PRIDISTが、同社製品である非接触型姿勢測定システム「BAS Fit」を活用し、姿勢測定による意識変容に関する実証実験を行いました。
PRIDIST「姿勢測定による意識変容に関する実証実験」
実証対象:相模女子大学中学部在籍の中学2年生女子(13~14歳)75名を対象とし、その内、本実証実験への同意を得られた生徒34名が参加
協同研究:
湘南工科大学 総合文化教育センター 准教授 榊 淳一先生
横浜医療専門学校 柔道整復師科 学科長 小野 博道先生
現代において幼少期からのスマートフォンやタブレット、ゲーム機の利用が非常に増えており、教育現場でもパソコンやタブレットが急速に活用されるようになってきました。
これらICT機器の普及は、便利さや教育の可能性を広げるメリットはある反面、過度の使用は集中力の阻害、体調不良やストレスを誘発するストレートネックや巻き肩、猫背など、成長過程にある子どもたちの姿勢に悪影響を与える可能性も考えられます。
自身の身体の歪みは主観的な感覚、また「人の目」により把握する方法が一般的ですが、もし身体の歪みを客観的な数値データで把握できれば、姿勢に対する意識を高めることが期待できます。
また、身体の歪みを客観的に認識することにより、その歪みを矯正するためのストレッチ等を積極的に取り組むことにつながると考えられます。
そこで非接触型姿勢測定システム「BAS Fit」を用い、参加者の姿勢(立位・座位)を測定し、併せて実証実験開始前後にアンケートを実施し、姿勢に対する意識変容等の効果を検証しました。
実証実験の方法と結果
姿勢測定による意識変容に関する実証実験は相模女子大学中学部に協力を仰ぎ、実証参加に同意をした生徒を対象に実施されました。
実施期間は4週間で「ストレッチプログラムを行うグループ(以下、介入群)」と「ストレッチプログラムを行わないグループ(以下、非介入群)」に分け、介入群は「BAS Fit」による姿勢測定を計4回(毎週)、非介入群には初回と最終週の2回のみ行いました。
ストレッチプログラムを行うグループ【介入群】
姿勢改善のためのストレッチ動画を各自任意で4週間視聴しストレッチを行い、1週間毎に計4回の姿勢測定を行った。
ストレッチの内容は簡単で難易度の低いもの。
1種目約3分程度(5種目約15分程度)姿勢測定後、計4回のアンケートを実施。
ストレッチプログラムを行わないグループ【非介入群】
初回と最終週のみ姿勢測定を実施。姿勢測定後、計2回のアンケートを実施。
実証事業の結果
実証開始時と実証終了時のアンケート結果から姿勢に対する意識について、介入群では「1:とても思う、2:やや思う」の両方で、非介入群では「1:とても思う」の回答より、姿勢に対する興味を持った生徒の増加が見られ、姿勢測定(姿勢の見える化)に対する意識変容に一定のポジティブな影響が観察できました。
なお、個別データの前後比較では姿勢の改善を示した結果もあり、姿勢を測定することによって姿勢に対する意識だけでなく、健康に対する変化傾向の事例も確認することが出来ました。
まとめ
今回の実証では、「BAS Fit」による計測により、側弯状態の把握と介入後の改善状況を客観的に見える化でき、その情報を参加者に共有することで、介入群(ストレッチを実施した生徒)と非介入群(ストレッチを実施しなかった生徒)それぞれが姿勢に関する意識改善への取り組みに繋げられることが確認できました。
自身の身体の歪みを「人の目」によるものだけではなく客観的な数値データで可視化することにより、姿勢や健康に対する意識向上に繋げることが大切です。
PRIDISTの「BAS Fit」を活用した実証実験の紹介でした。