東京国立博物館と文化財活用センターは、「初音ミク」等を展開するクリプトン・フューチャー・メディアと共同で「埴輪 挂甲の武人ミク」と「埴輪 踊る人々リン・レン」を制作、2025年3月13日(木)からコラボレーショングッズを販売中です。
東京国立博物館/文化財活用センター
東京国立博物館と文化財活用センターは、「初音ミク」等を展開するクリプトン・フューチャー・メディアと共同で「埴輪 挂甲の武人ミク」と「埴輪 踊る人々リン・レン」を制作、2025年3月13日(木)からコラボレーショングッズを販売中。
この取組みは、東京国立博物館と〈ぶんかつ〉が2022年に実施した「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト」をきっかけに、東京国立博物館を代表する埴輪と「初音ミク」、「鏡音リン・レン」がコラボレーションするものです。
コラボレーショングッズの売り上げの一部は、所蔵文化財の修理に関連する費用として、東京国立博物館に寄附されます。
「埴輪 挂甲の武人ミク」と「埴輪 踊る人々リン・レン」のキービジュアルは、国内外で活躍するイラストレーターの三月八日が担当。
「埴輪 挂甲の武人ミク」は国宝「埴輪 挂甲の武人」をモチーフに、冑(かぶと)や甲(よろい)を初音ミクがまとったもので、埴輪の力強さとミクの可愛さを両立させたイラストとなっています。
「埴輪 踊る人々リン・レン」は、「埴輪 踊る人々」をモチーフに、埴輪のフォルムとして親しみ深い左手をあげたポーズをしています。
どちらも埴輪らしい素朴さ、愛らしさを表現したイラストです。
■「埴輪 挂甲の武人ミク」「埴輪 踊る人々リン・レン」 コラボレーショングッズ
今回発表するグッズは7種類。
キービジュアルに加えて、さまざまなポーズや表情のグッズを展開します。
3月23日(日)からは、東京国立博物館のミュージアムショップでも販売されます。
▲「埴輪 挂甲の武人ミク」 Art by 三月八日 (C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
【グッズ一覧(税込価格)】
CURIOUSCOPEが販売。
以下内容は今後変更となる可能性があります。
詳細は特設ページを確認してください。
1. アクリルムービングスタンド(全4種) 1,100円
2. 缶バッジ(全5種) 550円
3. A4クリアファイル(全1種) 550円
4. ダイカットステッカー(全5種) 385円
5. ポストカード(全3種) 220円
6. クッションキーホルダー(全3種)*1 1,650円
7. ラバーマグネット(全3種)*1 990円
*1 クッションキーホルダー(全3種)、ラバーマグネット(全3種)は販売日調整中。
後日公開予定。
▲「〈冬木小袖〉ミク」 キービジュアル Art by 森倉円 (C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
▲「見返り美人ミク」 キービジュアル Art by Rella (C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
■モチーフとなった作品について
国宝「埴輪 挂甲の武人」 群馬県太田市飯塚町出土 古墳時代・6世紀
「埴輪 挂甲の武人」は、東京国立博物館の誇る国宝の埴輪です。
全身を甲冑で固め、大刀(たち)と弓矢をもつ勇ましい姿の人物埴輪で、6世紀の東国の武人のいでたちを知ることができる貴重な作品です。
頭には顔を守る頬当てと後頭部を守る錣(しころ)が付いた日本列島独自の形の冑(かぶと)を被り、甲(よろい)には腰を守るスカートのような草褶(くさずり)がついています。
さらに、肩や膝を守るパーツ、手を守る籠手(こて)や臑当(すねあて)など、細かい部分や構造までしっかりと表現されています。
武器に着目すると、腰には太く長い大刀を提げ、左手に弓を持っています。
左手首には弓を引くときに手首を守る鞆(とも)、背中には鏃(やじり)を上に向けた4本の矢が入った靫(ゆき)が表現されています。
まさに、フル装備のいでたちといえる力強い埴輪です。
国宝「埴輪 挂甲の武人」 群馬県太田市飯塚町出土 古墳時代・6世紀
「埴輪 踊る人々」 埼玉県熊谷市 野原古墳出土 古墳時代・6世紀
ポカンとあいた目と口の愛らしい表情。
左手をあげて右手を胸前に出すポーズ。
埴輪と言えばこのフォルムを思い浮かべる人も多いでしょう。
「踊る埴輪」として親しまれていますが、近年では左手で馬の手綱を引く馬子(まご)とみる説もあります。
小さい方の埴輪は、腰に鎌を着け、顔の両脇で髪を結って束ねる美豆良(みずら)という男子の髪型をしています。
一方、大きい方の埴輪にはその特徴がみられず、男女のどちらかよくわかっていません。
ただ、女子の埴輪によくみられる胸部や服飾の特徴的な表現がないことから、男子の埴輪であるとも考えられています。
衣服や武具、アクセサリーを身に着ける埴輪も多くありますが、この作品はどちらの衣装も帯のみと大胆にデフォルメされています。
この素朴さ、そして生き生きとした動きが作品の魅力でもあるのではないでしょうか。
「埴輪 踊る人々」 埼玉県熊谷市 野原古墳出土 古墳時代・6世紀
※「埴輪 挂甲の武人」および「埴輪 踊る人々」の東京国立博物館での展示予定は未定です。