加齢による肌の慢性炎症を促す免疫細胞M1マクロファージへの過剰な分極を抑えることで、炎症老化を防ぐ!ノエビアグループ「メドウスイート」花エキス

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ノエビアグループは、「メドウスイート」の花エキスが、加齢による肌の慢性炎症を促す免疫細胞M1マクロファージへの過剰な分極(※1)を抑えることで、炎症老化を防ぐことを発見しました。

 

ノエビアグループ「メドウスイート」花エキス

 

研究成果の概要

 

ノエビアグループは、「メドウスイート」の花エキスが、加齢による肌の慢性炎症を促す免疫細胞M1マクロファージへの過剰な分極(※1)を抑えることで、炎症老化を防ぐことを発見。

さらにそのメカニズムとして、TET2-NFKBIZ経路を介して効果を発揮することを解明し、「マクロファージの分極調節に対するエピジェネティクス制御」の可能性を新たに示しました。

これにより、加齢に伴う肌トラブルが表面化する前に原因となる炎症の芽を摘む、“新たな予防的エイジングケア”の実現が期待できます。

この研究成果の一部は、2025年5月22日から24日にかけて開催された「第78回日本酸化ストレス学会学術集会」で発表しました。

※1 分極:マクロファージが、炎症反応を促すタイプ(M1)と、傷ついた組織を修復するタイプ(M2)に変化すること

 

研究成果

 

1. 「メドウスイート」がM1マクロファージへの分極を抑えることを発見

M1マクロファージは、炎症関連因子であるIL-6やCD80などを介して、炎症を周囲に広げます。

「メドウスイート」による、M1マクロファージへの分極バランスの変化を調べるために、IL-6およびCD80の発現量を指標としました。

「メドウスイート」の花エキスをマクロファージに添加したところ、炎症によって増加したIL-6(図.1)およびCD80(図.2)が大きく減少したことから、「メドウスイート」がM1マクロファージへの分極を抑えることが明らかになり、周囲への炎症拡大を抑える可能性が示されました。

(図.1) 炎症関連因子IL-6の量/(図.2) 炎症関連因子CD80の量

(図.1) 炎症関連因子IL-6の量/(図.2) 炎症関連因子CD80の量

2. 「メドウスイート」がエピジェネティックなメカニズムを介して効果を発揮することを示唆

さらに、「メドウスイート」によるマクロファージの分極調節効果のメカニズムを探るため、TET2(※2)-NFKBIZ(※3)経路に着目しました。

近年の研究により、TET2-NFKBIZ経路が炎症関連遺伝子の発現量に関わっていることが分かっています。

そこで、この経路の抑制がマクロファージの分極調節に関与しているのではないかと考えました。

仮説を検証するため、「メドウスイート」の花エキスをマクロファージに添加したところ、炎症によって増加したTET2(図.3)およびNFKBIZ(図.4)が大きく減少しました。

また、研究成果1において、「メドウスイート」がM1マクロファージの目印となる炎症関連因子を減少させたことから、「メドウスイート」はTET2-NFKBIZ経路を介してM1マクロファージへの分極を抑制することが示唆されました。

この結果は、自然由来成分が、エピジェネティクス(※4)という遺伝子制御メカニズムを介してマクロファージ分極を調節する可能性を示した、これまでにない新たな視点を提供するものです。

※2 TET2 :DNAの塩基に付加されたメチル基を取り除く、DNA脱メチル化酵素

※3 NFKBIZ:炎症を制御する因子

※4 エピジェネティクス:DNAの配列を変えずに遺伝子を制御する仕組み(可逆的・スイッチのON/OFF)

⇔ジェネティクス:DNAの配列そのものを変えて遺伝子を制御する仕組み(不可逆的・コードそのもの)

(図.3) 炎症調節因子TET2の量/(図.4) 炎症関連遺伝子NFKBIZの量

(図.3) 炎症調節因子TET2の量/(図.4) 炎症関連遺伝子NFKBIZの量

メドウスイート(花)

学名:Filipendula ulmaria

科名:バラ科

属名:シモツケソウ属

アジア~ヨーロッパ原産の多年草。

花や葉、根から甘い香りを発している。

自社農場「北海道暑寒別岳パイロットファーム」にて有機栽培

メドウスイート

メドウスイート

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