ディズニー・アニメーションや映画、テーマパークの名曲の数々を、フルオーケストラとニューヨークのヴォーカリストの演奏でお届けする大人のための音楽会「ディズニー・オン・クラシック」
2019年は、1992年公開のディズニー・アニメーション映画『アラジン』をメイン演目に、2019年9月21日より全国24都市で49公演が開催されます。
そんな「ディズニー・オン・クラシック」の指揮者、リチャード・カーシー氏と、今回の公演でジャスミン役をつとめるヴォーカリスト、サンティーナ・ウンバハ氏がDtimes編集部の単独インタビューに応じてくださり、「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」の見どころをお話してくださいました☆
「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」インタビュー
ディズニー・アニメーションや映画、テーマパークの名曲の数々を、フルオーケストラとニューヨークのヴォーカリストの演奏でお届けする、大人のための音楽会「ディズニー・オン・クラシック」
17回目を迎える「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2019」のテーマは、「きっと、叶う☆ Wish, Hope, Dream」
1992年公開のディズニー・アニメーション映画『アラジン』をメイン演目に、2019年9月21日より全国24都市49公演での開催が発表されています。
今回、「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」の指揮者、リチャード・カーシー氏と、本ツアーにて「ジャスミン」役をつとめるヴォーカリスト、サンティーナ・ウンバハ氏にDtimes編集部がインタビューを実施。
注目の演目やコンサートにまつわる裏話などをお話してくださいました☆
バリエーション豊かな曲目をフルオーケストラで楽しめる
ーーサンティーナさんは、今回、ディズニープリンセス「ジャスミン」役のヴォーカリストを担当されると伺っています。「ディズニー・オン・クラシック」に参加されたのは今回が初めてですか?
サンティーナ・ウンバハ氏(以下、サンティーナ):「ディズニー・オン・クラシック」への参加は今回が初めてです。
公演がスタートすることをとても楽しみにしています。
ーー「ディズニー・オン・クラシック」は、日本ではディズニーファンの間でとても人気のコンサートのひとつです。
サンティーナ:5月18日からの「ディズニー・オン・クラシック ~春の音楽祭 2019」を観させていただいたのですが、想像していたどんなものよりもすごかったんですね。
何がすごいかというと、演目は誰もが良く知っている素晴らしいディズニーの曲をフルオーケストラで聴けるところ。
メイン演目の『ノートルダムの鐘』の全編演奏はさることながら、それとは別にそれぞれの世界を持つ曲目があるので本当にバリエーション豊かで楽しいショーだと感じました。
最後にアンコールで「星に願いを」をみんなで一緒になって歌えるのもとても素敵で感動しました。
「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」の見どころ
ーー「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」のみどころを教えていただけますか
リチャード・カーシー(以下、リチャード):今回フィーチャーする楽曲は『アラジン』となっていて、スコア全編を演奏することになります。
この『アラジン』の音楽は、とにかく喜びに満ちた本当に楽しい音楽があふれているのが特徴です。
楽しさと共に変わっていくキャラクターのストーリーも追えるので「ジャスミン」の心がどう変わっていくとか、そういったものが楽しめると思うのですが、私がそれを表現できるのを楽しみにしています。
また、メイン演目とは別に、今回は「ファン・リクエスト!ソングス」というコーナーがあり、『トイ・ストーリー』から2曲と、『ムーラン』から3曲を演奏します。
こちらは『トイ・ストーリー』の2曲はちょっと切ない曲になっているんですね。それとは対照的に『ムーラン』の中の喜びに満ちた楽しい曲があります。
悲しい音楽からハッピーな音楽まで、とても幅広い感情を表現することになるので、泣いたり笑ったりするようなコンサートになるんじゃないかなと思っています。
ーー東京ディズニーリゾートからは「ワンマンズ・ドリームⅡ-ザ・マジック・リブズ・オン」の音楽を演奏されると伺っています。
リチャード:実はこの曲は以前も演奏されたことがあるのですが、「ワンマンズ・ドリームⅡ-ザ・マジック・リブズ・オン」は2019年が東京ディズニーランドでの最後の公演の年になりますので、オマージュとして特別な思いを込めてプログラムにくわえています。
普段見られないフルオーケストラの演奏になるのでファンの皆様にとってちょっと特別なイベントになるんじゃないかなと思っています。
ーー前回演奏時と同じスコアで演奏されるのですか?
