さくら情報システムは、生成AIとAI OCRを組み合わせた非定型文書データ化サービス「AI TextSifta」(エー・アイ・テキストシフタ)において、新たに「英字を含む各種財務諸表の読み取り機能」と「RPAからのAPI連携活用による自動化」の2つの新機能を2025年4月より提供開始します。
さくら情報システム「英字を含む各種財務諸表の読み取り機能」
さくら情報システムは、生成AIとAI OCRを組み合わせた非定型文書データ化サービス「AI TextSifta」(エー・アイ・テキストシフタ)において、新たに「英字を含む各種財務諸表の読み取り機能」と「RPAからのAPI連携活用による自動化」の2つの新機能を2025年4月より提供開始。
この新機能により、金融機関などが投資や融資を検討する際に、ファンド決算情報や企業の財務状況を効率的に分析でき、業務負担を大幅に軽減します。
さらにRPAでAPI連携を自動化することで、既存システムに負荷をかけない業務効率化を実現します。
■サービス提供の背景
近年、企業における紙文書や帳票類のデジタル化ニーズはますます高まっており、AI OCRを活用した業務効率化が多くの業界で進んでいます。
特に製造業・医療業界・金融業界などでは、FAXや手書き書類など、構造化されていない情報の扱いが依然として多く、OCR技術の高度化が求められています。
一方で、従来のOCRでは「文字を読み取るまで」が主な機能であり、その後の人手による情報整理や文書作成の負荷は残されたままでした。
こうした課題を背景に、生成AIを活用して読み取った情報を文脈に沿って加工・要約・構造化する技術が注目を集めています。
さくら情報システムでは、企業がDXを進める上で課題の一つとなる「アナログ情報のデジタル化」を解決するためのサービス「AI TextSifta」を提供しています。
このサービスでは主に複数ページからなる特殊かつ非定型の帳票、PDF、写真からの情報抽出を特長とし、日本語に限らず外国語を含む帳票にも対応しています。
■機能の概要
新機能1 英字を含む各種財務諸表の読み取り機能
「AI TextSifta」に新たに、英字を含む企業の財務諸表のうち貸借対照表、損益計算書の情報を正しく読み取るテンプレートが追加されました。
このテンプレートは、複数の情報が含まれるページ数の多い決算書から貸借対照表、損益計算書のページを自動で探し出し、対象となる値を勘定科目名と共に抽出します。
また、要望に応じてプロンプトをカスタマイズすることで、ファンドの間接投資先一覧、組合員情報などその他の情報も追加することが可能です。
新機能2 RPAからのAPI連携活用による自動化
2025年2月に追加されたAPI機能(*1)を活用し、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を通じて、「AI TextSifta」で抽出した結果を後続のシステムにデータ連携する設定を実装しました。
当処理により、後続のアプリケーションに手を加えることなく、業務プロセスが効率化されます。
処理概念図
<新機能2によるさくら情報システム社内事例:PoC(Proof of Concept:概念実証)>
効果:AI TextSiftaとRPAの組み合わせで98%の時間削減
新機能の活用前の所要時間:50時間
書類(テキストと金額等の記載あり)から必要な情報をパソコンで手入力
書類200枚×15分/1枚=50時間
新機能の活用後の所要時間:1時間
6種類(*2)のテンプレート×10分/テンプレート=1時間
これらの新機能によって、企業の財務処理の効率化を支援し、業務プロセスの改善に貢献します。
(*1) 生成AI+AI OCRソリューション「AI TextSifta」にてAPI連携機能の提供開始
(*2) 事例では、書類のパターンが6パターンあったため、プロンプトテンプレート6種類を使用
「生成AI+AI OCRソリューション AI TextSifta」