FJネクストホールディングスは、首都圏在住の20代・30代の単身生活者を対象に、防災や防犯(セキュリティ)に対する意識をテーマにしたアンケートを実施。
首都圏の単身生活者『生活事情』アンケート第16弾となる、ひとり暮らしの「防災・防犯意識」アンケートの結果を紹介していきます。
FJネクストホールディングス ひとり暮らしの「防災・防犯意識」アンケート
調査期間:2023年6月22日~23日
調査方法:インターネットによる調査
(インターネット調査会社を通じてサンプリング・集計)
調査対象:首都圏
※在住独身・ひとり暮らしの20代~30代男女400人
※1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
関東大震災から100年となる2023年、日本各地で地震や大雨などの自然災害が頻発しています。
また、最近では「闇バイト」を介した犯罪をはじめ、治安面での不安も高まっています。
このような状況の中、ひとり暮らしの人たちは、「防災」「防犯」について日頃どのような意識を持ち、備え、行動しているのでしょうか。
「FJネクストホールディングス」は、首都圏在住の20代・30代の単身生活者を対象に、防災や防犯(セキュリティ)に対する意識をテーマにしたアンケートを実施しました。
防災編と防犯編にわけ、調査を実施、その集計・分析結果を紹介していきます。
項目によっては、2017年に実施された『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケートの結果と比較分析されています。
防災編
<質問1> あなたが今、関心の高い自然災害は何ですか
質問1では、 関心の高い自然災害について質問。
関心の高い災害トップ3は「地震」「台風」「大雨・洪水」
「地震」が77.5%で圧倒的トップでした。
関東大震災から100年となる2023年、日本各地で大きな地震が頻発していることを反映した結果といえます。
次いで「台風」(59.8%)、「大雨・洪水」(42.0%)の順でした。
この上位3つが日本の3大災害といえそうです。
年代別では、やや差が見られました。
30代は上位3項目(「地震」「台風」「大雨・洪水」)の割合が20代より高く、一方20代は「津波」「土砂災害」の割合が30代より高いことがわかります。
<質問2> あなたが防災対策として行っていることは何ですか
「地震」「台風」などの関心が高いにも関わらず、半数近い人(48.3%)が防災対策を「特にしていない」という結果でした。
前回調査(2017年)の44.8%と比べて増加しており、防災意識の低下が危惧されます。
一方、防災対策を行っている内容については、「食料品の備蓄」(34.8%)と「飲料水の備蓄」(32.3%)の実行率が高いことがわかります。
前回調査と1位、2位が入れ替わりましたが、いずれにせよ“水と食べ物の備蓄”が防災対策の基本のようです。
前回調査で3位だった「避難場所・経路の確認」は6位に後退(17.0%→10.3%)し、「非常用持ち出し袋の用意」(15.3%→16.5%)が3位に上昇しました。
また、今回新たに選択肢に入れた「ハザードマップの確認」(15.5%)が4位となりました。
ハザードマップは、スマホやパソコンで簡単に閲覧できることが上位にランクインした要因かもしれません。
年代別では、30代は1位から5位の各項目の数字が20代に比べ高く、防災の備えに対する意識が高いことがわかります。
<質問3> 日常用でなく防災用として備えているものは何ですか
防災用として備えているモノを聞いてみたところ、最も多かったのは「懐中電灯」(32.8%)でした。
災害時には、まず“明かり”の確保を第一と考える人が多いようです。
次いで、2位「マスク」(23.3%)、3位「充電器」(19.3%)の順でした。
「充電器」は、多くの人がスマホなど携帯端末を持つ時代の必須アイテムとなっているようです。
男女別では、男性は「充電器」「ラジオ」「ランタン」といったハードなモノの割合が女性より高く、女性は「マスク」「医薬・医療品」「携帯用(簡易)トイレ」といったソフトなモノの割合が高くなっています。
一方、「備えているものはない」という人は48.8%で前回調査(2017年)の42.8%から6ポイント増加しました。
<質問4> 在宅中に「緊急地震速報」を受信した際、最初にあなたはどのように行動しますか
<質問4> 在宅中に「緊急地震速報」を受信した際、最初にあなたはどのように行動しますかでは、「そのままじっとしている」「スマホでニュースを調べる」など“冷静派”が上位に。
