「運転技能向上トレーニングBTOC(ビートック)」を活用して高齢ドライバーの安全運転寿命の延伸を目指す!仙台放送×京都府交通安全協会

投稿日:2025年8月1日 更新日:

仙台放送は国立大学法人東北大学加齢医学研究所(川島隆太教授)の監修を受けて開発した「運転技能向上トレーニングBTOC(ビートック)」を、京都府交通安全協会が実施する「ドラともプロジェクト研修会」に提供し、高齢者の社会的リスクの低減に着目した運転寿命延伸事業で活用することになりました。

 

仙台放送×京都府交通安全協会

 

運転技能向上トレーニングBTOC

 

仙台放送は国立大学法人東北大学加齢医学研究所(川島隆太教授)の監修を受けて開発した「運転技能向上トレーニングBTOC(ビートック)」を、京都府交通安全協会が実施する「ドラともプロジェクト研修会」に提供し、高齢者の社会的リスクの低減に着目した運転寿命延伸事業で活用。

「BTOC」は、「Brain Trainer On Cloud」の略で、脳のトレーニングをスマートフォン用のアプリで取り組むことによって運転技能の向上を目指す法人向けのソリューション(特許取得済)で、業務でクルマを運転する様々な業界で社会実装が進んでいます。

京都府安協では、生活上クルマを手放せない高齢者、運転を生きがいとする高齢者が、より長くより安全に運転を継続できるよう、高齢者の認知機能・身体機能低下抑止サポートの一環として運転技能等の向上が実証されている「BTOC」を活用することになりました。

【仙台放送の取り組み】

仙台放送は、東北大学加齢医学研究所と産学連携により共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリ※1」のスマートフォン版のサービスを、2020年から保険会社や自治体向けに提供し、ドライバーの運転技能向上や認知機能低下の抑制、安全安心なモビリティ社会の実現に向けて取り組んでまいりました。

また2021年4月からは、同アプリにAI(人工知能)を搭載。

個々のトレーニング状況をAIが解析し、プレイヤー毎に最適なトレーニングへ調整する機能を拡張するなど、「運転技能」「認知機能」「感情状態」の向上だけでなく、安全運転管理や商品開発など、データ活用の幅を広げてきました。

※1 東北大学加齢医学研究所の監修を受けて社会実装を進めている「脳のトレーニング・アプリ」。

東北大学加齢医学研究所・川島隆太教授による脳科学研究の成果と仙台放送が開発・放送している脳のトレーニング番組『川島隆太教授のテレビいきいき脳体操』の知見から開発されました(特許6284171号)。

テレビやタブレット等の端末を利用した「作業速度訓練による安全運転能力向上プログラム」で、実際の運転行為や疑似運転行為(シミュレーター等)を伴わない日常的な認知トレーニングにより、運転技能の維持・向上を目指すものです。

【監修】

東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授

<プロフィール>

認知症患者の脳を活性化させる「学習療法」を提唱するほか、仙台放送「テレビいきいき脳体操」などを監修。

脳活動の研究成果を新産業の創出へつなげようと尽力している。

『脳科学の力でドライバーの事故を防ぐ』

ドライバーの事故は、脳科学の観点からすると、脳機能の低下、主に大脳の前頭前野の知覚、予測の力が落ちることが原因と考えられます。

言い換えれば、前頭前野をトレーニングすると、運転のほぼ全ての場面、例えば何か危険なものを察知する能力、それを避けようとする判断の力が向上します。

今回開発した「運転技能向上トレーニング」は、運転の場面に即した前頭前野を使うトレーニングを組み合わせています。

地方では運転ができないと、人生の質が下がってしまいます。

安全運転能力を伸ばすことで、いつまでも活き活きと暮らしていただける社会を創生することができるのです。

【京都府安協の取り組み】

北近畿地域連携会議の調査研究報告書(2018年4月)によりますと、高齢ドライバーの生活実態と運転免許証自主返納制度の乖離は、高齢ドライバーの家庭生活や地域社会の安心・安全に看過できない影響を与えており、また、国立長寿医療研究センターの研究によりますと、高齢者に対して、安全に運転できる期間(運転寿命)を延ばしていくことが健康寿命の延伸に重要であることが明らかになっています。

京都府安協では、事故ゼロで誰一人取り残されない、ひとりひとりが安心・安全に暮らせる社会の実現を目指し、2021年度から各種機器を用いて高齢者の認知・身体機能チェックを行うことで、加齢に伴う機能低下を認識してもらう取り組みを実施してきましたが、昨秋「事故ゼロ!思いやりの京都プロジェクト」を立ち上げ、その中で「高齢者の社会的リスクの低減に着目した運転寿命延伸事業」を主な事業の一つとして取り組んでいるところ、実効性を高めるため、新たに「BTOC」等を利用して、高齢者の認知機能・身体機能の低下の抑止をサポートする「ドラとも」の更なる充実を図ることとしました。

【運転技能向上トレーニングBTOC(ビートック)とは】

「運転技能向上トレーニングBTOC」は、東北大学加齢医学研究所・川島隆太教授の監修を受けて仙台放送が社会実装を進めている脳のトレーニングアプリ。

「運転技能」と「認知機能」と「感情状態」が向上することを実証(2019年発表の研究成果より)。

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