リチャード:基本的にはオリジナルにできるだけ忠実な形で前回と大きく変わったりはしないのですが、ヴォーカルのアレンジにおいては毎回キャストが異なってくるのでキャストにあった一番美しい歌い方となるように微調整をしています。
この「ワンマンズ・ドリームⅡ-ザ・マジック・リブズ・オン」のヴォーカルの音楽はすごく豊かなもので、ジャズのコードが入っているような複雑な音楽になっています。
これを演奏するのはとても楽しく、聴いていてもとても楽しい曲になっているのではないかと思っています。
ーーリチャードさんは、2016年から「ディズニー・オン・クラシック」のヴォーカリストたちの音楽ディレクターを担当されていましたよね。ヴォーカルのアレンジは得意分野だったのではないでしょうか?
リチャード:アレンジが複雑なほどやりがいがあると感じています。
一番時間がかかるんですけれども、それはやっていて一番楽しいです。
ーー『ファンタジア/2000』からは交響詩「ローマの松」が演奏されますね。
リチャード:第一部の終わりに演奏する『ファンタジア/2000』の「ローマの松」は、イタリアの作曲家「オットリーノ・レスピーギ」氏のドラマティックな交響詩で、ぜひ注目してほしい演目のひとつです。
『ファンタジア/2000』の映像が静止画ではなくアニメーションとしてスクリーンに同時に投影されるので、印象深い部分になります。
これは元々クラシックの曲でオーケストラの迫力がものすごく伝わる曲なんですね。
演奏家の間では技術的にも難しいと言われている曲で、その臨場感とオーケストラの素晴らしさというものを表現されている楽曲なので、皆さんにとって特別なものになるんじゃないかなと思っています。
『ファンタジア/2000』というのは音楽に合わせて作られているので本当にぴったりですし、独特の世界観があってまたインスピレーションを受けるんです。
その迫力と映像の力が合わさって結構パワーのある楽曲になるのではないかなと思っています。
同じコンサートでオーケストラを使って『ファンタジア/2000』を演奏しながら、その横で「フレンド・ライク・ミー」ような楽しさ溢れるヴォーカル曲を聞けるというのは他にはないじんゃないかなと思っています。
ーーアニメーションとシンクロするのはとても難しいことなのではないでしょうか
リチャード:おっしゃる通りで技術的にかなり大変なことなんです。
当然のことながら、オーケストラのメンバーはスクリーンが見えていません。
それと合わせてステージの前の方に立って歌っているヴォーカリストも、オーケストラの音が大きすぎてヴォーカリスト同士の声が入ってこない瞬間もあるんですね。
ヴォーカリストは私の後ろにいるので、彼らの息づかいなどを聞きながら、いまの状況を想像して指示をしているんです。
ヴォーカリスト、奏者、映像を合わせていくのが指揮者の役割。指揮者の腕の見せ所だと思っています。
メイン演目『アラジン』について
ーー『アラジン』といえばアラン・メンケンさんの名曲ばかりが詰まった作品ですよね。
リチャード:2019年「春の音楽祭」で『ノートルダムの鐘』の音楽を演奏したのですが、『アラジン』も『ノートルダムの鐘』もアラン・メンケンの作曲です。
両方とても素晴らしく、でも音楽性は違っていて、両方が同じ人から生まれたとは思えないですよね。
ーー『アラジン』には、魔人「ジーニー」が歌う陽気なナンバー「フレンド・ライク・ミー」や、「アラジン」と「ジャスミン」が魔法のじゅうたんで空を飛ぶ名場面を彩る「ホール・ニュー・ワールド」といった名曲がありますが、それ以外にもぜひ聴いて欲しいという楽曲はありますか?
