リスクモンスターチャイナは、利墨リスモン調べ「中国日系企業の特許保有数ランキング」を発表しました。
リスクモンスターチャイナ「中国日系企業の特許保有数ランキング」
・調査名称 :中国日系企業の特許保有数ランキング
・調査方法 :中国における日系企業の法人登記情報に基づく調査
・調査対象媒体 :2023年3月時点で開示されていた法人登記情報
(企業の申告状況などにより最新の情報と異なる場合があります)
・調査対象企業 :中国全土で登記されている日本企業出資の中国企業及び
そのグループ企業(株式保有率50%以上の会社及び
その会社が支配している会社(50%以上)をグループ会社とする)
・調査対象企業数:27,968社
リスクモンスターの連結子会社である「リスクモンスターチャイナ」は、利墨リスモン調べ「中国日系企業の特許保有数ランキング」を発表!
“利墨リスモン調べ”は、リスクモンスターチャイナが収集した中国の日系企業データベースや業界情報を基に、独自に調査・分析を行ったレポートです。
2023年3月時点で開示されていた中国全土の法人登記情報から、日本企業出資の中国企業及びグループ企業27,968社を対象に調査を実施しました。
今回の「中国日系企業の特許保有数ランキング」では、1位が日産自動車(特許保有数5,376件)、2位がパナソニックホールディングス(同4,273件)、3位が本田技研工業(同3,237件)という結果になりました。
有効な特許を保有している企業は、中国日系企業全体の10%弱にあたる2,761社で、100件以上の特許を保有している企業は58社のみでした。
その中で、日産自動車の特許保有数は、2位と1,103件の差をつけ最多となっており、高い技術力を有していることがうかがえます。
上位10社のランキングでは、製造業、特に自動車製造業や電気機械器具製造業のような技術集約型産業の企業がランクインし、企業成長のために技術力や開発力が不可欠であるという、製造業の業種特徴が顕著に表れています。
(表1)
また、中国日系企業の特許保有数を業種別に集計すると、自動車製造業(特許保有数15,026件)が最も件数が多く、電気機械器具製造業(同14,187件)、汎用設備製造業(同11,880件)が後に続きます。
(表2)
自動車は多くの技術が集積された製品であり、エンジン、電子制御、材料工学といった従来の技術から、安全システム、環境規制対応技術、電動化技術、自動運転技術といった最新の技術まで、多岐にわたる分野で技術革新が行われるため、自動車製造業では多くの特許が出願されています。
また、電子デバイスや家電製品が含まれる、電気機械器具製造業は、技術革新のスピードが速く、特に近年は、スマート家電やIoTデバイスなどの新しい製品開発が活発で、特許の出願が頻繁に行われています。
汎用設備製造業は、様々な産業で利用される製品を製造しており、各分野での応用技術に関する特許が多いです。
近年では、産業オートメーションの進展に伴い、工場の自動化やロボット技術、エネルギー管理システムに関連する特許出願が増加しています。
今回の調査では、中国に進出している日系企業の特許保有数をランキング形式で紹介しました。
その結果、技術力が高く、知的財産保護に対する意識が高い日系企業が中国でも多数存在し、特に技術集約型産業である製造業では特許保有数が多くなる傾向にあることが判明しました。
特許の多さは、企業の技術力や成長性を示す重要な指標である一方、特許を維持するには年間費用がかかるため、コストも伴います。
そのため、特許をどのように活用し、商品化して利益を上げているかも重要となります。
取引先の技術力、成長性を測る際には、特許件数に注目するだけではなく、その特許の活用状況についても確認することが必要です。