記事ポイント
- 電子航法研究所が2050年を見据えた「研究長期ビジョン(2026年版)」を策定。
- 2026年4月21日に発表、SAFEの4方向と8つの研究テーマをロードマップ化。
- ドローンや空飛ぶクルマ、脱炭素時代の航空交通を支える道標に注目です。
航空需要の回復や新しいモビリティの普及で、空の移動を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。
そうした変化を見据え、電子航法研究所が2050年頃の航空交通システムのあるべき姿を示す「研究長期ビジョン(2026年版)」を策定します。
人手不足や環境対応など複合的な課題に向き合う、今後の研究開発の道標です。
電子航法研究所「研究長期ビジョン(2026年版)」

- 発表日:2026年4月21日 10:00
- 策定主体:国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 電子航法研究所
- 内容:2050年頃の航空交通システムの将来像と研究開発ロードマップ
- キャッチフレーズ:SAFE Skies for Everyone!(だれにでもSAFEな空を)
今回策定されたビジョンは、2050年頃の航空交通システムのあるべき姿と、その実現に向けた研究開発の見通しをまとめたものです。
2008年の初版策定以来、社会情勢の変化や国内外の技術動向を踏まえて改訂を重ねてきた中で、2026年版では現在の航空分野が直面する課題をより具体的に整理しています。
背景にあるのは、航空需要の回復に伴う人手不足、ドローンや空飛ぶクルマ(AAM)の普及、カーボンニュートラル実現への対応といった、多角的で複雑な変化です。
4つの研究方向性

- Safe:空港面の安全確保、サイバー攻撃やGNSS妨害など新たな脅威への対応
- Always-on:次世代管制インフラの整備、災害時にも機能を維持する継続性の確保
- Flexible:多様な機体が混在する空域の最適運用、気象状況への柔軟な適応
- Environment-friendly:運航最適化によるCO2排出削減、交通流全体の最適化
ビジョンの中核となるのが、「SAFE」に整理された4つの研究方向性です。
安全性を担うSafeでは、空港面での安全確保に加え、サイバー攻撃やGNSS妨害といった新しいリスクへの対応を重視しています。
Always-onでは、次世代の管制インフラ整備と、災害時でも航空サービスを継続できる可用性を追求。
さらにFlexibleでは、多様な機体が同じ空域を飛ぶ時代に向けた柔軟な運用を見据え、Environment-friendlyではCO2排出削減や交通流の全体最適化を掲げています。
8つの研究テーマ
4つの方向性に紐づく形で、ビジョンでは8つの研究テーマも設定されています。
それぞれのテーマには短期、中期、長期の課題がマイルストーンとして整理され、研究開発を段階的に進めるためのロードマップとして体系化されているのが特徴です。
単なる将来像の提示にとどまらず、実装に向けた道筋まで見える構成。
航空の安全性と利便性、環境性を同時に高めていく基盤になりそうです。
電子航法研究所は、国土交通省航空局をはじめとする関係機関と連携しながら、基盤技術の強化と新技術への柔軟な対応を進めていくとしています。
ドローンや空飛ぶクルマが身近になる未来を見据え、空の移動をどう支えるかを示した今回の長期ビジョン。
航空交通の安全、安定、柔軟性、環境対応を一体で捉える構想として、今後の研究開発の動きにも注目が集まりそうです。
電子航法研究所「研究長期ビジョン(2026年版)」の紹介でした。
よくある質問
Q. 研究長期ビジョン(2026年版)は何を示したものですか?
A. 2050年頃の航空交通システムのあるべき姿と、その実現に向けた研究開発の見通しを示したものです。
電子航法研究所が将来の課題と対応方針を整理したロードマップとして位置づけています。
Q. SAFEとは何の頭文字ですか?
A. Safe、Always-on、Flexible、Environment-friendlyの4つの研究方向性の頭文字です。
安全性、可用性、柔軟性、環境性の観点から将来の航空交通を支える考え方がまとめられています。
Q. このビジョンではどのような課題に対応していますか?
A. 航空需要の回復に伴う人手不足、ドローンや空飛ぶクルマの普及、カーボンニュートラルの実現などに対応しています。
従来の航空だけでなく、新しい空の移動を見据えた内容です。