8月22日~24日の3日間『LaLaLa Festival 2025』を開催。
LaLaLa Festival 2025
8月22日~24日の3日間『LaLaLa Festival 2025』が開催されました。
インドネシア ジャカルタで毎年夏に開催されている野外フェスティバル『LaLaLa Festival』。
2025年はこれまでより規模を拡大し8月22日~24日の3日間行われた。
この『LaLaLa Festival 2025』にLike-an-Angelが出演。
この『LaLaLa Festival 2025』にLike-an-Angelが出演。
Like-an-Angelとして初となる海外初公演は、満員の観客の大歓声とともにスタートした。
Like-an-Angelは、L'Arc-en-Cielのリーダーtetsuyaが結成したL'Arc-en-Cielのトリビュートバンドだ。
2023年から活動を開始したLike-an-Angelは、非常にポテンシャルの高いメンバーが揃ったバンドだ。
2025年6月にはオリジナル楽曲「Angel beside yoU」をリリースしている。
この日は、スケジュールの都合でreno(G)は不参加。
tetsuya(B)、jekyll(Vo)、saki(G)、hibiki(Dr)という布陣で初の海外公演に挑んだ。
イントロの最初の一音で絶叫がステージに流れ込んでいく。
オープニングを飾ったのは「いばらの涙」だ。
2012年に行われた、ジャカルタを始めとしたアジア各国、ニューヨーク、ロンドン、パリなど、全10か国10公演に渡るL'Arc-en-Cielのワールドツアー『WORLD TOUR 2012』の1曲目も「いばらの涙」だった。
Like-an-Angel初海外ライヴの1曲目が、L'Arc-en-Cielの単独ジャカルタ公演の1曲目と同じとは。
オマージュにしても、ロマンティックすぎる。
セットリストはLike-an-Angelの司令塔tetsuyaが決めているが、彼はいつもこんなグッとくるドラマを当然のように見せてくれる。
優美なAメロ、感情が爆発するようにエモーショナルなサビ。
楽曲のストーリー性をダイナミックに体現していく楽器陣。
高低差のあるメロディーを堂々と歌うjekyll。
特にサビ前の力強いロングトーンは、地底から湧き出して上昇していくような迫力があった。
観客とjekyllの大合唱から始まった「CHASE -English version-」。
sakiが闇を切り裂くようなソリッドで荒々しいギターで、熱量を一気にあげていく。
間奏でtetsuyaが客席に向かい、右手で下から上へ“もっと来い、もっと上がれ!”というようなジェスチャー。
その姿に、歓声がドワッと大きくなった。
続いて「GOOD LUCK MY WAY」へ。
hibikiがイントロのドラムでダイナミックにグルーヴを作っていく。
フロントのjekyll、saki、tetsuyaは、ステージ上を交差しながら、自在に動き回る。
sakiは、綺麗な長い髪を振り乱しヘッドバンギングをして、身体でリズムを体現している。
リズムに合わせジャンプしていたtetsuyaの元に、歌いながらjekyllが歩み寄る。
少し腰を落としてjekyllのパフォーマンスを受け止めたtetsuya。
2人が向き合って身体を揺らすと、嬌声のような大歓声があがる。
サウンドの一音、メンバーの一挙手一投足への観客の反応がすこぶる早い。
これは、ジャカルタがLike-an-Angelのライヴを待ち望んでいた証拠だ。
イントロから「Oi! Oi!」という掛け声が上がった「EXISTENCE」。
ドラムを叩きながらサビを歌っていたhibikiが、間奏で豪快でパワフルなドラミングを見せる。
この日、最初のMC。
jekyllがマイクをとった。
「Hello!ジャカルタ!」と第一声。
その後、インドネシア語(現地の言葉)で「Selamat malam(スラマッ マラム/こんばんは)」と挨拶。
英語で『LaLaLa Festival 2025』出演への気持ちを述べた後、Like-an-Angelにとって初めての海外ライヴであることを告げると、観客から大きな拍手が起こった。
