土屋(本社:岡山県井原市)は、2025年11月、従業員を対象としたマインドフルネスプロジェクトの成果を発表しました。
8週間のプログラム実施により、参加者の幸福度が平均で「4.29ポイント」上昇したほか、ストレスの低減や自己肯定感の向上など、多面的な効果が実証されています。
土屋の実証実験結果

株式会社土屋のWell-being委員会(委員長:宮本武尊)は、介護職におけるメンタルヘルスケアの一環として、2025年8月から9月にかけて「マインドフルネスプロジェクト」を実施しました。
本プロジェクトでは、これまでマインドフルネス未経験の社員41名を対象に、株式会社Melonが提供するオンラインプログラム「MELON」を導入。1日30分、週3日以上の実践を8週間継続し、その前後での心の変化を検証しました。
検証には株式会社はぴテックの「幸福度診断」を採用し、定量的なデータとして効果を測定しています。
ストレス低減だけではない「家庭円満」への波及効果
診断結果によると、8週間の実践で幸福度の総合スコアは平均で+4.29ポイント上昇しました。一般的な企業における幸福度向上目標が半年から1年で「1ポイント」とされる中、わずか2カ月でこの数値は極めて高い成果と言えます。
特に改善幅が大きかったのは以下の項目です。
主な向上項目(ポイント上昇幅)
・ストレスの低さ(+9.70pt)
・信頼関係のある家庭(+7.88pt)
・自己肯定力(+6.96pt)
最も大きな改善が見られたのは「ストレスの低さ」ですが、注目すべきは「家庭での信頼関係」や「自己肯定力」も連動して向上している点です。
マインドフルネスによって心の安定が得られたことで、職場だけでなく、家庭内でのコミュニケーションが円満になったり、自分自身を肯定的に捉えられるようになったりと、生活の質全体(QOL)が底上げされたことが伺えます。
また、「強み力」や「感謝力」といったポジティブな要素も軒並みスコアを伸ばしており、診断項目のうち20項目で統計的に有意な改善が確認されました。
「イライラが減った」「よく眠れる」参加者のリアルな声
データだけでなく、参加した社員からも具体的な変化を実感する声が多数寄せられています。
「怒ることが少なくなり、気持ちの波が穏やかになった」「どんな状態の自分も受け入れられるようになった」といった精神的な変化に加え、「寝つきが良くなり、ぐっすり眠れるようになった」「血圧測定の結果が良くなった」など、身体的な健康効果を感じているケースも見られました。
介護職は感情労働とも呼ばれ、心身のケアが難しい側面がありますが、会社としてこのような機会を提供することに対し、「スタッフのために取り組んでくれる会社は少ないので、とても良いプロジェクトだと感じる」といった感謝の声も挙がっています。
介護業界全体のウェルビーイング向上を目指して

プロジェクトを主導したWell-being委員会の宮本武尊委員長は、今回の結果について「マインドフルネスは単なるストレスケアではなく、自分自身と丁寧に向き合い、他者との関係性をより良くするための重要なプロセス」と語ります。
支援する側の心が整ってこそ、クライアントやその家族へ安心感のあるサービスを提供できるという考えのもと、同社では今後もマインドフルネスを習慣化するためのサポート体制を強化していく方針です。
多忙な日々の中で、つい後回しになりがちな「自分の心」のケア。たった数分のマインドフルネスが、仕事のパフォーマンスだけでなく、あなた自身の人生の幸福度を高めるきっかけになるかもしれません。
従業員の幸福度が「+4.29pt」上昇! 株式会社土屋の実証実験結果の紹介でした。