関西を中心にコミュニティ型ホテルを展開するホロニックは、最高責任者として20歳以下のCFO(Chief Futureship Organizer:未来創造最高責任者」(以下、CFO」)を新設。
2023年7月24日に2代目のCFOが19歳の田中 愛乃さんに決定しました。
ホロニック 第2期生CFO任命
株式会社ホロニックは、最高責任者として20歳以下のCFO(Chief Futureship Organizer:未来創造最高責任者」(以下、CFO」)を新設。
当時19歳と20歳の初代CFO3名が誕生しました。
初代CFOは、1年間の任期の中で、「地球環境のためにホテルの食事の選択肢に代替え肉を加える」、「業務効率化のため対人接客以外をデジタル化する」、「ゴミゼロ」、「F休暇」などを提言。
この提言に基づき、代替え肉(大豆)を使ったキーマカレーを商品開発したり、客室のゴミ箱を資源箱に変更し、ゴミを資源に変えるという意識をお客様にも持っていただくような取り組みを実施することができました。
このような将来世代による経営改革を継続し、さらにアップデートしていくため、2023年7月に、2代目CFOメンバーの一般募集をしました。
今回は、地域創生の未来を考え、地域課題の解決を行っていくために新たに立ち上げるソーシャルベンチャー(NPO法人)で私たちが具体的に取り組むべきことというテーマでアイデアを募り、25組の募集がありました。
そしてこのたび、アントレプレナーシップと行動力とを併せ持つ19歳の田中 愛乃さんを2代目CFOとして任命しました。
第2期生CFOについて
*田中 愛乃(タナカ アイノ) 同志社大学・文化情報学部 19歳*
プロフィール:同志社大学 文化情報学部に通う19歳。TV東京 電通高校生プレゼン全国大会で優勝するなど、他にもバトントワリング、声楽、弁論、書道で優秀な成績を修める。現在は、「廃棄苗」の農業問題を解決するため、活用法を考案し、様々なメディアにも出演、農林水産省からも賞を受賞。
CFOに応募したきっかけは?
ホロニックの(地域の未来に対する)“本気”を感じたからです。
私の中で、ホテルはお客様の事だけを考えるイメージがありました。
しかし、ホロニックはお客様だけではなく、その地域の未来を“本気”で良くすることをとても考えられておられました。
持続可能なホテルとは、このホテルが私たちの地域にできてよかった」と地域からも愛されるホテルだと思います。
ホロニックとともに、“本気”で地域の未来を明るくするために挑戦できる機会があると知り応募致しました。
CFOとしてどんなことにチャレンジをしたいですか?
私はCFOとして、地域創生の未来を展望し、地域の課題に尽力したいと考えています。
具体的には、地域内の魅力ある人と外部の人々とを結びつける「つなぎ役」としての役割を果たし、地域社会の活性化に貢献する取り組みを目指したいです。
地域におけるホテル業界の役割は大きいと思います。
経済の停滞や人口減少という課題に対し、ホテル建設の増加が新たな可能性を示唆しています。
これを通じて観光客や人々の流入を促し、地方の活性化を実現する手段が存在します。
そして、ホテルと地方自治体が連携することで、より地域の課題や経済復興を加速させることが可能だと思います。
ホロニックは、「地域資源の編集者」としての役割を果たすホテルです。地域の未来を明るくするために、「地域の人々とともにつくっていくホテル」を目指したいと思います。
また、なによりも当事者がワクワクし、積極的に取り組みを行いたいです。
『SDGs』や 『環境問題』などのキーワードだけではなく、楽しさやワクワク感を持って関与できるプロジェクトが持続可能な未来を築く鍵だと考えます。
一度の興味を呼び起こすだけでなく、人々が本当に楽しみながら自然と社会に貢献できる仕組みを作っていきたいです。
ホロニックの一員として、地域の魅力を最大限に引き出し、地域全体を明るい未来へ導くため、新たな挑戦を恐れずに進んでいきたいと思います。
