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歩行習慣が示す新知見! JMDCと住友生命「熱中症白書」最新調査結果

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記事ポイント

  • JMDCと住友生命が「熱中症白書」の追加調査結果を第96回日本衛生学会学術総会で発表
  • 2023年から2025年シーズンの13,497,935人を対象に熱中症リスクを分析
  • 日常的な歩行習慣が熱中症による入院リスク低下につながる可能性に注目

JMDCと住友生命が、健康や生活習慣と熱中症の関係を分析した「熱中症白書」の最新結果を発表します。

第96回日本衛生学会学術総会で公表された今回の追加調査では、2025年シーズンのデータも加え、歩行習慣と熱中症による入院リスクの関係を検証。

日常的に歩く人は、歩かない人と比べて入院リスクが約17%低い結果が示されています。

 

JMDCと住友生命「熱中症白書」最新調査結果

 
健康・生活習慣と熱中症の関係性を示した図

 

  • 発表者:株式会社JMDC、住友生命保険相互会社
  • 発表の場:第96回日本衛生学会学術総会
  • 発表日:2026年4月22日公表
  • 分析対象期間:2023年、2024年、2025年シーズン
  • 分析対象者数:13,497,935人
  • 熱中症診断者数:25,144人(0.19%)
  • 平均年齢:46.6歳
  • 男女比率:男性61.1%、女性38.9%

「熱中症白書」は、JMDCが持つ1,000万人超の医療ビッグデータ、解析力、臨床的な視点を組み合わせ、熱中症の発症や重症化予防に役立つエビデンスの提供を目的とした取り組みです。

今回は2025年に公表した内容へ2025年シーズンのデータを追加し、健康状態や生活習慣と熱中症リスクの関係を、因果関係を意識した多変量解析で検証しています。

 

歩行習慣

 
歩行習慣と熱中症の相対リスクを示したグラフ

 

分析では、1日1時間以上の歩行または同等の身体活動を行う集団と、行っていない集団を比較しています。

その結果、歩行習慣がある人は、熱中症による入院リスクが約17%低いことが確認されます。

一方で、歩行習慣がある集団は、診断リスクが約8%増、点滴を受けるリスクが約3%増という傾向も見られます。

屋外活動の機会が増えることで熱中症にさらされる場面が多くなる可能性がある一方、日常的な身体活動が重症化予防に寄与している可能性が示されたかたちです。

 

因果分析

 
傾向スコアマッチングの結果を示した図

 

今回の分析では、従来の多変量解析に加え、傾向スコアマッチングを用いた統計的因果推論も実施します。

年齢や生活習慣などの影響をできるだけ揃えて比較した結果、歩行習慣のある集団では、熱中症による入院リスクが22%低い一方、診断リスクは6%、点滴リスクは3%高い傾向が確認されています。

多変量解析と傾向スコアマッチングの結果が整合したことで、歩行習慣と重症化予防の関係について、より頑健な分析結果が得られた点もポイント。

分析手法の進化にも注目です。

 

今後の展開

 
分析手法の進化をまとめた図

 

近年は気候変動の影響で熱中症リスクが高まっており、温室効果ガス排出削減などの緩和策に加え、個人による予防行動や健康増進活動、社会保障や民間保険による支えを組み合わせた対策の重要性が高まっています。

JMDCと住友生命は今後も、医療ビッグデータを活用した調査を通じて熱中症リスクのエビデンスを蓄積し、研究活動や学術発表を継続していく方針です。

健康行動の促進と保障の両面から、熱中症対策を進めていく取り組み。

日常習慣の見直しを考えるきっかけにもなりそうです。

大規模データをもとに、歩行習慣と熱中症の重症化予防との関係が具体的な数値で示された今回の発表。

診断や点滴リスクの上昇傾向もあわせて示されており、暑い時期の運動では時間帯や環境への配慮も欠かせません。

日常的な身体活動と健康管理のあり方を考えるうえで参考になる研究結果です。

JMDCと住友生命「熱中症白書」最新結果の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. 今回の分析では何人のデータが使われた?

 

A. 今回の追加調査では、2023年から2025年シーズンまでの13,497,935人を分析対象としています。

そのうち熱中症と診断された人は25,144人で、全体の0.19%です。

 

Q. 歩行習慣があると熱中症リスクはどう変わる?

 

A. 多変量解析では、日常的に歩く習慣がある人は熱中症による入院リスクが約17%低い結果です。

一方で診断リスクは約8%増、点滴リスクは約3%増の傾向も確認されています。

 

Q. 傾向スコアマッチングではどんな結果が出た?

 

A. 年齢や生活習慣などの差をそろえて比較した傾向スコアマッチングでは、歩行習慣のある集団は入院リスクが22%低く、診断リスクは6%、点滴リスクは3%高い傾向が示されます。

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