イベント情報

14メートルもの平面作品とインスタレーション!有斐斎弘道館「うちにあるもの -Representation-」

投稿日:2022年11月19日 更新日:

京都・有斐斎弘道館にて、2022年11月23日まで、現代アーティスト・山田晋也が14メートルの平面作品とインスタレーションの展示会「うちにあるもの -Representation-」を開催中!

儒学者・皆川淇園の学問所跡地にて、彼岸/此岸をつなぐ14mの抽象画「還る場所」へ誘われる体験を提供します。

 

有斐斎弘道館「うちにあるもの -Representation-」

 

 

入場料:無料(希望者のみ お抹茶代 1,000円)

開催日時:2022年11月17日(木)~23日(水・祝)

開催日時:12:00~17:00

会場:有斐斎弘道館(京都市上京区上長者町通新町東入ル元土御門町524-1)

アクセス:地下鉄「今出川」駅6番出口から徒歩8分

展示作家:山田晋也、Antiques & Art MASA

主催:Pulse of Silence実行委員会

 

江戸時代の学問所跡「有斐斎弘道館」の数寄屋建築の庭と室内にて、アーティスト・山田晋也が、大型の平面作品とインスタレーションの展示会「うちにあるもの -Representation-」を開催!

今回、4度目のコラボレーションとなるのは、新古のものを再構築して「今ここ」を超える境地へと観る者を誘うAntiques & Art MASA。

二者の世界が共鳴し、伝統的な空間に「彼岸/此岸」(むこうとこちら)をまたぐ異世界をつくりあげます。

 

 

現在、日本画の多くが紙本で描かれていますが、山田は絹を素地とする古典的な日本画の技法「絹本」で描きます。

用いているのは帯の下絵制作に用いられる、向こうが透けて見えるほど薄い特殊な絹布。

その画面を覆うストロークには、山田にとって馴染み深い友禅の技法、引き染めが用いられています。

そこへ岩絵の具、膠を用い、ドロッピング、染色用の平刷毛を用いた「たたき技法」などの技を駆使して重層的な色彩を描いていきます。

山田の作品に特徴的なのは、あたかも水が動きながら自ら描いたような表現。

薄く溶いた膠が、画面の上を流れて垂れ、岩絵具の粒子が削れて下地を露出させて、艶を欠いた枯淡な風合いの陰影があらわれます。

絵の具を塗り重ねてゆく油彩画と違い、自然の采配や時間の経過を感じさせるこの技法は、観る者に作為や思考を手放させ、瞑想的な心地へと誘います。

 

 

会場となる弘道館は、茶室を備えた数寄屋建築。

 

 

広間から見える茶庭(露地庭)は、日常から非日常の空間である茶室へのアプローチとして機能し、ふたつの世界は「露地門」によって分たれます。

今回、山田はこの露地門に「向こう側」を観想させる一枚の作品を据え、さらに苔庭を海に見立てて、東から西へ西方浄土への道行になぞらえ14メートルの作品を設置。

人が浄土に向かう祈りを、自身のテーマ「胎内回帰」に重ね合わせた、山田の最大の作品となります。

山田とは4度目のコラボレーションとなるAntiques & Art MASAは、今回、木彫刻「問いをかける人」をインスタレーションで構成。

弘道館は、門弟を三千人持ったといわれる江戸の儒学者・皆川淇園の学問所跡でもあり、淇園は「知を開く」という意味で「開物学」という学問を構想し、言葉と音のかかわりから、ものごとの理を追求する独自の知の世界を探求しました。

Art Masaの、もののテクスチャーを情感に昇華させるクリエイション、そして山田の生の原初をたどる創作とが、この大いなる江戸の知の世界と縁を結ぶことで、稀なるセレンディピティを生み出します。

 

異世界とこの世界を繋ぐ、大型の平面作品とインスタレーション。

有斐斎弘道館「うちにあるもの -Representation-」の紹介でした☆

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