コンピューテックスは、同社の組込み開発向けデバッガ「PALMiCE4」においてアットマークテクノ製「Armadillo-900」への対応を行い、2025年7月よりサポートを開始しました。
コンピューテックス
コンピューテックスは、同社の組込み開発向けデバッガ「PALMiCE4」においてアットマークテクノ製「Armadillo-900」への対応を行い、2025年7月よりサポートを開始。
Armadillo-900にはマルチコアプロセッサが搭載されており、組込みLinuxを用いた高度なアプリケーションと、FreeRTOSによるリアルタイム制御プログラムを同時に動作させることが可能です。
Linuxアプリケーションのデバッグには一般にGDBなどのツールが用いられますが、リアルタイム制御プログラムの開発には、JTAGエミュレータによるマシンレベルのデバッグが不可欠です。
PALMiCE4を使用することで、複雑なマルチコア環境下でもリアルタイムデバッグが可能となり、開発期間の短縮が期待できます。
「Armadillo-900」は、超小型かつ省電力なSoM(System on Module)であり、高性能プロセッサを搭載した、次世代の組込みプラットフォームです。
Linuxを動作させるCortex-A35と、リアルタイム制御向けのCortex-M33という2種のCPUコアを組み合わせたヘテロジニアスマルチコア構成を採用しており、用途に応じた柔軟なシステム設計が可能です。
「PALMiCE4」は、組込み開発向けのデバッグツールで、標準でマルチコアデバッグに対応しています。
複数のCPUコアを同時に制御しながら効率的なデバッグを実現します。
今回のArmadillo-900の対応により、Cortex-M33コア上で動作するFreeRTOSアプリケーションの開発において、高度なリアルタイムデバッグ環境を提供します。
【PALMiCE4の特長】
● マルチコアのデバッグに対応
Cortex-A35とCortex-M33を個別にデバッグ可能です。
● FreeRTOSアプリのデバッグ機能
タスクの状態やタスクの遷移が確認できます。
● ホットプラグインデバッグ対応
実機動作中に電源を切ることなくPALMiCE4を接続して問題箇所をデバッグできます。
● 標準でトレース(実行履歴)表示が可能
内蔵トレースを使用して、実行履歴を参照することが可能です。
● コアベンチマーク機能
Cortex-M33のCPU負荷率や関数の動作履歴、動作時間が確認できます。
FreeRTOSアプリのデバッグ画面
コアベンチマークの表示画面