サンティーナ:オンステージで『アラジン』のストーリーを表現するというのは、他では体験できないことだと思っています。
今回の『アラジン』のショーのために特別に集められたヴォーカリストなので、それぞれがキャラクターの深みを出していけたらなと思っています。
例えば私の演じる「ジャスミン」ですが、何でも持っているプリンセスなのに、自分のことを決して幸せだとは思っていないし、結構冷たさのあるキャラクターなんですね。
そんな中「アラジン」との想定外の出会いによって徐々に心を開いていく。
そういった心の変化も、ヴォーカリストが歌いながら、演技しながら表現するので、「ジャスミン」や「アラジン」の心境の変化も感じていただけるのではないかと思っています。
リチャード:映画を鑑賞するときは、動きやセリフがありながらその下に音楽がずっと流れているような状況です。
このコンサートでは音楽全編を演奏していくので、普段あまり聴かない音楽に耳を傾けることができると思うんですね。
普段はあまり耳に残っていない音楽が、ストーリーを語るキャラクターとして登場し、これまで聞こえていなかった曲を知ることができるのではと思っています。
ーー歌唱シーン以外にもこんな良い曲があったんだなと改めて作品の魅力を発見できるきっかけになりそうですね。
サンティーナ:特に2019年は『アラジン』の実写映画の公開で盛り上がっている中、原点に戻ってこの音楽の素晴らしさをもう一度発見したいという人は多いんじゃないかなと思っています。
今回のテーマ「きっと、叶う☆ Wish, Hope, Dream」にまつわるエピソード
ーー「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」のテーマは「きっと、叶う☆ Wish, Hope, Dream」。今回のツアーで叶えたい夢や願いなど、特別な思いがあればお聞かせください。
サンティーナ:私は小さい頃から「ジャスミン」に憧れていたんです。
美しくてクールで歌声も素敵で、こんな人になりたいとなと思っていたので、今回「ジャスミン」役ができるというのは、本当に夢が叶ったような気持ちです。
このコンサートに訪れたゲストの中には、もしかしたら心配事や気がかりなことを抱えているかたもいるかもしれません。
でも、このコンサートで一緒に楽しさを感じて、誰もが幸せな気持ちになって帰ってほしいなと願っています。
私にとって「ディズニー・オン・クラシック」で歌うということそれ自体が夢のようなもので、特に、フルオーケストラの演奏で歌えるというのは歌い手にとってひとつの夢なんですね。
それだけではなくで、世界中が愛する名曲「ホール・ニュー・ワールド」をディズニーファンの皆さんの前で歌えるっていうのは、もう喜んでもらえることが約束されているようなもの!
ベストなパフォーマンスで一緒にハッピーになれたらいいなと思っています。
本当に夢が叶ったようなコンサートです。
リチャード:コンサートにきてくれたお客さんに最高のエンターテイメントを提供できたらいいなと願っています。
今回の音楽では多くの感情を表現しているので、おそらくそれぞれ皆さん違うことを感じられるのではないかなと思っています。
例えば『ファンタジア/2000』の「ローマの松」で旋律の美しさに感動する人がいれば、『トイ・ストーリー』の切ない曲に感動する人もいると思うんです。
「フレンド・ライク・ミー」のテンションに楽しさと喜びを感じる人もいると思いますし、「ホール・ニュー・ワールド」の魔法のようなメロディーに心を揺さぶられる人もいる。
本当に色んな感情が含まれているので、それを全て体験してもらって満足してもらえたらいいなと思っています。
素晴らしいオーケストラと一緒に演奏すること、オーケストラとの関係を築いていって一緒に成長したり、一緒にお客さんとの感動を共有したりすることは指揮者にとってとても喜ばしいことで、夢が叶ったように思っています。
ーー最後にDtimesの読者の皆さんにメッセージをお願いします。
リチャード:今回のツアーは、24都市で49公演開催されます。皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
サンティーナ: 本番というのは何が起きるかわかりません。
ですが、魔法のようなステージになることは間違いないです。
この“魔法”というのは私たちがが半分、残りの半分はお客さんが持ってきてくれる、一緒に作る“まほうの夜”です。
特別なプログラムでお贈りする、思い出になるコンサートですのでぜひ聴きに来てください。
貴重なお話を聞かせてくださった「ディズニー・オン・クラシック」の指揮者、リチャード・カーシー氏と、今回の公演で「ジャスミン」役をつとめるシンガー、サンティーナ・ウンバハ氏。
「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019」は、2019年9月21日(土)から12月23日(月)、全国24都市で49公演開催されます☆
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メイン演目は『アラジン』!ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会2019
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取材協力:ハーモニージャパン株式会社
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