巌流島の決闘をドラムで描く!ヴァタン・シン・ラジャン EP『Alone』

投稿日:

ニューヨークを拠点に活動するインド出身の実験的ジャズ・コンポーザー、ヴァタン・シン・ラジャン(Vatan Singh Rajan)が、ソロEP『Alone』をリリース。

宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の決闘を、言葉を用いずドラムセットのみで描き出した楽曲「Musashi」を収録した意欲作。

 

ヴァタン・シン・ラジャン EP『Alone』

 

ヴァタン・シン・ラジャン(Vatan Singh Rajan)

 

配信状況:主要配信プラットフォームにて配信中

収録楽曲:「Musashi」ほか

 

インド出身の作曲家として初の試みとなる、ドラムセット主導で巌流島の決闘を描いた本作。

「Musashi」では、ひとつひとつのアクセントや沈黙、うねりを駆使し、武蔵が遅れて島に到着する緊張感から、小次郎との対峙、そして刹那の決着までを鮮やかに表現しています。

演奏者の背後に配置されたレインスティックが巌流島を包む波の音を再現し、決闘の場を音として構築。

日本的な「間(ま)」と緊張、抑制、そして畏怖を喚起し、聴き手を静寂の嵐へと誘う音楽体験です。

インド有数の音楽メディア「Rock Street Journal India」からは「二人の人間が命を懸けて戦っている音を聴いているかのようだ」と高い評価を獲得。

 

楽曲「Musashi」とアーティストの背景

 

ヴァタン・シン・ラジャン(Vatan Singh Rajan)

 

幼少期から日本語を学び、『五輪書』や浪曲、落語などに親しんできたラジャン。

尺八や太鼓、武満徹、黒澤明『乱』などの影響も受け、日本の物語性と現代的なリズムを融合させています。

13歳でのプロデビュー以降、ダライ・ラマ法王の弟子たちへの音楽指導や、ニューイングランド音楽院およびニュースクール大学からの奨学金獲得など、国際的に活躍。

スイスのベルン国際ジャズ・フェスティバルでのレジデンスにおいて「Musashi」の世界初演を行い、欧州の聴衆を魅了しました。

2026年以降はアメリカ・バーモント州のNu Mu Festivalへの招聘も決定しており、古の日本の伝説と現代音楽の融合を世界へ発信し続けます。

 

宮本武蔵の削り出した木刀のように、演奏を通じて日本の伝説を世界へと運び続ける現代の語り部、ヴァタン・シン・ラジャン。

懐かしさと新鮮な衝撃が共存する唯一無二の音楽世界を楽しめます。

 

ヴァタン・シン・ラジャン「EP『Alone』」の紹介でした。

Copyright© Dtimes , 2025 All Rights Reserved.