「READY STEADY GO」ではステージバックに設置されたスクリーンに「READY STEADY GO!!」の文字が躍る。
この演出にもL'Arc-en-Cielへのオマージュを感じた。
<夢中で>とjekyllが歌った後に<早く>とコーラス部分を観客が歌う。
曲の中でのコールアンドレスポンスも完璧だ。
メンバーと観客のテンションが、一緒にどんどん上がっていく。
空間全体がひとつになっているのがわかる。
tetsuyaが、2番の既出したコーラス部分で、グィッと上半身を前に乗り出して歌う。
jekyllが曲の途中で「READY!」と叫び客席にマイクを向けると観客が一斉に「STEADY GO!」とレスポンス。
ラストにはステージ上で、火花がシャワーのように噴射されるスパークル花火があがった。
ステージ上の静寂をメンバーの背丈ほどの花火が彩る。
jekyllの掛け声とともに花火がスッと消え「Driver's High」へ。
CO2の煙が勢いよく空に向かう。
カラフルなライティングが夜を駆け抜ける。
間奏ではtetsuyaがステージ中央でパフォーマンス。
sakiはキレッキレのギターソロを聴かせる。
jekyllは頷くようにリズムをとりながらドラムのhibikiの方を向き、アイコンタクト。
その後に2人が見せた表情は、お互いが笑顔でライヴの手応えを確認しているようだった。
エンディングでもCO2が噴射され、バンドの最後のきめと同時に消えた。
sakiのギターが暗闇の中を優雅に泳いでいく。
彼女の音を優しく包み込むような音で追いかけ、豊かな表情を添えるtetsuyaのベース。
「MY HEART DRAWS A DREAM」へ。
イントロのギターとベースの掛け合いは、Like-an-Angelのライヴならではのスペシャルシーンだ。
原曲が持つ音像の印象を壊さず、sakiのシャープなギターの魅力を生かすために、ベースを入れている。
ここに、tetsuyaが見出したLike-an-Angelの存在意義、L'Arc-en-Cielに対する愛、両バンドへのプライドが表れていると思った。
客席ではスマホのライトがあちこちで揺れていた。
「X X X -English version-」では、jekyllのファルセットが妖艶な夜を作り上げる。
再びMCへ。
大歓声の中、jekyllが英語で観客に「一緒に歌ってくれてありがとう。
一緒に歌えて最高に気持ちいい」と気持ちを伝える。
その後、メンバー紹介から、それぞれがMCへ。
まずはjekyllからギターのsakiが紹介され、彼女がマイクをとった。
「Hi、Sayang(サイアーン)」と第一声。
サイアーンとは愛しい人といった意味のインドネシア語だ。
ニュアンスは、ハニーやダーリンなどに近い。
観客も「Sayang(サイアーン)」と返す。
そして、Like-an-Angelにはギタリストがもう1人いて今日は出演できなかった、でも今日のライヴをすることを決めた、なぜならインドネシアの皆さんが私たちの音楽を愛してくれているからと、嬉しさや感謝を英語で述べた。
続いて紹介されたのはドラムのhibiki。
「Yeah!」と大声でシャウトした後インドネシア語で挨拶。
「Kalian Keren(カリアン クレン/みんな最高!)」「Siap,prestasi!(シアップ プレスタシ/準備はいいか?)」などと絶叫し観客を喜ばせた。
jekyllが、皆が1番待っていた人だと思うと紹介したのはtetsuya。
会場のあちこちから「tetsuya!」「てっちゃーん」の声が飛ぶ。
tetsuyaはインドネシア語で挨拶した後、笑顔でこう叫んだ。
「Terima kasih!(トゥリマ カシ/ありがとう!)」
LaLaLa Festival 2025 tetsuya
jekyllのLike-an-Angelにはオリジナル曲があるという曲紹介から「Angel beside yoU」へ。
夜風にふわりと舞い上がるように、優美なメロディーが放たれる。
バックのスクリーンには同曲のMVが流れる。
憂いというには切なすぎる、ロマンティックなミディアムチューンに観客のムードがガラリと変わる。
歓声を飲み込み、曲に聴きいっている。
胸の前で両手を組んでステージを見つめる人、背伸びをするようにしてMVに見入る人、空を仰いで楽曲に身をゆだねる人……。
