お城の謎に挑む!「第24回城の自由研究コンテスト」受賞者発表

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日本城郭協会とワン・パブリッシングが共催する「第24回城の自由研究コンテスト」の入賞作品が決定しました。

全国の小学生・中学生を対象に募集された作品の中から、厳正な審査を経て選出された力作揃いです。

上位入賞作品を含む受賞作は、2025年12月20日~21日にパシフィコ横浜で開催される「お城EXPO2025」にて展示されます。

 

第24回城の自由研究コンテスト

 

各務日乃さん作品

 

文部科学大臣賞

 

【小学生の部】
各務日乃さん(東京学芸大学附属世田谷小学校5年)『世田谷城廃城新設 等価交換説を立てる』

小田原合戦後の世田谷城接収の謎に挑み、AIや史料を駆使するだけでなく、現地踏査も実施。

等価交換説へと結論付けるまでの論理的な構成が見事であると評価されました。

 

【中学生の部】
足立晴音さん(四谷インターナショナルスクール中等部3年)『道庭城の謎は伝説へ』

地形や街道の位置から城の立地に迫り、古文書や地誌から「道庭御前」の存在を導き出しました。

女性相続が行われていた鎌倉時代における城の役割を特定したプロセスが高く評価されました。

 

足立晴音さん作品

 

日本城郭協会賞

 

【小学生の部】
山田尊さん(大分市立碩田学園5年)『岡城 かまぼこ石の謎に迫る!』

岡城独自の「かまぼこ石」に着目し、文献調査だけでなく領内や他城の事例と比較検証。

手すり説の検証など、結論に至るまでの手法とまとめ方が秀逸でした。

 

山田尊さん作品

 

【中学生の部】
坂下もなみさん(埼玉大学教育学部附属中学校3年)『父への挑戦 安土城の八角天守の謎』

安土城天守の二重目が八角形である理由について、史料検証と同時代の建築比較を用いて考察。

独自の視点で謎に迫り、説得力のある内容にまとめ上げました。

 

坂下もなみさん作品

 

ワン・パブリッシング賞

 

【小学生の部】
鈴木智哉さん(三春町立三春小学校1年)『だいすきな「みはるじょう」~おふろのだいはっけん~』

地元・三春城の「お風呂」に着目した小学1年生らしいユニークな発想。

全国11の城に手紙を出して調査を行うなど、行動力と探究心が光りました。

 

鈴木智哉さん作品

 

【中学生の部】
市毛愛理さん(横浜市立本牧中学校3年)『岡城と豊前五城はなぜ築かれた?~緒方三郎惟栄の真の意図~』

緒方惟栄の築城意図を、人物事績と鎌倉期の歴史的背景から考察。

広範囲にわたる現地踏査を実施し、壮大な歴史ロマンに挑んだ意欲作です。

 

市毛愛理さん作品

 

審査員特別賞

 

【中学生の部】
鵜飼壮さん(一宮市立萩原中学校2年)『城と太平洋戦争~城は守られていたのか~』

太平洋戦争時の城の扱いについて全国的な事例を精査。

「城は守られていなかった」という結論とともに、平和への願いを力強くまとめました。

 

鵜飼壮さん作品

 

今回のコンテストには全国から201作品の応募がありました。

受賞作品を含む20作品は、12月20~21日の「お城EXPO2025」(パシフィコ横浜)会場にて展示されます。

未来の歴史家たちの熱意あふれる研究成果を、ぜひ会場でご覧ください。

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