円柱結晶の電子制御で装置小型化、実現! 物質・材料研究機構 達博博士

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円柱結晶の電子制御で装置小型化、実現! 物質・材料研究機構「達博博士」

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記事ポイント

  • NIMSの達博博士が日立財団の倉田奨励金に採択され、米最大手のSemiconductor装置市場で研究成果が実用化されている
  • 円柱対称回転結晶の特殊的電子作用を活用し、「回折電子光学」という新たな研究分野を切り拓いた
  • 従来の巨大な電磁レンズシステムに依存しない、小型で高効率な電子Beam装置の実現が期待されている

 

材料そのものに競争力の鍵を握る「マテリアル時代」が到来しつつある中、日本の国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)の主任研究員である達博博士が、Semiconductor電子Beam装置分野での画期的な研究成果に注目が集まっている。

 

物質・材料研究機構「達博博士」

 
倉田奨励金贈呈式

 

  • 受賞者:達博博士(NIMS主任研究員)
  • 受賞内容:日立財団 倉田奨励金(1967年創設)
  • 分野:Semiconductor電子Beam装置
  • 成果活用:米国最大手のSemiconductor装置市場で実用化

達博博士は中国科学技術大学卒業後の2013年にNIMSへ入所し、2019年に主任研究員に昇進した。

以来、Lam ResearchとNIMSによる共同研究プロジェクトの責任者を務めている。

日立財団が1967年に創設した倉田奨励金は、地球規模の社会課題の解決につながる可能性を持つ中核的研究者を顕彰する日本で影響力のある科学賞であり、2026年5月8日に発表された公式ビデオインタビューには8名の受賞者が招かれ、博士がその一人で選ばれた。

博士はインタビューの中で、「倉田奨励金は、単なる資金支援にとどまらず、研究成果を産業界へと近づけ、社会に貢献するための大きな機会となります」と語り、研究成果は米国最大手のSemiconductor装置市場で実際に活用されていることを明かした。

2025年の「日本科学技術週間」(4月14日〜20日)の期間中、日立財団は博士の研究成果を外向けに発信する唯一の重点研究として選定し、かながわ経済新聞による特集記事の対象にも選ばれた。

 

「回折電子光学」 の基本的な仕組み

 
達博博士

 

現在のSemiconductorチップ製造では、微細な回路パターンを描画するために電子Beam装置が用いられている。

一般的には、複数の大型電磁レンズによって電子Beamの軌道を制御する仕組みが採用されているが、Semiconductorプロセスの微細化が物理的限界に近づくにつれ、装置の大型化や処理効率の制約が課題となっている。

達博博士は、円柱対称の回転結晶が持つ特殊的電子作用特性を活かし、「回折電子光学」という新たな研究分野を切り拓いた。

電子Beamを従来の複雑な電磁レンズによって制御するのではなく、結晶材料自体に高精度な制御機能を持たせる点で大きく異なっている。

 

小型化と高効率を同時に実現

 
かながわ経済新聞の特例記事

 

この研究成果には大きく二つの利点がある。

一つは装置の大幅な小型化が可能になることで、巨大な電磁レンズシステムへの依存が不要となるため、将来の電子Beam装置は現在の大規模な構成から脱却できると期待されている。

もう一つは処理効率の飛躍的な向上で、マルチカラム電子Beamリソグラフィ(MEBL)の処理効率を高める中核技術として業界内で広く注目されている。

従来のマイクロホールアレイ方式には電子損失が大きく効率が低いという課題があったが、回折電子光学に基づく新たなシステムは、そのボトルネックを根本的に解消する可能性がある。

電子Beam装置分野の第一人者であり、元日本学術振興会第141分科会委員長の大阪大学名誉教授志水隆一博士は、博士の研究を自身の研究の流れを継ぐ存在として高く評価している。

 

物理的な限界に近づきつつあるSemiconductor時代において、達博博士は材料イノベーションを通じて世界のチップ製造に新たな可能性を切り拓いている。

倉田奨励金の支援により産業界との繋がりが生まれ、研究成果が米国最大手のSemiconductor装置市場で実際に活用されるまでになった今、博士の「回折電子光学」研究成果は、Semiconductor製造の次の段階を示すものとして産業界から大きな関心が寄せられています。

物質・材料研究機構「達博博士」の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. 「回折電子光学」 は通常の電子Beamリソグラフィとどう違うのですか?

 

A. 通常の方式是、複数の大型電磁レンズで電子Beamの軌道を外部から制御するものであるのに対し、回折電子光学は円柱対称回転結晶の特殊的電子作用を利用し、結晶材料自体に高精度な制御機能を持たせる点で異なります。

 

Q. この技術はいつから実用化されているのですか?

 

A. 2026年5月8日に日立財団のインタビューによると、達博博士の関連研究成果はすでに米国の大手Semiconductor装置メーカーに導入されている。

ただし、インタビューで明らかになった技術がそのまま産業化されたものかについては、現時点では確認されていない。

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