記事ポイント
- 全国110作品から5品受賞、ホールセールとリテイル2部門で大賞決定
- 「さ・し・す・せ・そ」を活かした和テイストから珈琲余韻まで多彩な受賞作
- ゲスト審査員賞は小麦・動物性食材不使用のレーズンパンを選出
「第34回 カリフォルニア・レーズン ベーカリー新製品開発コンテスト」

- 開催日:2026年6月13日(土)
- 回数:第34回
- 部門:ホールセール商品部門/リテイル商品部門/製パン関連企業部門
- 応募総数:110作品
- 最終審査進出:13作品
- 優秀作品数:5品
カリフォルニア・レーズン協会が主催する「第34回 カリフォルニア・レーズン ベーカリー新製品開発コンテスト」が2026年6月13日に開催され、各部門の受賞作品が決定しました。
カリフォルニア・レーズン協会は1949年に設立され、フレズノを中心とするサン・ホアキン・ヴァレー一帯で生産されるカリフォルニア産レーズンを使った新製品開発を支援する機関です。
同産地のレーズンは全米のほぼ100%、世界の約25%のシェアを占め、日本では1960年代初頭から製パン業界との連携が続いています。
今年度は作品を前日に審査会場へ送付する方式を採用し、作り手が慣れた環境で十分に時間をかけて制作した完成度の高い状態で審査に臨める仕組みが整いました。
カリフォルニア・レーズン協会代表のジェフ・スマトニー、日本パン技術研究所の山本剛史氏をはじめとする6名が試食審査を担当しています。
また今年は、パン好きとして知られるモデル・女優の大野いとさんをゲスト審査員に迎え、生活者の視点から選出する「ゲスト審査員賞」も新たに設置されました。
ホールセール商品部門 大賞

- 作品名:「和のレーズンデニッシュ ~さ・し・す・せ・そ~」
- 制作:YKベーキングカンパニー 佐藤月観
- 部門:ホールセール商品部門(スーパー・コンビニ・フランチャイズ向け卸販売商品)
「和とカリフォルニアとの融合」をテーマに、日本の調味料「さ(砂糖)・し(塩)・す(酢)・せ(醤油)・そ(味噌)」を駆使した、これまでにない甘じょっぱさと香りを持つ一品です。
見た目は日本の国花である「菊」に見立てており、花が咲いている様子を再現した成形が特徴的です。
カリフォルニア産レーズンの甘みと和の調味料が組み合わさることで、従来のデニッシュとは異なる風味の層が生まれています。
ホールセール商品部門は生産工場でライン生産され、食品スーパーやコンビニエンスストア、フランチャイズチェーンなどへ卸販売される商品が対象です。
ホールセール商品部門 金賞

- 作品名:「Raisin Cake Danish」
- 制作:フジパン 横浜工場 小貝晃弘
レーズンを対粉100%の量でたっぷり入れたレーズンケーキ生地をデニッシュ生地に包んで焼き上げた作品です。
「メープル×オレンジピール×チョコチップ」という3つの素材をレーズンと組み合わせており、メープルのコク深い甘み、オレンジピールの爽やかさ、チョコチップの濃厚な甘さが口の中で一体感を生みます。
それぞれの素材がレーズンの甘みを最大限に際立たせる構成になっています。
リテイル商品部門 大賞

- 作品名:「Noir Cafe Raisins~レーズンと珈琲の余韻~」
- 制作:クロワッサン 橋爪謙典
- 部門:リテイル商品部門(オールスクラッチ製法・店舗販売商品)
レーズンペーストを練り込んだマジパンで旨みを全体に広げながら、ホールのレーズンも加えることで果実そのものの食感と風味を残し、味わいに奥行きをもたせた作品です。
コーヒーをほのかに効かせたクリームチーズを合わせることで甘さが引き締まり、食べ進めるほどに余韻が広がる構成になっています。
レーズンの自然な甘さとコーヒーのほろ苦さが重なり、バランスのよい味わいに仕上がっています。
リテイル商品部門はオールスクラッチ製法で製造し店舗で販売される商品が対象で、素材の扱いと製法への理解が審査で問われます。
リテイル商品部門 金賞

