TRデータテクノロジーが、認知症グループホームの退去先の実態を調査・分析した結果を発表しました。
同社は全国の介護施設及び居宅サービスを含む約24万件のデータを保有しており、2026年2月1日には最新版データのリリースを予定しています。
今回の調査では、認知症グループホームにおける「看取り率(死亡退去率)」や「退去先の傾向」が明らかになりました。
認知症グループホームの退去先実態調査

調査結果によると、長期滞在型の施設タイプの中で、認知症グループホームの看取り率は最も低い水準であることが判明しました。
施設タイプ別の退去先データを集計した結果、看取り率が最も高いのは特別養護老人ホーム(特養)で約7割に達しています。
次いで介護医療院及び特定施設が同率の約5割と続きますが、認知症グループホームの看取り率は約3割にとどまりました。
自宅復帰を目的とする老健を除けば、最も看取り率が低い施設タイプと言えます。
なお、特養、特定施設、認知症グループホームそれぞれの「看取り介護加算」の平均算定率は51%~66%の範囲であり、制度上の対応状況に大きな開きは見られません。
法人種別による看取り率の違い

認知症グループホームの退去先を運営法人の種別で分析すると、傾向に違いが見られます。
看取り率が最も高いのは営利法人で39%、一方で社会福祉法人は25%と最も低い結果となりました。
また、医療法人が運営するケースでは、医療機関への転院が43%と他と比較して最も高くなっています。
運営主体の特性が、最終的な退去先に影響を与えていることがうかがえます。
特養併設型グループホームの盲点

認知症グループホームの退去先割合は、「特養の運営実績や併設」の有無によっても差が生じています。
特養を運営し、かつ認知症グループホームに併設しているケースでは、特養への住み替えが約3割と高くなりました。
これに対し、特養を運営していない事業者(社会福祉法人で特養を運営していないケース含む)の場合は、看取り率が最も高くなる傾向にあります。
併設施設への住み替えという選択肢がない場合、グループホームでの看取り対応が進む側面があるようです。
営利法人の看取り実績ランキング

同社は、認知症グループホームの定員総数100人以上のグループ会社を対象に、死亡退去率と実際の死亡退去者数の両面から「看取り対応力(看取りスコア)」を独自に評価し、ランキング化しました。
単に率が高いだけでなく、実数ベースも加味した評価となっています。
首位となったのは学研グループで、同グループのメディカル・ケア・サービス社の実績が大きく影響しています。

今回の調査は、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」を出典元とし、2025年12月末日時点で同社が入手できた情報を基に分析されています。
株式会社TRデータテクノロジーは、全国の福祉施設のデータベースを構築し、法人向けに提供を行っています。
福祉施設・高齢者住宅DataBase WEBサイト:https://koureisha-jutaku-db.com/
高齢者の住まい選びや事業者の運営方針において、重要な示唆を与えるデータ分析結果です。
株式会社TRデータテクノロジーによる「認知症グループホーム退去先実態調査」の紹介でした。