 各店舗

販売数 :限定50個

販売期間:2023年11月30日~未定

販売価格:6,600円(税込)

 

群馬「桐生織」×廃棄ビニール傘から生まれたブランドPLASTICITY(株式会社モンドデザイン)×Emi Arihisa(アートディレクター)

桐生織は「西の西陣、東の桐生」と言われ1000年以上の歴史があります。

柔らかな感触と光沢が特長で、高級着物から服飾品に至るまで広く愛用されてきました。

本コラボレーションでは、1877年から桐生織の生産を開始した森秀織物株式会社と、廃棄ビニール傘を再利用するアップサイクルブランド「PLASTICITY」、そしてクリエイターのEmi Arihisa氏がコラボ。

Emi Arihisa氏が桐生織から着想して制作したリ・デザインを活用し、廃棄されたビニール傘を再利用したマルチショルダーケースを販売します。

 

<リ・デザインのポイント>

 

 

織物はきれいな水が重要というお話を受けて、桐生川の水、そこから連想される生命の記憶や水の記憶から着想し、有機的なデザインへの仕上げと水のゆらぎなどの抽象性を表現することで御召織の気品のある輝きや光沢、そして滑らかさを意識しました。

 

(3)地域コラボレーション

 

 

販売場所:Hanako Stand 各店舗

販売数 :限定100個

販売期間:2023年11月30日~未定

販売価格:3,300円(税込)

 

静岡「駿河和染」×茶屋すずわ(静岡のお茶問屋)×Hal Shibata(アートディレクター)

室町時代に織物とならんで発達した染色業をルーツとする駿河和染。

様々な染技法や染料があり、着色部と白のコントラストがはっきりした力強さが特長です。

本コラボレーションでは、静岡ならではの天然染料を使ったお茶染めに、製造工程で出る商品にならない茶葉を使い環境にも配慮した技法を考案したお茶染めWashizu.(鷲巣染物店の5代目)と、170年こだわりのお茶を作り続けてきた茶屋すずわ(静岡のお茶問屋)、そしてクリエイターのHal Shibata氏がコラボ。

Hal Shibata氏が静岡の代名詞でもある、駿河湾や富士山から考案した新しい駿河和染のデザインで、お茶染めWashizu.が茶染・型染による茶巾袋を制作し、茶屋すずわがブレンドした煎茶、和紅茶、和烏龍茶を詰めたお茶パックを販売します。

 

<リ・デザインのポイント>

 

 

生産地域の代名詞である、富士山と駿河湾が共存する静岡の環境から着想。

筆記体にも見えるようなデザインで、和の要素と洋の要素を混在させた抽象的なデザインとしました。

 

 

(4)デジタルコラボレーション

 

 

販売場所:未定

販売期間:2023年12月予定

 

京都「西陣織」×NFT※デザイン×Masahiko Kajima(アートディレクター)

西陣織の源流は1200年前に遡ると言われており、奈良~平安時代に朝廷の命令により、高級織物としての生産が開始されました。

本コラボレーションでは、西陣織の織元である京都西陣おおば、株式会社安田、今河織物株式会社の3社の後継者が西陣の新たな文化を発信するために立ち上げたグループ「N180(ニシジンワンエイティー)」と、クリエイターのMasahiko Kajima氏がコラボ。

NFT購入者にはMasahiko Kajima氏が西陣織柄から考案したデジタルデータと、その柄を使用して「N180」が織ったテーブルランナーをセット販売します。

 

<リ・デザインのポイント>

織物と対極にあるデジタル的な要素を織物にも表現できないかという着想から、西陣織の縦織や丸い糸の束を円と線で表現したタイポデザインを制作しました。

当プロジェクト名である「Bank of Craft」と西陣織の職人チーム「N180」をマテリアルとし、ランダムにレイアウトした幾何学的なグラフィックとなっています。

 

※NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)はブロックチェーンを基盤にして作成された代替不可能なデジタルデータのこと。

NFTには資産的価値があり、NFTマーケットプレイスと呼ばれるインターネット上のプラットフォームで売買が行われている。

 

伝統工芸産業の収益性を高め伝統工芸の継承・発展を図る「Bank of Craft」

 

 

近年、若者の伝統工芸離れなどによる需要の減少や後継者不足など伝統工芸の継承・発展が社会的な課題となっています。

伝統工芸品の生産額は1998年に約2,800億円でしたが、2020年には3分の1の約870億円、従事者数は11万5,000人から半数の5万4,000人まで減少しています(出典:一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会)。

こうした中、J&J事業創造が株式会社ピハナコンサルティング(東京都港区、代表取締役:岡本 幸樹)と2023年7月に立ち上げた「Bank of Craft」は、伝統工芸品を工芸品というモノの価値に留めず、現代のデジタルテクノロジーやクリエイターの感性などを融合して伝統工芸の価値を再構築し、伝統工芸産業への新たな収益機会の創出と伝統工芸の継承・発展を図るプロジェクトです。

「Bank of Craft」は、これまでにも企業・地方自治体との協業やイベントなど様々な活動を実施しており、そうした活動を通じて伝統工芸事業者への支援モデルの確立を目指しています。

今回のコラボレーションも支援モデルの確立を目指す活動の一環として実施するもので、伝統工芸事業に携わる方の関わり方によって、商品開発に関するデザイン提供や監修・コーディネート費、または商品製造費が伝統工芸事業者に支払われます。

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