記事ポイント
- 子育て家庭の家事負担は量でなく、家事と育児の同時進行によって生まれている
- 最も踏ん張る時間帯は夕方から夜で、複数タスクが連続して発生する
- 見えない家事は「気づく人」に集中し、家族の理解と配慮が求められている
子育てコミュニティ「てつなぎ」を運営するコミットグロースは、「子育て家庭の家事負担の実態」に関する調査結果を2026年7月3日に発表しました。
6つの自由回答アンケートに寄せられた297件の声を分析し、家事負担の本質が単なる「量」ではなく、家事と育児の同時進行や見えない家事、時間不足にあることが明らかになりました。
てつなぎ「子育て家庭の家事負担調査」

- 調査主体:子育てコミュニティ「てつなぎ」(運営:コミットグロース)
- 調査方法:てつなぎ「みんなの声」における自由回答方式
- 回答数:297件
- 回答者属性:30代〜40代が中心の子育て世帯(専業主婦、共働き世帯、シングルマザーなど)
- エリア:全国
「てつなぎ」は、妊婦や子育て中の保護者が抱える不安の解消と育児の充実を目的に運営される子育て世帯向けのコミュニティメディアです。
今回の調査では、「自分がもう1人欲しい」「最も踏ん張っている時間帯」「名もなき家事」など6テーマの自由回答をもとに、子育て家庭の家事負担の実態を多角的に分析しています。
負担の正体は「量」ではなく「同時進行」
「自分がもう1人欲しい!と思うのは、どんな時?(n=50)」への回答を分析すると、家事か育児のどちらか一方ではなく、複数の役割を同時に担わなければならない場面で負担が集中していることが見えてきます。
「レジや受付での会計中に子どもたちが動き回り、一人では見きれない」(おまめさん/30代 女性)、「1人は家事、もう1人は子守。家事と子守を同時にこなせず、体が2つ欲しいと感じる」(いちごごさん/30代 女性)、「0歳児の大泣きと5歳児の癇癪が重なり、1人では対応しきれない」(きいさん/30代 女性)など、複数の役割が重なる瞬間の声が多く寄せられました。
子育て家庭の負担は家事の量ではなく、家事と育児を同時にこなさなければならない場面によって生まれています。
最も踏ん張る時間帯は夕方から夜
「育児中、毎日いちばん踏ん張っている時間帯は?」の回答を分類したところ、「夕方〜夜」が最も多く34件、次いで「朝」が13件でした。
特に夕方から寝かしつけまでの時間帯には、夕食の準備や片付け、お風呂、洗濯、翌日の準備など複数のタスクが連続して発生しています。
「帰宅後から寝かしつけまで夕食やお風呂、片付け、翌日の準備まで続き、子どもが寝るまで座る時間もない」(おまめさん/30代 女性)、「朝食や弁当作り、子どもの支度、自分の準備、送迎の出発まで分刻みで動いている」(彩さん/40代 女性)のように、次から次へとやることが押し寄せる状況が語られています。
見えない家事は「気づく人」に集中していた
料理や掃除のように目に見える家事だけでなく、補充や段取り、家族への気配りなど気づかれにくい「名もなき家事」が、子育て家庭の負担に影響を与えています。
「麦茶はいつも1cmだけ残される。新しいお茶を作り、ペットボトルを補充するのは結局私」(匿名さん/30代 女性)、「机拭きやシーツ交換、洗濯、片付けまで、毎日の細かな家事はすべて私が担当している」(匿名さん・七海さん/30代 女性)のように、暮らしを支える目立たない作業が特定の一人に集まっています。
見えない家事は「誰が気づくか」によって負担が偏りやすく、気づいた人がそのまま抱え込む構造になっています。
家族に求めていたのは「理解」と「気づき」
「私のやっている家事で家族にもう少し気を遣ってほしいこと」への回答から、親たちが求めていたのは家事の代行ではなく、「負担に気づき、増やさないでほしい」という理解と配慮でした。
「お弁当箱や食器はすぐに出してほしい。洗うことよりも、手間を増やさないことをお願いしたい」(あやかさん/30代)、「洗濯物の裏返しを直す作業など、小さな手間の積み重ねが負担になっている」(やすさん/40代)など、日常のちょっとした行動が家事負担の軽減に直接つながることが示されています。
お金を払ってでも減らしたい家事と自分の時間
「お金を払ってでも減らしたい家事」として多く挙げられたのは、料理・献立・買い物と掃除・片付けでした。
「保育園のお迎え後に子どもを連れて買い物へ行くのが大変。料理よりも、献立を考えることが一番負担」(ぷっかさん/30代 女性)、「未就学児2人を育てながらのフルタイム勤務。夕飯だけでも外注できればと思うが、現実は急いで料理を作る毎日」(おつるさん/30代 女性)のように、調理そのものだけでなく献立の検討から買い物・後片付けまでの一連の工程全体が負担の対象になっています。
自分だけの時間については「子どもが寝た後」や「夫が育児を担当している間」など家事や育児の合間に工夫して確保しているという声が多く、親たちが本当に求めていたのは家事からの解放ではなく、自分や家族のために使える時間を生み出すことでした。
家事負担の正体は量ではなく、家事と育児の同時進行、見えない家事の積み重ね、そして削られ続ける自分の時間にあります。
夕方から夜にかけて複数のタスクが集中し、名もなき家事が特定の人に偏るという実態は、多くの子育て家庭が日々感じながらも言葉にしにくかった「家庭運営」の重さを明確に示しています。
子育て家庭の家事負担調査の紹介でした。
よくある質問
Q. この調査の回答者はどのような属性ですか?
A. 30代〜40代が中心の子育て世帯で、専業主婦、共働き世帯、シングルマザーなどが含まれます。
全国を対象に、てつなぎ「みんなの声」への自由回答方式で実施され、297件の回答が集まりました。
Q. 家事負担が最も集中する時間帯はいつですか?
A. 「夕方〜夜」が最も多く34件、次いで「朝」が13件でした。
夕食の準備から片付け、お風呂、洗濯、翌日の準備など複数のタスクが連続して発生する時間帯に負担が集中しています。
Q. 「名もなき家事」として最も多く挙げられた内容は何ですか?
A. 掃除や補充など暮らしを支える目立たない作業が多く挙げられました。
麦茶の補充やシーツ交換、細かな片付けなど、気づかれにくい維持管理の作業が特定の一人に集中している実態が明らかになっています。