審査員コメント
最優秀賞の田中 愛乃さんを選ばれた理由
*立命館大学 経営学部 教授 西岡 正氏*
選考に当たっては、提出されたプランの熟成度合とともに、ホロニックのCFOとしての活動を自律的に展開できるかについても考慮しました。
応募者の多くが、自らをプランの企画者にとどめ、その実践については他律的な展開を想定していたのに対して、最優秀者の提案内容からは、これまでの自身の活動を踏まえながら、地域課題の解決を通して、主体的に新たな価値を創出していこうとする熱意を強く感じました。
選考でもこうした点を高く評価させていただきました。自由な発想で未来を切り開くCFOとしての活動に期待しています。
*同志社大学 キリスト教文化センター事務室 事務長 沼井 哲男氏*
着眼の面白さが決め手になりました。
フードロスにアプローチするために、規格外野菜の活用に着目するケースはしばしば見かけますが、廃棄苗に言及するという点に新規性を感じました。
既に教育機関やNPO法人との活動もなされており、実現性という意味で、圧倒的なアドバンテージがあることは間違いありません。
また、人柄に関しても評価ポイントになったように思います。
今後、第2期生CFOとしてどのような活動を行い、具体的な成果を残すのか。そして、ホロニックが提唱する六方よし、未来の明るい社会づくりのために、「もったい苗」というキャッチフレーズを用いて、どのように貢献するのか期待しています。
*株式会社和える 代表取締役社長 矢島 里佳氏*
今回エントリーされた中で、ずば抜けて質問への回答力が高かったです。
練習をすれば、レベルの高いプレゼンはできますが、やはり思考力が1番見えるのは、質疑応答。
田中 愛乃さんは、どんな質問にも的確に、自分なりの視点を持って回答されていたのが印象的でした。
常日頃から、様々な視点を持ち、深く思考をされているのだろうなと思いました。
CFOに必要な自分ごと化して、課題発見・解決する力を兼ね備えていると感じ、田中 愛乃さんを選出させていただきました。
これからのご活躍を、楽しみにしております。
ホロニック社経営陣コメント
―当社代表取締役 長田 一郎のコメント―
第2期生CFO選考はコンテスト形式で全国から募り、「地域の未来」という活動テーマから20名を超える皆様から応募がありました。
その中で田中 愛乃さんが選出されたのは、既に自身のライフワークになっている「廃棄苗活用」の活動で苗農家さんともに社会課題に対して実際に行動を起こしていることで手触り感を持ちあわせていて、かつ自身の掲げたミッションに対して遂行していく力を感じられたことです。
CFOはコンテストでの提案内容の評価に留まることなく、その実現に向けた継続的にアクションをすることを求めていきますので、発想力は勿論行動力が不可欠な要件になります。今回は社会活動を行う法人(NPO)を立ち上げることをマイルストーンにもしていますのでより持続的に取り組む、つまりアイデアを企画に、そしてそれをカタチにしていくことを目標にしています。
田中 愛乃さんにはその活動に持続的に帯同し、ときにリードしえる人材であろうという評価を持って選出されました。
ホロニックとしても新たなチャレンジになります、新たな地域の未来にコミットしていく担い手として大いに期待しています。
―当社取締役 薮内 順子のコメント―
前年度は、CFO3名体制で取り組みを行い、より多くの提言をいただき活動を行っておりました。
第2期生では、1名体制とし、より深く取り組みを行えるように、提案内容や人柄を重視して選ばせていただきました。
田中 愛乃さんは、すでにご自身で「もったい苗」の活動を行われており、社会活動における考え方や行動力などは私たちが立ち上げていくNPOには不可欠な人であると思いました。
すでに出来上がった形や考えに流されることなく、「未来よし」につながる独自の発想力と行動力で チャレンジしていただけることを期待しております。