- 作品名:「Raisins Batter Cake」
- 制作:ダンマルシェ西明石店 森良将
レーズンをたっぷり使用したバターケーキをパンで表現した作品です。
もっちりとした生地にレーズンバターとアーモンドクリームを挟むことで、もちっとしっとりした食感に仕上がっています。
蒸しレーズンをバターミルクに漬け込む工夫によってコク味が増し、レーズンのうま味と酸味がより一層引き出されています。
製パン関連企業部門 優秀賞

- 作品名:「ブリュレに包まれ恋したハニーレーズンと絹芋の濃みつデニッシュ」
- 制作:友栄食品興業 吉見健志
- 部門:製パン関連企業部門(ホールセール・リテイルへの提案を想定した商品)
甘くフルーティーに仕上げたカリフォルニアレーズンと濃厚でねっとりとしたさつまいもを組み合わせ、飴状のブリュレを加えた贅沢な仕上がりです。
サクッとしたデニッシュ生地の中に、ほろ苦いキャラメルダマンド、ハニーレーズン、絹芋レーズンクリーム、サツマイモダイスの四重奏が丁寧に包まれています。
ゲスト審査員賞(リテイル商品部門)

- 作品名:「joie de raisin」
- 制作:VIRON丸の内店 高橋優介
- 特徴:小麦・動物性食材・お酒・スパイス不使用
小さなお子様やアレルギーのある方、レーズンが苦手な方など、できるだけ多くの人が一緒に美味しく健康的に食べられることを目指して制作されたパンです。
小麦と動物性の食材、お酒やスパイスを使用せずに調整を重ねて仕上げた一品です。
ゲスト審査員の大野いとさんは「小麦を控えたい方や食事に制限のある方でも安心して美味しく楽しめるレーズンパン」と評価。
誰もが美味しさを分かち合えるやさしい視点が、レーズンパンの新しい可能性を広げると述べています。
審査員とファイナリスト

審査員代表の山本剛史氏は、今年度は即商品化が可能なレベルの高い作品が集まり充実した大会となったと総評しています。
若手の出品者が多数見受けられたことも印象的で、次世代を担う職人たちの意欲と可能性が感じられる回となりました。
また、消費者ニーズの多様化に応じた新たな発想による作品も数多く集まり、技術だけでなく発想力の向上にも本コンテストが貢献しています。
今回の審査では生地以外にもレーズンを活用する作品が目立ち、非常にバラエティ豊かな構成となりました。
甘じょっぱい和の調味料とレーズンを組み合わせたデニッシュから、コーヒーの余韻が広がるリテイル商品まで、各受賞作はカリフォルニア産レーズンの表現の幅を広げる作品として評価されています。
アレルギーや食の制限がある人でも楽しめるパンが生活者目線の賞を獲得したことも、本コンテスト34回目の注目点です。
「第34回 カリフォルニア・レーズン ベーカリー新製品開発コンテスト」の紹介でした。
よくある質問
Q. コンテストは何部門で実施されましたか?
A. 「ホールセール商品部門」「リテイル商品部門」「製パン関連企業部門」の3部門で実施されました。
全国から110作品の応募があり、最終審査には13作品が進出しています。
Q. ゲスト審査員賞はどのような基準で選ばれましたか?
A. パンを愛する生活者の視点から、ゲスト審査員の大野いとさんが選出・決定しました。
今年初めて設置された賞で、リテイル商品部門からVIRON丸の内店の「joie de raisin」が選ばれています。
Q. ホールセール商品部門とリテイル商品部門の違いは何ですか?
A. ホールセール商品部門は生産工場でライン生産されスーパーやコンビニなどへ卸販売される商品が対象です。
リテイル商品部門はオールスクラッチ製法で製造し店舗で販売される商品が対象となります。