デージーネットは、OSSのメーリングリスト管理ソフトウェアである『Sympa(シンパ)』の日本語マニュアルを、2025年6月9日よりホームページにて無償公開します。
デージーネット『Sympa(シンパ)』日本語マニュアル
デージーネットは、OSSのメーリングリスト管理ソフトウェアである『Sympa(シンパ)』の日本語マニュアルを、2025年6月9日よりホームページにて無償公開。
このマニュアルは、主にメーリングリストの管理者およびユーザ向けの『Sympa』の利用方法について書かれており、イメージ画像を加え、利用者にわかりやすいマニュアルとなっています。
メーリングリストとは、登録されたメールアドレスにメールを一斉配布するための仕組みです。
メールマガジンの配信のように組織外へのメール配送で利用する場合もあれば、社内の部署やプロジェクトメンバー間での情報交換として利用することもできます。
メーリングリストの機能は一般的なメールソフトでも提供されています。
しかし、業務で多数のメーリングリストを管理する場合や、リストの参加者の権限を細かく設定したい場合などは、メーリングリスト専用のシステムを利用することで効率的に管理することができます。
■『Sympa』とは
『Sympa』とは、1990年代に開発が開始された、メーリングリストを管理するためのソフトウェアです。
OSSとして公開されているため、ライセンス料がかからず、アカウント数やメッセージの容量によって料金が変わることもなく導入が可能です。
『Sympa』には、メーリングリストを作成するための基本的な機能に加え、マルチドメイン対応や、投稿の保管庫、各種カスタマイズ機能など、他のソフトウェアと比較しても十分な機能が揃っています。
■『Sympa』の利用メリット
1. Web画面からメーリングリストの管理が可能
『Sympa』は、メーリングリストの管理や設定をWebインタフェース上で行うことができます。
『Mailman 2』は、Webインタフェースではなくコマンド入力による設定が多いですが、それに比べて『Sympa』は直感的に操作がしやすいのが大きな特徴です。
また『Sympa』はメールコマンドによる操作も行うことができます。
2. DKIM署名/ARC署名を付与できる
『Sympa』を通して配信するメールに対して、DKIM※3署名/ARC※4署名を付与することができます。
2024年2月よりGoogle社および米国Yahoo社で適用された「メール送信者ガイドライン」では、メーリングリストシステムでGmail/Yahoo!メールのドメイン宛てにメールを配信する場合、ARCに対応する必要があると定義しています。
その他にもいくつかの要件がありますが、これらに対応していないメールについては迷惑メールとして扱う、もしくは受信拒否となり、正しくメールを届けることができない可能性があります。
通常、ARCの設定は手動で行う必要があり非常に手間がかかりますが、『Sympa』を利用することでこの手間を軽減することができます。