一般社団法人日本健康機構では、腰痛、肩こり、関節痛などの慢性的な痛みを取り除く緩消法(かんしょうほう)の研究・普及活動をしています。
このほど、鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心身内科学分野の研究チームにより、線維筋痛症の症例報告がMedicine(R)の2024年4月19日-巻103-16号に掲載されました。
緩消法の英語論文の掲載は今回が初めてとなります。
論文の掲載により、線維筋痛症で苦しむ、多くの方が救われることが期待されます。
日本健康機構 『緩消法(かんしょうほう)』英語論文掲載
タイトル:
Severe fibromyalgia alleviated by the unique muscle relaxation method of applying low force: A case report
(直訳:軽い力を加える独自の筋弛緩法で重度の線維筋痛症が軽減:症例報告)
URL:
https://journals.lww.com/md-journal/fulltext/2024/04190/severe_fibromyalgia_alleviated_by_the_unique.4.aspx
掲載媒体:
Medicine(R) 2024年4月19日-巻103-16号
Latest Articles(最新記事)としても紹介:
Medicine(lww.com)
https://journals.lww.com/md-journal/pages/default.aspx
【論文の概要】
線維筋痛症(FM)は、筋骨格系に起因する持続的な慢性痛を特徴とします。
しかし、重度のFM患者は、軽く触れただけで激しい痛みを感じるため、筋骨格系の介入が困難になります。
患者は47歳の男性であり、激しい痛みが進行し、日常生活に影響を及ぼしていましたが、臨床検査やMRIで異常は見られませんでした。
患者は米国リウマチ学会のFM診断基準を満たしており、FMの診断を下しました。
患者には、“緩消法”を行い、痛みが軽減されました。
“緩消法”は、筋肉を軟らかくする手法で、僧帽筋(肩や首周りの筋肉)を軟らかくして、筋肉内の圧力を下げることが、FMの治療において重要である可能性があります。
“緩消法”は、重症FM患者の治療に有効な可能性を秘めた筋弛緩法と言えます。
【緩消法誕生の背景】
人や動物の筋肉の約50%を占める筋肉は緊張すると、腰痛、肩こり、関節痛などの慢性痛や、さまざまな身体の不調や病気を引き起こす恐れがあります。
2007年に開発された手技療法『緩消法(かんしょうほう)』は、指などで体表面から対象となる筋肉に適切な圧迫力を加えながら筋肉を伸縮させて、緊張した筋肉を弛緩させる方法です。
緩消法開発後、患者または施術者に技術を普及し、これまで1万7,000人以上の方々が緩消法を実践してきました。
緩消法を行うことにより、「体から痛みや不調が無くなった」とされる報告を受けてきた実績があります。
【今後の可能性】
日本国内で約200万人の患者数といわれる線維筋痛症が起こる仕組みは解明できており、緩消法で改善に導いていける可能性があります。