初めて生で聴くLike-an-Angelのオリジナル曲が、1人1人の観客の身体の中に浸透するように響いていった。
照明がフラッシュのように瞬き「THE BLACK ROSE」。
矢継ぎ早に変わるリズム展開、緩急の差をはっきり見せるバンドアンサンブル、優美なメロディーとエモーショナルなメロディーのコントラストなど、カオティックな1曲だ。
jekyllがヴォーカルで、はっきりと曲の輪郭を描き出していく。
憂いあるメロディーは闇に溶けこむように歌い、ダイナミックに展開するサビではトーンで倍音のような太く伸びやかな声を出す。
元々、トーンの力強さは彼の魅力だと思っていたが、そこに微妙なビブラートやクレッシェンドをつけていて、ヴォーカリストとして、まだまだ伸びしろがあることを感じさせた。
曲が終わり薄闇に沈むステージの中で、tetsuyaが左手を力強く振り下ろすのを合図に「DAYBREAK'S BELL」へ。
ステージ向かって左側の定位置でベースを弾くtetsuya。
セットアップの上着が風で揺れている。
弾きながら観客をゆっくり見回していく。
と思えば、少し体を横に向け、ステージにいる他のメンバーの様子を見る。
tetsuyaの視点は、どんな会場でも、いつでも驚くほど広く、そして冷静だ。
この視点の広さと冷静さは、彼の音楽活動すべてにおいてそのクオリティーに直結しているように思う。
ライヴのクオリティーも然り、だ。
ローヴォイスからファルセットまで、jekyllが安定した歌声を聴かせる。
saki、hibiki、tetsuyaもアグレッシヴなパフォーマンスで観客を魅了した。
暗転するステージ。
jekyllの言葉で客席が明るくなる。
スマートフォンを観客に向け撮影するjekyll。
撮影し終わると、英語で最後の曲になります、この曲は皆さんへの感謝の気持ち、一緒に歌ってくれますか、また会いましょうと言葉にし、タイトルを告げた。
「あなた」
繊細で幽玄なイントロが静かに流れ出す。
jekyllはさらに言葉を重ねた。
改めてLike-an-Angelのメンバー、スタッフ、チーム、そしてLaLaLa Festivalに感謝します、そして何よりここにいる皆さんに感謝します、と。
この日の「あなた」は、サビから始まった。
観客が手にしたスマートフォンのライトが揺れる。
観客のシンガロングが高く高く、夜空に上っていく。
<胸にいつの日にも輝くあなたがいるから>というワンフレーズが、ライトを揺らす観客と重なる。
これまで何度となくライヴ会場で「あなた」のシンガロングを聴いてきた。
「あなた」はバンドを応援してくれるファンのことを書いた曲だと思っていた。
だがこの数年、違うことを私に教えてくれた。
それは――誰でも誰かの「あなた」になれるということ。
「あなた」と自分の関係には、お互いに対するリスペクトがあるということ。
この日Like-an-Angelのライヴを観に集まった観客、当日どうしても行けずにジャカルタに思いを馳せたファン、tetsuyaにとってのLike-an-Angelのメンバーたち、jekyll、saki、reno、hibikiにとってのtetsuya。
そしてtetsuyaにとってのL'Arc-en-Ciel――どの存在も「あなた」なのだと思う。
観客から「Tambah lagi!(タンバ ラギ!/もっとやって!)」の大コールが起こる中、Like-an-Angelのメンバーは笑顔で観客に拍手を送る。
hibikiがドラムスティックを、sakiがありったけのピックを客席に投げ込みその想いにレスポンスする。
やまないコールに応えて(?)jekyllがtetsuyaを抱きかかえて上に持ち上げるなんて、超レアなシーンまで飛び出した。
tetsuyaは「Sampai jumpa!(サンパイ ジュンパ/また会いましょう)と何度も言った。
そして最後にこう言って、ステージを後にした。
いつものように。
友達と笑顔で挨拶を交わすように。
「まったねー!」
Like-an-Angelの次なるライヴは10月3日。
tetsuyaの誕生日に、恵比寿The Garden Hallで開催される。
(Text:Aki Ito/Live Photographer:Toshikazu Oguruma)
LaLaLa Festival 2025 Like-an-Angel