一方、定番の「机の下にもぐる」など“行動派”は少数派でした。
実際にどのような行動を最初に取るのかを聞いたところ、1位「そのままじっとしている」(25.5%)、2位「スマホでニュースを調べる」(24.5%)、3位「テレビをつける」(16.8%)となりました。
特に、1位と2位は拮抗しており、まずは落ち着いた行動をとる“冷静派”が上位を占めました。
また、揺れで建物が歪みドアが開かなくなるケースが周知されてきたせいか、「玄関ドアを開ける」(11.3%)が4位となりました。
一方、定番の「机の下にもぐる」という人は1割未満(9.8%)、「外に逃げる」も7.0%と、“行動派”は少数であることがわかりました。
防犯編
<質問5> お部屋選びで、部屋仕様や立地条件が同等な場合、あなたはセキュリティと家賃のどちらを重視しますか
防犯編では、部屋を決める際に、家賃とセキュリティのどちらを重視するかについて質問。
全体では、「どちらかといえば家賃重視」(35.8%)が最も多く、次いで「家賃重視」(27.5%)でした。
これら2つを合わせた“家賃重視派”は6割強(63.3%)で、“セキュリティ重視派”(36.8%)を上回りました。
一方、前回調査(2017年)との比較では、“セキュリティ重視派”が29.6%から36.8%と約7ポイント割合が上昇しました。
昨今、強盗や発砲事件が多発するなど、治安の面で不安を感じるケースが多くなったことが要因かもしれません。
年代別では、特に20代のセキュリティ意識は高いようで、“セキュリティ重視派”が41.5%と、30代の32.0%より10ポイント近く高くなっています。
収入の面から言えば、若い20代の方が家賃を重視する人が多いと思われますが、結果は逆でした。
ちなみに、前回調査(2017年)では“セキュリティ重視派”は30代の方が多かったので、20代のセキュリティ意識はこの数年で高まったといえます。
<質問6> 部屋のセキュリティ設備で、これだけは欠かせないと考えるものは何ですか
ひとり暮らしの部屋に欠かせないセキュリティ設備のトップ3は「モニター付インターホン」(53.0%)、「オートロック」(45.5%)、「ドアチェーン」(31.5%)でした。
4位は「ドアスコープ」(21.3%)で、“訪問者の顔”を確認できる設備が上位にランクインしています。
男女別では、女性の「オートロック」、「ドアチェーン」の割合の高さが目立ちます。
<質問7> あなたは最寄りの交番の場所を把握していますか
駅のバスターミナルや広場など、人が集まる場所で目にする交番ですが、全体では最寄りの交番の場所を「把握している人」は7割(70.0%)でした。
その割合は、前回調査(2017年)と大きな変化はみられませんでした。
男女別では、女性より男性、年代別では20代より30代の方が「把握している」人が多いことがわかります。
<質問8> 居住している建物内で他の入居者と会ったときに挨拶していますか
廊下やエントランス、エレベーターなど建物内で他の入居者と顔を合わせた場合、“挨拶する”人(「必ずする」+「する場合が多い」)は約6割(58.0%)で、“挨拶しない”人(「しない場合が多い」+「しない」=42.1%)を上回りました。
ご近所とのコミュニケーションが希薄となった昨今ですが、防災・防犯対策には“地域のコミュニケーション”が大切と言われている中、“挨拶する”人が意外に多いことがわかりました。
ちなみに、前回調査(2017年)では“挨拶する”人は約6割(58.3%)で、ほぼ変化はみられませんでした。
男女別では、「全くしない」は女性21.5%に対して男性16.0%、20代22.0%に対し30代15.5%となっており、女性と20代で挨拶を「全くしない」人が多いようです。
<質問9> 防災・防犯の観点から、マンションの管理人になってほしい有名人は誰ですか
1位は、元レスリング選手の吉田沙保里さん(25票)でした。
世界大会16連覇の実力は、いてくれるだけで何かと安心です。
また、気さくで快活なキャラクターは、何でも相談に乗ってくれそうな面も持ち合わせています。
2位は「松岡修造」さん(7票)、3位は大リーグ・エンゼルスの「大谷翔平」選手(6票)と、アスリート系が上位を独占しました。
4位から10位では、アスリート系だけでなく、タレント、俳優、お笑い芸人など様々なジャンルの人がランクインしています。
FJネクストホールディングスが実施した、ひとり暮らしの「防災・防犯意識」アンケートの結果の紹介でした。